26期生卒業式終了 (2016,3,19)

 春本番のポカポカ陽気が続く中、桜のつぼみも大きく膨らみ、今にも咲き出しそうな陽気となってきましたが、つい先日までの寒さを思うと、桜咲くまでの心の準備が整っていないような気がしております。学校も22日が修了式、その後も年度末の残務整理等が続きますので、ゆっくりお花見という気分にはとてもなれそうもありません。しかし、人の心のありようなど全く意にかけないというかのごとく、季節は確実に動いており、ここ聖ヶ丘界隈でも、先日ご紹介した木蓮に続き、辛夷の花もほぼ満開になってきました。温かな春の陽気に包まれて、去る3月17日(木)、26期生の卒業証書授与式を挙行致しましたので、そのご紹介を兼ねて、3月第2報をお届け致します。

 3月17日(木)は、朝から快晴に恵まれ、本校第26期生を送り出すには絶好の天候となりました。気温も徐々に上昇し、式開始の9:30頃には、ポカポカと暖かく、高1・2年生と保護者の皆さんの参列を得て、式場内は厳粛な雰囲気の中にも熱気さえ感じられました。

 私の式辞では、「君の志は何か?」「2030年、君何してる?」という2つの問いかけと、「18才選挙権を行使して欲しい」ということと、奇しくも今年はあの「東日本大震災」から5年目という節目の年でもあり、被災地、被災者の事を忘れないで欲しいという、2つのお願いを致しました。「君の志は何か?」については、幕末の漢学者佐藤一斎の『言志四録』を援用し、極度に情報化、国際化した現代こそ、自らの志を表現することが大事であると強調致しました。ただ、東日本大震災、取り分け原発の被害にあった被災地では、童謡「ふるさと」にあるような「志を果たして」も「山は青き」「水は清き」ふるさとを喪失した人々が多数おられることに思いを馳せて欲しい、彼の地、彼の人々の苦しみ、嘆き、憤り等に寄り添い、想像力を逞しゅうして欲しいと呼びかけました。「聖っ子みんなの願いはただひとつ一郎先生話が長い」と卒業生の或る男子生徒に詠まれていたこともあり、今年の卒業式の式辞は簡潔に結んだ次第です。

 卒業式終了後、保護者の皆様主催の謝恩会を、多摩センターにある京王プラザ多摩にて催して頂きましたが、この頃になると初夏の陽光が照りつけ、移動の最中は汗をかきながらという感じでした。謝恩会の方は、生徒・保護者同席ということもあり、招待された教職員共々に終始和気藹々のうちに、中1からの学校行事を紹介した写真を眺めながら、お互いに懐かしい思い出話に花を咲かせ、あっという間の2時間余が過ぎてしまいました。「花に嵐の例えもあるぞ さよならだけが人生だ」ではありませんが、嵐こそなかったものの、「蛍雪の功幾年か積み重ね今日巣立ち行く君に幸あれ」という歌を1首お贈りして26期生とさよなら致しました。(式の模様は聖ヶ丘ニュースでご覧下さい。)

 本日3月19日(土)、午前中、第1回中学学習発表会と銘打って、中学2年生が昨秋実施したイングリッシュキャンプの報告と、代表生徒のプレゼンテーション、中学3年生の卒業論文、最優秀論文と優秀論文2点の発表会を開催致しました。中学保護者の皆様にもご案内状を差し上げたところ、多くの方々にご出席頂き、中2の英語での発表、中3代表3人の論文発表に耳傾けて頂きました。司会進行は中学2年生の代表がすべて取り仕切ってくれましたが、事前の準備に相当の時間をかけたことも奏功し、見事な出来映えでした。中1は来年度のイングリッシュキャンプに備え、中2は3年生での卒業論文作成に備え、参考になる事の多い学習発表会となりました。今年度積極的に取り組んできたアクティブ・ラーニングの成果として充実した発表会となったことを嬉しく思いました。