年度当初の各種イベント終了

 九州熊本地方を中心にした大地震による被害の甚大さを目の当たりにして、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。本校の保護者の皆様方、或いは関係する皆様の中にも、或いはご親戚等で被害に遭われた方もいらっしゃるかも知れませんが、衷心よりお見舞い申し上げると共に、被害が軽微であることと、今後の復旧・復興が迅速になされますようお祈り申し上げております。
さて、8日の入学式以降、年度当初恒例の各種イベントがここまで滞りなく進められてきましたので、それらのご報告も兼ねて4月第2報をお届け致します。
 初めに、今ここ聖ヶ丘界隈では、真紅の石楠花やピンクのズオウ、色とりどりのツツジに加え、早くも街路樹の花水木が一斉に咲き始め、通勤途上の目を楽しませてくれておりますが、地震の被害に遭われている方々の心情に鑑み、決して心から賞美できていない思いは禁じがたく感じております。
学校では、去る10日(日)から2泊3日で、中学1年生のオリエンテーション合宿に、千葉県の九十九里浜白子に出かけてきました。毎年恒例の、本校での学校生活に早く慣れてもらうためのオリエンテーションですが、今年の中1生(32期生)も、明るく楽しく元気よく、大きな病気等にも罹らず無事終了致しました。その模様は既に聖ヶ丘ニュースで写真紹介しておりますので、ご覧頂いたかと思いますが、3日間ともまずまずの天候に恵まれて、所期の目的を十分に達成して参りました。初日、九十九里に向かう途中、佐倉市にある国立歴史民俗博物館に立ち寄り、クラス毎に集合写真を撮影した後、館内を班別に見学、与えられた課題を中心に日本の古代から現代に至る歴史や風俗、文物等、実に幅広い分野にわたり約2時間、まさに本物に触れ本質に迫る学習を早速に展開致しました。その姿を見て、思わず、「花吹雪舞う歴博に聖っ子いにしへ今の歴史繙く」と呟いてしまいました。
白子のホテル「東天光」に到着した後、早速校長講話があり、私の方から、本校創立以来の歴史に触れながら教育目標や教育方針等やや堅い話から、入学式でも触れた「邂逅の大切さ」、「みんな違ってみんないい」や「置かれた場所で咲きなさい」等について念を押しながら、『徒然草』を参考に、友達の善し悪しの見極め等、今後の学校生活に向けての心構え等話しましたが、その可愛さも相まって、皆神妙に聴き入っている姿を見て、「この子達なら大丈夫だ」という印象を強く持ちました。
その後、夕食まで体育館で、早速アクティブ・ラーニングの一環としてタングラムという、班別に与えられた課題について、班員が知恵を出し合って、試行錯誤しながら協働して1つの形を作り上げるというゲームに取り組みました。各班いかに早く課題を成功させるかの競争でしたが、にわか仕立ての班編成であったとはいえ、多様な仲間と協働して1つのものを作り上げる作業に集中している姿は実に微笑ましく、「聖っ子協働作業の皮切りにタングラムとはおもしろきかな」と呟いておりました。
2日目には、石飛教頭による「想像することは難しい・・・」と題する講話がありましたが、こちらもアクティブ・ラーニングを意識した内容のもので、『ぼくがラーメンを食べているとき』という絵本を題材に、「想像力」「他者」「志」という3つのキーワードを提示しながら、前後の人と話し合ったり、自ら想像したりしたことなどを短文にまとめる作業を通して、「地球上で生きる様々な人々を『他者』と認識し、『理解』すること、同時に自分が置かれている環境に対して『自覚』を持つこと、このような想像をする過程を踏み続けることによって、『ぼくがラーメンを食べているとき』という絵本は、深みを増していく」と説き、「想像力」と「志」を持って生きることの大切さを強調致しました。
その他、全体に関わる内容としては、生活指導や部活動のこと、日々の学習に臨む心構えなどを担当教諭から説明すると共に、息抜きとして、海岸散策やクラス対抗ドッジボールや全員リレー、さらには体育祭の色分けや種目決め等様々な企画を盛り込んでおりましたが、クラス単独の企画としては、クラス内の委員決めや、クラス目標の設定、学園歌のミニ合唱コンクールに備えての練習等でクラスの団結も図りました。文字通り、「聖っ子九十九里にて学び合い友と語らう日々に備へり」という形で充実した2泊3日のオリエンテーションとなりました。
14日(木)の午後、5・6限の時間を活用して、上級生による部活動の紹介を中心にした「新入生歓迎会」を催しました。中学生徒会主催の企画で、生徒会長の濱田歩武君の司会により、各部とも新入生を一人でも多く勧誘したいという一心から、熱のこもった部活動紹介を展開しておりました。中学生の部活加入率は90%を超えることから、文武両道を目指して大いに活躍してくれることを祈っております。
16日(土)の午後、今年度第1回目の全体保護者会を開催、全学年、全クラスで、保護者の皆さんと担任との初顔合わせとなりました。学年単位の保護者会の前の全体会では、私の挨拶(主として今年度の教育方針、重点課題、主要行事の紹介等)と、鈴木生徒指導部長の生活面での諸注意事項、芦村進路指導部長からの26期生(3月卒業生)の進路状況、進学先等の紹介と進路指導方針等について説明させて頂くと共に、卒業生による現役生徒への各種サポート講座の案内と担当学生の紹介並びに卒業生の挨拶がありました。彼らはほぼボランティアとして、定期考査前2週間の土曜日の午後補習、夜間図書館開放日の質問対応等に協力してくれております。最後に前野後援会長から、本校後援会活動へのご支援・ご協力をお願いして閉会となりました。各クラスでは、今年度の常任委員会の委員決めをして頂き、教養委員会、聖祭委員会、卒業委員会、さらに公募委員会の4役について、例年になく早くそれぞれ決めて頂きました。全体会で紹介した短歌ではありませんが、「SPT三位一体連携し我ら一同多摩聖(たまひじ)家族」の思いで、生徒諸君はもとより、保護者の皆様並びに教職員一体になって、和気藹々、明朗快活な学校生活を今年度も展開していきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。