26期生卒業式終了 (2016,3,19)

 春本番のポカポカ陽気が続く中、桜のつぼみも大きく膨らみ、今にも咲き出しそうな陽気となってきましたが、つい先日までの寒さを思うと、桜咲くまでの心の準備が整っていないような気がしております。学校も22日が修了式、その後も年度末の残務整理等が続きますので、ゆっくりお花見という気分にはとてもなれそうもありません。しかし、人の心のありようなど全く意にかけないというかのごとく、季節は確実に動いており、ここ聖ヶ丘界隈でも、先日ご紹介した木蓮に続き、辛夷の花もほぼ満開になってきました。温かな春の陽気に包まれて、去る3月17日(木)、26期生の卒業証書授与式を挙行致しましたので、そのご紹介を兼ねて、3月第2報をお届け致します。

 3月17日(木)は、朝から快晴に恵まれ、本校第26期生を送り出すには絶好の天候となりました。気温も徐々に上昇し、式開始の9:30頃には、ポカポカと暖かく、高1・2年生と保護者の皆さんの参列を得て、式場内は厳粛な雰囲気の中にも熱気さえ感じられました。

 私の式辞では、「君の志は何か?」「2030年、君何してる?」という2つの問いかけと、「18才選挙権を行使して欲しい」ということと、奇しくも今年はあの「東日本大震災」から5年目という節目の年でもあり、被災地、被災者の事を忘れないで欲しいという、2つのお願いを致しました。「君の志は何か?」については、幕末の漢学者佐藤一斎の『言志四録』を援用し、極度に情報化、国際化した現代こそ、自らの志を表現することが大事であると強調致しました。ただ、東日本大震災、取り分け原発の被害にあった被災地では、童謡「ふるさと」にあるような「志を果たして」も「山は青き」「水は清き」ふるさとを喪失した人々が多数おられることに思いを馳せて欲しい、彼の地、彼の人々の苦しみ、嘆き、憤り等に寄り添い、想像力を逞しゅうして欲しいと呼びかけました。「聖っ子みんなの願いはただひとつ一郎先生話が長い」と卒業生の或る男子生徒に詠まれていたこともあり、今年の卒業式の式辞は簡潔に結んだ次第です。

 卒業式終了後、保護者の皆様主催の謝恩会を、多摩センターにある京王プラザ多摩にて催して頂きましたが、この頃になると初夏の陽光が照りつけ、移動の最中は汗をかきながらという感じでした。謝恩会の方は、生徒・保護者同席ということもあり、招待された教職員共々に終始和気藹々のうちに、中1からの学校行事を紹介した写真を眺めながら、お互いに懐かしい思い出話に花を咲かせ、あっという間の2時間余が過ぎてしまいました。「花に嵐の例えもあるぞ さよならだけが人生だ」ではありませんが、嵐こそなかったものの、「蛍雪の功幾年か積み重ね今日巣立ち行く君に幸あれ」という歌を1首お贈りして26期生とさよなら致しました。(式の模様は聖ヶ丘ニュースでご覧下さい。)

 本日3月19日(土)、午前中、第1回中学学習発表会と銘打って、中学2年生が昨秋実施したイングリッシュキャンプの報告と、代表生徒のプレゼンテーション、中学3年生の卒業論文、最優秀論文と優秀論文2点の発表会を開催致しました。中学保護者の皆様にもご案内状を差し上げたところ、多くの方々にご出席頂き、中2の英語での発表、中3代表3人の論文発表に耳傾けて頂きました。司会進行は中学2年生の代表がすべて取り仕切ってくれましたが、事前の準備に相当の時間をかけたことも奏功し、見事な出来映えでした。中1は来年度のイングリッシュキャンプに備え、中2は3年生での卒業論文作成に備え、参考になる事の多い学習発表会となりました。今年度積極的に取り組んできたアクティブ・ラーニングの成果として充実した発表会となったことを嬉しく思いました。

中3生ニュージーランドから無事帰国、期末考査終了 (2016,3,12)

 多摩ニュータウン通りの木蓮が開き始め、いよいよ春本番を思わせる陽気になってきましたが、去る2月26日(金)、ニュージーランド修学旅行に出発した中学3年生が3月10日(木)、予定より5時間超の遅れを持ちながらも無事帰国致しました。旅行中の模様については、聖ヶ丘ニュースで数々の写真と共に逐一ご紹介したとおりですが、待つ身としてはやはり成田に無事飛行機が着陸するまでは気が気でなかっただけに、無事到着の一報が入るや、ほっと胸撫で下ろしました。出発直前インフルエンザに罹ってしまった男子生徒も途中合流を果たして元気に帰国致しました。中3の留守中、校内では各種イベントもありましたので、その模様等ご紹介しながら3月第1報をお届け致します。

 少し遡りますが、3月4日(金)~8日(火)まで第3学期の期末考査でした。中1から高2まで、それぞれ進級がかかっている大事な試験でもありましたので、各教室とも真剣そのもの、監督教員のまなざしも温かさの中にも厳しいものがあり、4日間の日程全て無事終了致しました。10日(木)からの特別時間割の中で答案返却がなされておりますが、結果やいかに?全員無事進級できるように祈っております。

 3月5日(土)、13:30から、2月12日(金)に実施した高校入試で合格し、本校への入学手続きが終了した生徒諸君への入学準備会を開催致しました。今年は高入生30名募集したところ、37名の皆さんに手続きして頂き、会場のラーニングスクエア(LS教室)は付き添いの保護者の皆様ともどもに満員となりました。私の方から、合格のお祝いを兼ねて、本校での様々な邂逅、出会いを大事にしてほしいということと、本校の教育目標、教育方針、重点課題等についてご説明をさせて頂きました。有岡教頭から学校生活全般について、大嶋事務長から事務的な各種手続き等ご説明した後、制服の採寸や教科書購入等をして頂き15時頃解散となりました。4月8日(金)の入学式に向けての諸準備もお願いすると共に、教科によっては早くも宿題まで課されておりますので、春休みを有意義に活用して頂きたいと思っております。

 同じ3月5日(土)には高校2年生への転編入学試験を実施、2名の応募者があり、国語・数学・英語の3教科と面接試験の結果、2名とも合格となりました。地方からの転入生もおられますので、4月から聖の仲間としてお迎えすることを楽しみにしております。

 3月12日(土)、特別時間割を活用して、中1・2年生合同のカルタ大会を体育館で実施致しました。国語の授業で百人一首について若干の学習をした後、5~7人で編成された各学年20グループに分かれて練習を積み重ねてきた結果、当日は大変盛り上がり、先生が読み札を読み上げる度に、体育館内大きな喚声が湧き上がり、真剣なまなざしで挑む姿は実に微笑ましい限りでした。優勝は何と1年2組の7班(河原・福島・青田・稲見・正木・森田)チーム、準優勝も1年4組の16班(安藤・田代・デニス・安瀬・石井・橋本・森山)チームということで、2年生の出る幕はありませんでした。中学1年恐るべしということになりましょうか?百人一首の記憶力もさることながら、チームワークの良さと敏捷性、機動性が遺憾なく発揮された賜物かと推測しております。無邪気さの中にも勝負事となると一気に燃え上がる姿は青春そのもの、聖っ子の心意気のようなものを感じた次第です。

男女混合での対抗戦

男女混合での対抗戦

相手陣内まで思わず突進

相手陣内まで思わず突進

 そして来週は、17日(木)の高校3年生(第26期生)の卒業式に向けて、各種準備に入り、文字通り卒業モード一色となります。その模様は次回にご紹介申し上げます。

中学3年生ニュージーランドへ出発、第7回学校説明会終了 (2016,2,29)

 三寒四温の言葉通り、寒暖の変化を繰り返しながら季節は確実に本格的な春の到来を感じさせる今日この頃を象徴するかのように、庭の沈丁花が早くも芳香を漂わせ、隣家のミモザも今を盛りと咲き誇っております。中学受験の皆様には、入学先の学校もほぼ決まりホッとされている頃でしょうが、高校受験の皆様には、東京都立、神奈川県立の受験こそ終わったものの、直前に迫った発表の日まで気持ち定まらぬ日々が今少し続いていることと拝察致しております。本校では中高一貫校の特色を活かして、この時期毎年中学3年生のニュージーランド修学旅行を実施しております。出発直前には、「ニュージーランド修学旅行直前英語研修」と銘打って、今年度から始めた2日間の校内研修を実施致しましたので、その模様等ご紹介しながら2月第4報をお届け致します。

 少し遡りますが、2月18日(木)には東京都私立中学高等学校父母の会中央連合会の創立50周年記念式典が、新宿の「ハイアットリージェンシー東京」で催され、教育後援会の前野会長と共に出席致しました。父母の会中央連合会は、東京私立中学高等学校協会共々に、東京の私学教育を支えて頂いている強力な組織であり、先人の絶え間なきご尽力により、今日の私学の隆盛・発展があると言っても過言ではないかと思います。式典に先立ち、元陸上400メートルハードルの為末大氏による『ハードルを越える』という演題での記念講演があり、男子400メートルハードル日本記録保持者として、長期間にわたる陸上選手経験から来る人生哲学について大いに語って頂きました。長きにわたる競技人生を振り返りながら、自分を育てる方法として、夢中になる方法、失敗する方法、自分を操る方法、の3点を挙げておられましたが、若者の教育に携わる者としても大変参考になりました。記念式典、祝賀会と延々5時間にも及びましたが、終始和気藹々の内に閉会致しました。

 2月20日(土)には、今年度最後となります保護者会を開催、中学1、2年と高校1、2年の4学年でしたが、クラス会或いは全体会等、今年度の学校行事の振り返りや、日常の学習の状況等学年担当からご説明致しました。学年によっては、学年全体の懇親会まで開催されたとのことで、教員と保護者との連携を深めて頂きました。

 そして、2月23日(火)24(水)の2日間、校内でのエンパワーメントプログラムとも言うべき「ニュージーランド修学旅行直前英語研修」を開催、中学3年生を8班に分けて、それぞれにネイティブスピーカー(アメリカ・イギリス・カナダ・ニュージーランド・オーストラリア・フィリピン・スリランカと国籍は様々)が付いて、26日出発のニュージーランド修学旅行先での日常会話に困らぬような英会話の練習に取り組みました。各班とも、ネイティブの講師の明るく爽やかな指導の効果もあり、教室一杯をアクティブに使いながら、手振り身振り交えて奮闘しておりました。この企画も、中2のイングリッシュキャンプと共に、今年度初めてのことで、普段から多少恥ずかしがりやの多い生徒諸君には、始めこそ戸惑い、恥じらい等なきにしもあらずでしたが、講師陣の巧妙な誘導もあり、「Don’t be shy! Speak up」の方向に徐々に進行したようで何よりでした。ニュージーランドのオークランド空港到着その日からホームステイになるだけに、ホストファミリーとの意思疎通が順調に図られることを祈りながら、私などは教室の後ろでただただ見守るばかりでした。

大胆なアクティブラーニング

大胆なアクティブラーニング

身ぶり・手ぶりも豊かに語りかける

身ぶり・手ぶりも豊かに語りかける

立って歩いて意思疎通

立って歩いて意思疎通

緊張しながらのプレゼンテーション

緊張しながらのプレゼンテーション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2月26日(金)、その中学3年生が成田発18:30ニュージーランド航空NZ090便で無事飛び立っていきました。彼らの活躍と語学研修の成果大なることを祈っております。

 2月27日(土)、3,4限の時間を活用して「卒業生による進路ガイダンス」を開催致しました。毎年この時期恒例になっておりますが、高1、高2生を対象にして、今年は、現在大学在学中の卒業生男女合わせて21名の皆さんに来てもらい、文系・理系それぞれ今大学で勉強或いは研究中の分野に関する説明はもとより、高校時代、或いは受験時代の思い出、エピソード、更には在学中の後輩諸君に「今何をなすべきか」について熱く語ってもらいました。私も幾つかの教室を覗きましたが、進路に関する話というのは、なまじ教員がするよりも先輩達の生の体験こそ、後輩諸君の心に響く事が多いと言われるように、どの教室も熱心に耳傾けて聴き入っておりました。中には積極的に質問している生徒もおり、この辺にも双方向の授業スタイルが浸透しているのではないかと想像を逞しゅうしておりました。首都大に通っている某君の「在学中はとにかく英語をしっかり勉強しておくこと」の一言が本校生にはいかにも的を射た言葉であり、後輩達の胸にもすとんと落ちたことと期待を持って想像しております。

後輩に熱く語りかける

後輩に熱く語りかける

映像交えてのガイダンス

映像交えてのガイダンス

後輩思いのにじみ出る説明

後輩思いのにじみ出る説明

バイオビジネスについて熱く語る

バイオビジネスについて熱く語る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同じ27日(土)午後2時から、今年度最後の学校説明会を開催致しました。冬晴れで時折この地特有の強い風が吹き抜ける陽気でしたが、39組80余名という多くの皆様にお集まり頂きました。2016年入試の総括とその報告を兼ねての説明会でしたが、お集まり頂いた小学5年生以下のお子さんとその保護者の皆様には熱心にお聞き頂きました。今年度の総括であると共に、2017年入試に向けての傾向と対策という要素もあり、私の方からは本校教育の特色と、今後の教育方針等含めて説明させて頂きました。プログラムの中に「在校生からのメッセージ」として、中1の中村春穂さんと中2で28年度生徒会長の濱田歩武君の2名に、聖ヶ丘の魅力を語ってもらいました。二人とも最初は恥ずかしそうでしたが、ぎこちないなりに、学習面での生徒と先生との親密さ、部活動での先輩後輩の関係の良さなど自らの率直な体験談も交えながら、素直に淡々と語ってくれました。小学生の皆さんの心に響くものがあったのではないかと思います。終了後頂いたアンケートでも、「在校生の話が聞けてとても良かったです」とか「品格があって、お子様方が素直に伸び伸び生活している姿を想像することができました。とても好感を持てましたので受験したいと思います」という有り難いお言葉や、私どもの説明に対しても、「校長先生及び教頭先生のお話を伺い、お二人の先生のお人柄に子どもを安心してお預けできる学校だとお話を聞いていて思いました」とか「とても先生方が熱心で、校長先生も一生懸命に力を注がれている事がよく分かりました。次回は授業や文化祭に参加させて頂きます」「去年、ミニ説明会に親子で参加させて頂きこちらを志望しています。本日は校長先生がどういう方向へ導いていこうとしているのかがよく分かりました。試験の視写もその1つなのではと思いました」などのお声には大いに勇気づけられました。新年度心新たにまた頑張っていきたいと思いますが、保護者の皆様にも、今回の説明会が、これから或いは長く続くかも知れない学校選びのご参考にして頂けたとしたら幸いに存じます。

高校入試、中学入学準備会終了 (2016,2,15)

 2月13日(土)の夜半過ぎから14日の午前中にかけて、春一番と言うには激しすぎるくらいの嵐に見舞われましたが、春の芽吹きを迎えた草木にとっては、まさに干天の慈雨、恵みの雨になった事と思います。そんな中、本校では、過日の入学試験で合格され、入学手続きをして頂いた小学生並びにその保護者を対象に入学準備会を開催致しました。入試が終わればすぐに新入生の受け入れ準備が始まりますが、その模様等ご紹介しながら2月第3報をお届け致します。

 まず、昨日14日(日)の入学準備会ですが、夜半からの春の嵐が朝方まで続いたものの、10時30分の準備会開会時間までには何とか雨も上がり、気温の方は、春を通り越して初夏を思わせる陽気の中、厳しい入試に合格し手続きをして頂いた新入生並びにその保護者の皆様にお集まり頂きました。冒頭、校長の方から本校への合格のお祝いと、入学手続きをして頂いた事への御礼を含む歓迎の挨拶をさせて頂いた後、教務部長、生徒指導部長より、本校での教育活動並びに生活指導等についてご説明し、ご理解を頂くと共に、事務方より、学費や各種保険等に関する詳細な説明をさせて頂きました。準備会全体会の前後には、入学後身につけて頂く制服の採寸や、体操着(水着含む)やグランドシューズ、上履き等のサイズの選定に時間を割いて頂き、12:30過ぎには全て終了致しました。新入生には、早速、各教科からの春休み中の宿題まで提示されて、長期間に及ぶ受験勉強から解放されホッとされているところ、申し訳のない事ではありますが、これから4月8日の入学式まで約2ヶ月近くありますので、小学校時代の総復習も兼ねて、中学校での勉強に備えて頂きたいと思います。ぼつぼつで結構ですので、毎日少しずつ勉強の習慣を付けておいてもらえれば、入学後の勉強にもスムースに対応して頂けることと思います。

講堂での入学準備会

講堂での入学準備会

校長よりご挨拶

校長よりご挨拶

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やや遡りますが、2月12日(金)、この日は穏やかな陽気に恵まれ、高校入試を実施、無事終了致しました。今年度は30名の募集に対して62名の出願があり、当日4名の欠席があったものの、58名の受験、午前中、国語・数学・英語の試験に取り組んでもらうとともに、午後には面接(5~6人の集団面接方式)まで実施、教科の得点と面接点等を勘案し、慎重に審査した結果、52名を合格と致しました。ただ、こちらは、東京都立、神奈川県立の高校入試の合否が判明するまで手続きをお待ちすることにしておりますので、正式な入学者数は今少し先になります。

さらに遡りますが、2月6日の4限、中学生を対象にした校長講話を実施致しました。昨年は「社会の中の自分」と題して、自らの成長過程を折り込みながら、人はいかにして社会性を身につけていくか、という話を致しましたが、今年は「君の志は何か」というテーマで、江戸時代後期の漢学者(儒学者)である佐藤一斎の『言志四録』(『言志録』『言志後録』『言志晩録』『言志耊録』4書の総称)に触発された話を致しました。佐藤一斎は、江戸幕府の学問所でもある昌平黌の儒官(総長)にまでなった人で、通称、門弟6,000人とも言われ、より直接的には、幕末から明治維新の功労者、佐久間象山を筆頭に、勝海舟、吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允、久坂玄瑞、伊藤博文などの志士達、間接的には西郷隆盛に至るまで、幅広く影響を与えた儒学者で、『言志四録』は、後年40年に及ぶ人生の箴言集とも言うべき書物です。「言志」つまり、志を言葉に表すこと、志は各自の胸に秘めるのではなく、敢えて言葉にして表現することに意味がある、自らの強い思いを表現し周知することは退路を断つことだという信念のもと、統一した価値観が消滅し、先行き不透明で混迷した現代を力強く生きていって欲しいと結びました。講話の終了後、「君の志は何か」200字程度で表現して下さい、という課題を出したところ、中1~3年まで学年によって受け止め方も様々でしたが、今この瞬間に思い描いている志をそれなりにまとめてくれました。時の流れ、年齢が上がるにつれて、志は変容していっても良いわけですが、今このとき常になにがしかの志を抱いて生きている人は何と魅力的なことかと思う次第です。

「言志四録」とは?

「言志四録」とは?

「君の志は何か?」

「君の志は何か?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2月8日(月)、昼休みの時間を活用して28年度中学生徒会役員の認証式を校長室で行いました。新生徒会長は、2年生の濱田歩武君となりましたが、以下、副会長に2年生の栄田海星君、書記に2年生の田坂奈那美さん、1年生の長尾佳乃さんの二人、会計に2年生の倉本航希君、1年生の小柳津葵さんの二人、会計監査委員として、2年生金子菜穂さん、1年生大塚美緒さんの計8名の皆さんでした。去る1月23日(土)4限、立会演説会をした上で全校生徒による投票で信任された8名の、本校を明るく楽しく快適な生活の場としたいという思いは強く、28年度もまた有意義な学校生活となるよう尽力してくれることを期待しております。

濱田会長よろしく

濱田会長よろしく

8人力を合わせてよろしく

8人力を合わせてよろしく

中学入試無事終了、結果やいかに? (2016,2,5)

 暦の上では、節分、立春と季節の変わり目ではありますが、相変わらずの厳しい寒さの中、本校の中学入試も昨日4日(木)で全て終了致しました。長い年月、つらく厳しい勉強を続けて来られた結果として、見事合格の栄冠を得られた小学生の皆さん、本当におめでとうございました。保護者の皆様にもさぞかし悩ましい年月をお子様とご一緒に過ごして来られたことと拝察致しております。大変お疲れ様でした。

全6回分の合格発表掲示板

全6回分の合格発表掲示板

 本校では、2月1日(月)・2日(火)の午前・午後、4日(木)の午前の一般4科、2科型と、2日の午前の適性型入試の計6回の入試を実施致しましたが、総応募者数899名、実受験者数489名に達し、357名の合格者を出しました。1日(月)の夕方と4日(木)の夕方の発表の際、校内掲示板の発表を直接見に来られた受験生には、校長室までお出で頂き、校長自ら合格証を手渡しし、今までの努力を讃えながら固い握手をさせて頂きました。本人はもとより、陰で長期間支えてこられたお母さんの目に浮かぶ涙には思わずこちらももらい泣きを禁じ得ませんでした。

 1学年の定員が120名という小規模校ではありますが、大勢の受験生に挑戦して頂いたことには心より御礼申し上げます。一般型の手続き締め切りは明日、6日(土)の17時まで、適性型については、都立、県立の中等教育学校と併願されている受験生で延納手続きをされている人は、それぞれの発表日まで手続きをお待ちすることと致しておりますが、2/1(月)掲載の臨時校長日記「中学入試お祝い号」でも触れましたように、小規模校ならではのきめ細かなご指導は他の追随を許さないものがありますので、よろしくご検討の上お手続きの方お願い申し上げます。

 中学入試が一段落ついたところで、12日(金)の高校入試の準備となりますが、今年は30名の募集のところ、既に62名の応募者があり、従来になく緊張感が漂っております。高校入試に挑まれる中学3年生の皆さんのご健闘をお祈り申し上げております。

中学入試お祝い号 (2016,2,1)

 いよいよ中学入試が始まりました。今日は朝から冷たい曇り空で生憎(あいにく)の天候でしたが、心配した雪になる事もなく、1日目、無事終了致しました。たった今、18時、第1回入試の合格者を発表致しました。長期間に及ぶ厳しくつらい受験勉強を経て、本日合格の栄冠に輝いた皆さん、本当におめでとうございました。ご本人はもちろんこと、長い間一緒に歩んでこられた保護者の皆様、お子様の合格おめでとうございました。「冬来たりなば春遠からじ」と一言で申しますが、いたいけな小学生には、時に過酷(かこく)な勉強に心くじけそうになったこともあったのではないかと拝察するにつけ、本日の合格のお喜びには感慨もひとしおのものがおありのことと存じます。本当におめでとうございました。また大変お疲れ様でした。

合格発表掲示板

合格発表掲示板

第1回入試 合格者番号

第1回入試 合格者番号

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昨年来何回となく重ねてきた各種学校説明会でも、お話申し上げてきたように、本校は1学年120名という少人数で、一人ひとりのお子様を、まさに掌中(しょうちゅう)の珠(たま)のように大切に慈しみ育てるという校風を伝統にしております。ここ聖ヶ丘に集う生徒諸君は、およそ世間で言うような、いじめ、からかい、いやがらせなどとは全く無縁の、みんな仲良く和気(わき)藹々(あいあい)とした雰囲気の中で、明るく楽しい学校生活を送りながら、確かな学力と豊かな人間性を養うことに専念しております。結果として、「それぞれに礼儀正しく、純粋でさわやか、品が良く、明るく伸びやかな生徒」に育っております。文武両道、日々の学習や部活動を積極的に展開する中で、中高一貫の私学の良さを存分に堪能(たんのう)しながら、たくましく成長しております。一人の人生における最も繊細(せんさい)にして多感な青春時代、まさに疾風怒濤(しっぷうどとう)の6年間を本校で悔いなく過ごしていただけるよう、教職員一同一体になって、きめ細かく面倒を見させていただきたいと思います。皆さんのご入学を心よりお待ち申し上げております。

 なお、本日22時には、本校HP上で第2回入試の合格発表を致しますとともに、明日2日(火)には、一般型の第3回、第4回、更には適性型入試も続きます。そして、1日おいて4日(木)の午前中、一般型第5回(4科・2科同時に実施)で最後となります。いずれに合格された方々にも上記の思いは共通でございます。皆様のご入学をお待ち申し上げております。

中学入試願書受付開始、最後の土曜ミニ説明会終了 (2016,1,25)

 1月18日(月)朝からの多摩市への大雪警報発令のため、と言うよりも、雪による京王線の大混乱に象徴される交通機関の大幅な乱れもあり、当日は休校と致しましたが、その後も暖冬という大方の予想を見事に覆す寒気団が居座り、日々厳しい寒さが続いている今日この頃、受験生の皆様にはお元気で最後の追い込みに余念のない頃かと拝察致しております。本校でも、高3生のセンター試験後の対応をはじめとして、いよいよ来週に迫った中学入試への準備にまさに臨戦態勢に入りましたので、そのご報告を兼ねて1月第3報をお届け致します。なお、本日から2月12日(金)実施予定の高校入試の出願が始まります。大勢の受験生の出願をお待ち致しております。

 まず、1月16日(土)、17(日)のセンター試験ですが、本校では、既に指定校推薦やAO入試、公募制推薦等で、進学する大学が決定している生徒でも、「受験は団体戦」を合い言葉に、高3生全員が受験するという伝統があり、今年も体調不良の1名を除く全高3生が受験してきました。18日(月)、自己採点結果を集約して、予備校等に提供し、個別試験の志望校選びの参考にするという手はずでしたが、前述のように休校となってしまいましたので、急遽、ファックスやメール等で何とかその日のうちに関係業者への提供に漕ぎ着けることが出来ました。その結果を受けて、先週金、土曜日と担任との面接を経て、具体的な出願校を選定しつつあるところかと思います。センター試験の結果だけで、合否の判定が出るような私大もありますが、国公立の大学を受験する生徒にとっては、各種材料を参考にしながらどこに願書を出すか、慎重かつ真剣に絞り込んでいることと推察しております。

 そして中学入試の願書受付が、20日(水)から始まりました。例年に比べ、出足こそやや鈍かったようですが、日を追う毎に徐々に出願者数も伸びてきており、これが2月1日(月)前日まで続きますので、気の抜けない毎日となっております。日々の受付者数のまとめは午後5時の段階で毎日本校のHP上に掲載しておりますのでご覧頂ければと思います。嬉しいことに、今のところ適性型入試への応募者が昨年に比べ大幅に増加しております。適性型入試導入2年目ではありますが、今までの学校説明会或いは塾の先生方への説明等で、適性型入試についても、丁寧に説明させて頂いてきた結果、受験生及びその保護者の皆様にも浸透しつつあるかと喜んでおります。

 1月23日(土)、今年度最後の土曜ミニ説明会を開催致しました。このところ毎回のことですが、とてもミニとは言えないくらい多くの方々(中高合わせて23組、45名)にお越し頂きました。当日は今にも雪が降り出しそうなとても寒い1日でしたが、最後の最後まで慎重に学校選びをなさっている受験生並びに保護者の皆様にお出で頂いていることと、お迎えする私どもも、いつになく緊張したこともあり、予定時間を超えて熱く語らせて頂きました。内容は、いつものように、私からの本校の概要と教育の特色、石飛教頭兼入試広報部長から、直前に迫った入試の概要と各教科の傾向と対策、さらに本番での注意事項、そして「聖ヶ丘の学びが目指すもの」などについて、これまた熱く語らせて頂きました。最後に、当日偶々会合で来校されていた教育後援会の前野会長が、最初から最後まで私どもの説明を聞いて頂いておりましたので、私の方から突然指名させて頂き、飛び入りで一言本校教育の特徴や教員の生徒に接する姿勢等、高3生と中2生の男の子お二人を通わせているお立場からざっくばらんのお話もして頂きました。会長の挨拶の後、ご参会の皆様から思わず拍手が出るほどの簡潔にして要を得たお話で、有り難い限りでした。終了後頂いたアンケートの中に、「とても丁寧で温かい雰囲気でした。生徒たちもみんな挨拶をしてくれて素敵だなと思いました。主体性・協働性大切ですね。我が子にも身につけばと思います。有難うございました。」とか「校舎案内ですれ違った生徒たちがしっかり挨拶をしてくれる姿に感動しました。先生方自身がとても楽しそうでそれが生徒たちにも伝わっている気がしました。」「本日は有難うございました。通わせてみたいと心から思いました。」「先生方の温かさが伝わってきました。」「大変分かり易い説明で、中学生活のイメージが持てました。」など、頂いたアンケート中17組の初めての方々にも好印象を持って頂いたようで、入試直前ではありましたが、今回もまたやって良かったという思いを強く致しました。と申しますのも、終了後早速出願をして頂いた方々もいらっしゃり、有り難い限りでした。皆様に良い結果が出ることを心中お祈り申し上げております。

 同じ23日(土)、在校生の方は、中学生徒会役員立候補者の立会演説会を催しました。厳寒の体育館で、会長他4役の立候補者並びに応援弁士の演説を聞いた後、選挙管理委員の指導の下、教室に戻り投票、今回は全員信任投票でしたので、落選する人はなく、全員無事信任されました。新年度、高校生徒会の役員と一緒に本校を益々盛り上げていってくれる事を期待しております。

中学生徒会役員候補者の熱弁

中学生徒会役員候補者の熱弁

厳寒の体育館に座り熱心に耳を傾ける

厳寒の体育館に座り熱心に耳を傾ける

第6回学校説明会終了、ご来校に感謝 (2016,1,12)

 私の住む八王子の10日早朝の外気温は0度、グンと冷え込み大勢の方々にお出で頂けるかどうか心配した第6回学校説明会は、一般型(2教科、4教科型)に125組、適性型に39組という多くの受験生(今回は小学6年生のみ対象)にご参集頂きました。「入試直前ワンポイント講座~ここだけはやっておきたい!!~」と銘打っての今年度最後の説明会でしたが、お集まりの受験生の皆さんには、大いに参考になったようで、概ね好評のうちに終了致しましたので、そのご報告を兼ねて1月第2報をお届け致します。

 受験教科の型別に、入試問題の中身が異なりますので、別会場での説明となりましたが、私の説明は、本校の学校概要と教育の特色、今年度の重点課題等、従来と余り変わらない内容でお話し申し上げました。と申しますのも、164組のうち、65組が今回初めてお出で頂いた方々でもあり、繰り返し本校教育の特色等お話し申し上げることの重要さを感じた次第です。石飛教頭兼入試広報部長の説明は、一般型では、本番入試に向けての諸注意点、適性型では、適性型入試についての説明を交えながら、私の説明を補う形で本校教育の特色を「ここが違う多摩大聖!だから好き!」という視点から説明すると共に、「出願に当たってご注意頂きたいこと」「受験当日、ご注意頂きたいこと」等詳細ご説明をしましたが、例によってユーモア溢れる語り口で、受験生の緊張をほぐしておりました。そして本日のメインイベント、国語、算数、理科、社会の順に、ワンポイント講座(教科によっては相当踏み込んだ内容で、そのまま入試に直結するような話もありましたが)を各教科の担当より説明致しました。適性型でも、適性Ⅰでは国語科より、説明文を読んでの要約と意見文の書き方指導、適性Ⅱでは、算数、理科、社会の教員から、それぞれ問題例を提示しながら、かなり突っ込んだ説明をさせて頂きました。終了後、初めてお出で頂いた方で、校舎見学を希望する方々にはグループ毎に教員がお伴をしてご案内させて頂き、最終12:50のスクールバスでお見送りをして、全ての日程を無事終了致しました。

 今回も、終了後頂いたアンケートを多少ご紹介させて頂きますが、適性型では、「本日で3回目の説明会ですが、毎回丁寧な説明で分かり易く感動しております。中高一貫型との併願の予定ですが、説明会で子どもがかなり気に入ってしまい、第1志望校になってしまったくらいです。入試まであと少しですが、今日は更にやる気が出たと思うのでとても良い機会になりました。」というとても嬉しいコメントが寄せられ気持ちが引き締まる思いでした。他にも、「温かい面倒見の良い学校だと思いました。」とか「入試ワンポイント講座、大変分かり易くお話が聞けて良かったです。」「いつも楽しい説明会で時間の経つのが早く感じられます。忘れられません。」「先生方の説明がとても良かったので助かりました。」など枚挙にいとまありませんが、この方々の最後に必ず「有難うございました」とお書き頂いているのを見て、こちらこそ「有難うございました」とついつい心の中で呟いております。ただ、中には「教職員の方には丁寧に対応して頂き好印象でした。説明して頂く内容のうち、いい面(ウリ)だけでなく、敢えて課題点についても触れて頂けると理解が深まる気がした。」というご指摘もあり、もっと時間があればそういう点にも触れていかなければと感じた次第です。一般型の方々からも、「学校の目指す方向性を知り、先生方の話を伺う機会が重なる度に、ご縁があって、お世話になりたいと思っております。」という今回4回目という方からの嬉しいお言葉や、同じ4回目の方から「何度か方針等は聞かせて頂きましたが、入学試験に関しては、大変参考になったと共に、本人も最後のラストスパートの認識が高まったと思いました。」「出題傾向などとても良く分かりました。当日の注意点も分かり易く話して頂いて助かりました。」というお声が寄せられ、今回2回目の方からも「五十嵐校長先生、石飛先生のお考えは、これから進学していく子ども達に向けてとても前向きで明るいアドバイスが多く、気持ちがリラックスできました。子どもも大変良い印象の学校だと感じたようです。有難うございました。」とか「石飛先生のお話は毎回楽しみにしていました。今回も最高でした。他の学校にない楽しいお話があってほっこりして毎回帰宅します。」という3回目の方のお声など、読ませて頂く私どもの方がかえって恐縮致しております。その他沢山の方々から勇気や気力を奮い立たせて頂けるご感想があり、あと3週間後に迫った入試本番を私どもも明るく元気に迎えたい、そして緊張感そのままに入試会場にお出で頂く受験生の皆さんを温かくお迎えし、今まで頑張ってこられたことが報われるような環境を提供しなければと強く感じさせられた説明会でした。前述のように朝こそとっても寒い陽気でしたが、徐々に冬晴れの陽光が照りつけ、受験生をお迎えした私どもの心もまた「ほっこりと」温かさを頂けたように思います。残り3週間、インフルエンザ等に罹らないよう、くれぐれもお体にはお気をつけて本番に臨まれるようお祈りしております。

第3学期始業式、そして餅つき大会あり (2016,1,8)

 新年明けましておめでとうございます。皆様には良いお年をお迎えのことと存じます。と言っても、受験生の皆様には、まさに「盆も正月もない」状況で、元旦も含め余念なく勉強は継続されていることと拝察致しておりますが、今年は例年になく暖かい年明けとなり、勉強の方も大いにはかどったのではないかと期待を込めて想像させて頂いております。

 学校も今日から本格的始動、本校では中学・高校の順に始業式を行い、その後、中学生徒会の主催で、新年恒例の餅つき大会を実施致しました。その模様をご紹介しながら1月第1報をお届け致します。

 始業式での校長講話として、新年の挨拶に続いて、暖冬の幕開けということもあり、『万葉集』所収の和歌「梅の花咲きたる園の青柳はかづらにすべくなりにけらずや」(817番歌)を紹介、我が家の庭にある紅梅も早くも咲き出しましたので、早春に咲く梅の花のその馥郁たる香りを共有しようとの思いでした。梅の香ついでにもう一句、芭蕉の俳諧で、「梅が香にのっと日の出る山路かな」(『炭俵』所収)に触れて、「のっと」という日常平俗な言葉を用いた「軽み」の俳諧を紹介、元旦に徘徊した八王子の絹の道からの都心の光景、初日の出などに言及し、本題の申年にちなんだ話を致しました。猿と言えば日光東照宮の「三猿」ということで、「見ざる、聞かざる、言わざる」は、古今東西、時空を超えて存在するということに言及し、その必要性は認めながら、しかし21世紀を生きる君達は「三猿」であってはいけない、「よく見て、よく聞いて、大いに語る」人になって欲しいと、今まさに本校でも展開しているアクティブラーニングに関連させて、本物から本質に迫ると共に、蓄積した知識を活用し、思考力・判断力を育成し、大いにアウトプットすることを肝に銘じて欲しいと結びました。1月3日(日)の朝日新聞「折々のことば」(鷲田清一氏)に「猿を決め込む」という言葉が紹介されておりましたが、『論語』(顔淵篇)の言葉で言えば、「非礼」でない限り、「よく見て、よく聞いて、大いに語る」ことが肝要であるということに尽きるのではないかとダメを押しておきました。

 そして中学生お楽しみの餅つき大会、1/6の餅米の買い出しから始まり、1/7には道具の借用や餅米研ぎなど、中学生徒会の役員による事前準備万端にしたところで、本日の餅つきとなりました。グランド脇で、竈に薪を燃やし、餅米を炊いたあと、本校卒業生の御祖父母さんからお借りした臼に杵を持って、慣れない手つきでの餅つきが始まる頃、三々五々主として中学1年生が列を作り始め、搗きたてのお餅を黄な粉やあんこ、大根おろし等でまぶすと共に、海苔を巻いての安倍川餅、更に今年は雑煮用スープまで用意するという念の入れよう、私も昔取った杵柄よろしく一臼搗いて振る舞いました。搗き手の中には何と5年連続で餅つきをして来た高3生Z君も加わり、来週のセンター試験も何のその、見事6年連続を達成し有終の美を飾ってくれました。さすがに彼の搗き方は他の生徒を圧倒する見事さで、年季が入っていることを実感させられました。搗き餅特有の粘りのごとく、センター試験、さらにその先にある個別入試を含め、粘り強く最後まで果敢に挑戦し、栄冠を勝ち取ってくれることを内心祈りながら見入っておりました。搗いたお餅の美味しさは言うまでもなく、和気藹々、明るく楽しく元気よく餅搗きをしている彼らの姿を目の当たりにするについて、こんな所にも私学の良さをしみじみ感じる次第です。

薪燃し餅米ふかす中学生

薪燃し餅米ふかす中学生

男子2ペアでまずこねる

男子2人ペアでまずこねる

女子3人も息ぴったり

女子3人も息ぴったり

私も負けずにぺったんこ

私も負けずにぺったんこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、本校では1月10日(日)午前10時から「入試ワンポイント講座」(ここだけやっておこう!!)と銘打って、小学6年生のみ対象の第6回学校説明会を開催致します。2科目、4科目、適性型受験等、実際の入試スタイルに合わせて、直前のワンポイント説明をさせて頂く予定です。入試前最後の学校説明会であると共に、最長でも12時には終了予定としておりますので、万障お繰り合わせの上是非お出かけ頂きたいと思います。

改革元年、激動の2学期終了 (2015,12,26)

 クリスマスの喧噪もひとまず静まり、今年もまた大晦日に向かって秒読みの段階に入りました。本校では24日第2学期の終業式も終わり、高1の希望者によるスキー教室が昨日から始まると共に、高3生は大学入試センター試験に向けての直前模試に昨日、今日と取り組んでおります。部活動も一部実施されてはおりますが、やはり普段の賑わいに比べれば、校舎内外は極めて静寂、メリハリのある現場感覚にたゆたいながら、穏やかな年末を迎えております。この学期は、今年度から始まった学校行事も多く、まさに学校行事改革元年を象徴する行事が続きましたが、当初の予想を遙かに超える成果を残して無事終了致しました。それら行事については、既にこの校長日記でその都度ご紹介して来ましたのでここでは省略致しますが、24日の終業式でも、折々の行事に取り組んできた生徒諸君の努力と活躍に感謝しながらその労を讃えました。去る12/14(月)以来の学校行事等ご紹介申し上げながら、行く年を惜しみ、来る年に備えながら12月第3報をお届け致します。

 

 少し遡りますが、期末考査後の特別時間割の期間中、12月16日(水)、1、2限の時間帯に、高校2年生による修学旅行報告会を実施致しました。既にご紹介の通り、今年度から高2の修学旅行はクラスを解体して、まずは自主的に行きたいコースを選択し、コース毎にグループを結成し、グループ毎に設定した課題をそれぞれ事前に探究・協議したうえで、現地で実地に見て聞いて触れて感じて味わったものを、終了後各班で整理してまとめ、後輩の高1生対象にプレゼンテーションすることで完結するという、まさにアクティブラーニングの行事版を実施してくれた修学旅行でした。今年度は「太古の森」というテーマで鹿児島県屋久島方面、「神々の集う場所」というテーマで島根県出雲地方から山陰を巡るコース、「平和への切なる願い」というテーマで、広島県福山、尾道、原爆ドーム等を巡る3方面のコースに別れ、最終日にはそれぞれの地域から博多に集結し、クラスで1日のみ行動を共にするという斬新なものでした。各コースの中にほぼ1日班別行動をするという大胆な計画も盛り込まれ、学校側としては若干心配な要素もありましたが、生徒諸君の方は、本校生の自覚と誇りを持って、終始規律ある行動を取り、無事大きな成果を上げながら終了してくれました。その成果を、3方面の全体的な行動については、各コースの修学旅行委員が報告し、全19班に上る班別行動については、それぞれ設定したテーマに則り、班員全員で作り上げたパワーポイントを駆使しながら、分かりやすく丁寧に高校1年生に説明してくれました。私も全班の報告を聞きながら、この年にしてまだ行ってないところが沢山あり、彼らの発表に触発されて是非行ってみたいという衝動に駆られました。熱心に耳傾けていた高1生にはなおさら影響されるところが多々あったのではないかと想像しております。

 12月18日(金)、1,2限を活用して、去る11月28日(土)4限、学研アソシエの本間裕子氏をお招きし、進路指導の一環として実施した小論文指導を受けての「小論文リライト」作業を行いました。大学受験に向けての小論文作成に高校1、2年生が講堂に一堂に会し、一度自分で仕上げた小論文を、本間氏の指導を参考にしながら、真剣に取り組んでおりました。このような地道な積み重ねがやがて訪れるであろう大学入試に遺憾なく発揮されることを願っております。

 12月19日(土)、午後2時からほぼ恒例になっておりますが、今年最後の土曜ミニ説明会を開催致しました。学期末に加えて年末にも拘わらず、23組46名という多くの方々にご出席頂きました。このところ毎回のように土曜ミニ説明会には多くの方々にお出で頂き、とてもミニとは言えないような状況ですが、9月に改装したラーニングスクウェア(通称LSルーム)が大活躍をしており、毎回ほぼ満席に状態で嬉しい悲鳴を上げております。

 今回もまた、私の方から本校の設置母体である学校法人田村学園の建学の精神から始め、本校の教育方針、今年度の重点課題、そして育成すべき生徒像等について詳細ご説明申し上げた後、石飛教頭兼入試広報部長から2016年入試についての概要等、中学受験と高校受験とについて、時間差で説明致しました。今回は高校受験を最初に説明、その間、中学受験の方には校舎内を見学して頂くという順番でした。2/1を本番としてあと40日余りとなっていることもありましょうか、皆さん今まで以上に真剣なまなざしで聞いて頂いたように見受けられました。終了後頂いたアンケートでは、「校長先生をはじめ、説明、案内の先生方のお話がとても分かりやすく、とても良いイメージが持てました。有難うございました。」とか、「学校の建学の精神から普段の学校生活、授業、入試の内容まで良く分かって、大変良かったです。」「スクールバスの乗降場所やバスルート、校舎内の様子を知ることが出来、良かったです。本日は有難うございました。」「大変お世話になりました。素敵なお話でした。」など心温まるご感想に加えて、今回初めてお出で頂いた方から、「御校の良さが大変良く分かりました有難うございました。」とか「これまで見学した中でも素晴らしい学校だと感じた。」という簡単ではありますが、ストレートなご感想を頂いたことに望外の喜びを感じました。と言う一方では、もっともっと知名度を高めていかなければとも感じた次第です。ご出席頂いた皆さんのご活躍、ご健闘を心からお祈り申し上げております。

 そして12月22日(火)、第24回合唱コンクールを、多摩センターにあるパルテノン多摩大ホールを借り切って開催致しました。その結果等については、既に本校HP上の「聖ヶ丘ニュース」(12/24付け)でご紹介済みですが、例年11月中旬に実施していた合唱コンクールを、今年から2学期の期末考査後に開催するということに致しましたのは、11月を主要な学校行事のない学習専念期間に当てると共に、期末考査後の特別時間割を有効活用して、短期間に集中して合唱の練習をすることで、無理無駄ムラなく仕上げていこうというねらいがありました。ただ、実際にやって見ると、生徒間には様々な思いが噴出し、元に戻して欲しいというような意見も多々寄せられました。中学、高校、更には学年間でもその受け止め方は異なるようで、今後幅広い意見交換をしながらより良い方向を見出していかねばと思った次第です。当日は素晴らしい冬晴れに恵まれて、屋外の練習にも支障なく、各クラスとも実質10日間の練習の中でよくぞここまで仕上げてくれたと審査員の一員としても感慨一入でした。聖っ子の底力を感じさせてもらいました。多くの保護者の皆様或いは受験生の保護者の皆様、その他一部一般の方にもお出で頂いたとのことでこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

 そして12月24日(木)、第2学期の終業式を迎えました。学校行事改革元年、その主要行事が集中したこの学期、生徒諸君には種々負担も多かった事かと思いますが、その全ての行事について、生徒・教員一体になって、用意周到、綿密な計画のもと、実施に漕ぎ着け、ほぼ所期の目的を達成しつつ無事終了したことをねぎらうと共に、一部の生徒の中には、懐旧の情に駆られるが余り、行事改革に批判的な声もありましたが、式の講話では「進取の気性をもって、自らの置かれた状況にいかに迅速かつ適切に対応するかが変化・変容甚だしい21世紀を生きる君達に求められていることを肝に銘じて欲しい。」と結びました。高校の終業式では、私の講話の最後に生徒の方からで思わず拍手が出たのには感動でした。教師をやっていて良かったと思う瞬間を堪能させて頂きました。「笑顔と感動の学校生活」を標榜している学校として、生徒のみならず教員もまたそれを共有出来る学校であることを誇りとしたいと思います。高3生に贈る言葉として何点か上げておきましたが、最後に「冬来たりなば春遠からじ」を紹介し、今のこの苦しみを乗り越えたところに暖かく明るい春がきっと来ることを念頭に厳しい受験を乗り切って欲しいという切なる願いを込めさせて頂きました。

 

 さて、この1年もまた皆様のお目汚しかとも存じながら、四季折々のここ多摩丘陵の自然の豊かさと、その良環境に立地する本校の諸教育活動について、私の私見、主観を交えながら長々とご紹介申し上げてきました。私事ながら、つい先日、ついに私もスマホデビューを果たしました。早速この校長日記を、我がスマホで見てみましたら、文章の長いのは何とも読みづらく根気のいることかと実感致しました。いつもパソコンで文章を打ち、パソコンで見ているのとは大違い、来年はもう少し短文で読みやすいものにしなければならないかと感じ入っております。生徒諸君にも、朝礼や始業式、終業式、卒業式等(さすがに入学式には触れておりませんが)での挨拶が長い長いと言われ続けておりますので、十分自戒しながら、簡潔にして要を得たものにしていこうと思います。この1年、皆様方には様々なこともおありであったろうと思いますが、来年もまた良いお年になりますようお祈り申し上げて、今年の校長日記を締めくくりたいと思います。年明け早々から、中学・高校受験に挑む受験生の皆さんには、インフルエンザ等に十分お気をつけながら最後の最後まで諦めることなく頑張ってください。皆さんにとりましても良いお年になることをお祈りしております。