第1回アフタヌーン説明会、芸術鑑賞会等終了

 このところ関東周辺では梅雨の中休みが続き、真夏の陽気となっておりますが、九州、四国、中国地方の大雨に伴う被害状況には心痛めております。取り分け、熊本地震で大きな被害が出た地域の皆様には、今回の水害もまた甚大なものになったとのことで、心からお見舞い申し上げております。前回から約2週間が経過しましたが、その間にも、各種行事を立て続けにこなしてきましたので、そのご報告を兼ねて6月第3報をお届け致します。

 少し遡りますが、6月14日(火)には、高校3年生恒例のイベントである「大学入試相談会」を、京王プラザホテル八王子を会場として実施致しました。既にその折の模様は、「聖ヶ丘ニュース」で写真入りで紹介しておりますので、ご覧頂いたかもしれませんが、当日は梅雨時特有の蒸し暑い陽気ではあったものの、雨に祟られることもなく、無事終了致しました。13:30~15:00の第1部は、本校生114名と工学院大学附属高校の生徒約90名のみを対象として、国公私立の29大学の入試担当の方々より、本番入試に向けての大変丁寧かつ親切な説明をして頂きました。全体の人数が少ないこともあり、それぞれが進路目標に掲げた大学のブースに入り、40分ごと2交代制で熱心に耳傾けておりましたが、中でもいわゆるGMARCHの一角である明治、立教、中央、法政大学等の人気大学のブースには15~20人くらいずつ居並んで一心にメモを取りながら聴き入っていた姿は印象的でした。15:30からはその他の大学や短大、専門学校等含めた全82校がブースを出して、多摩地区のその他多数の高等学校の生徒共々に、18時の閉会までゆっくりじっくり説明を受けていた生徒も見受けられ、いよいよ本格的に気持ちも乗ってきたかという感じも致しました。

 6/13(月)~6/18(土)の1週間は、5/30(月)から受け入れていた教育実習生の研究授業週間でした。国語科2名、社会科(公民)1名、数学科3名、理科(生物)1名、保健体育科1名、英語科3名の計11名の研究授業が割り振られ、私もほぼ全ての授業を参観し、久しぶりに血が騒ぐような新鮮味を感じさせてもらいました。授業内容は教材研究の深さに比例しますが、授業技法は一朝一夕には身につかず、ぎこちなさと歯がゆさも感じられました。中には、本校で実践中の主体的、能動的な学習スタイル、いわゆるアクティブ・ラーニングについても、積極的果敢に挑戦してくれた実習生もおり、後輩思いに溢れた熱意が十分に感じ取れた教育実習でした。

 6月18日(土)には、有岡教頭の縁で、東京農工大学で、教職課程を選択している学生さん10余名が朝から本校の理科(物理・生物・化学)の授業参観に見えました。1、2時間目、高2の化学の授業も一部にはありましたが、主として高3の授業、それも実験中心の授業を見学してもらい、3時間目に本校理科の教員と参加学生との教育懇談の時間を設け、授業の反省と参観後の感想等各分野にわたる情報交換をさせて頂きました。本校教員にとっても、外部の目が入ることで新鮮な刺激を感じ取らせて頂いたように思われます。

 6月21日(火)の午後、14:30~16:30、今年度第1回のアフタヌーン説明会をLS(ラーニングスクエア)ルームにて開催致しました。この会は、平日の午後の時間帯に敢えて開催することで、平常の授業の様子、飾らない素のままの生徒の姿を直にご覧頂くという趣旨で開催しているもので、今回は生憎の雨模様の中、中学受験を考えておられる保護者(お子さん2名含む)の皆様10組13名の方々にお出で頂きました。冒頭私の方から簡単なご挨拶をした後すぐに教室に移動、中学1年生の「英語(ALTと専任教諭とのTT授業風景)」「理科①(物理分野)」中学3年生の「数学」等を見学してもらった後、6限終了後すぐに始まる「SStime(自学自習の時間)」(中2)の様子も覗いて頂きました。その間校舎内の施設・設備の見学もあり、全校生徒が在校中の教育環境をつぶさに見学して頂きました。再びLSルームに戻り、私の方から本校の教育の特色、石飛教頭兼入試広報部長から「2017年中学入試に向けて」と題して、一般入試、適性型入試で、本校が受験生のどのような学力を見ようとしているか、また受け入れた生徒をどのように伸ばそうとしているか、理想とする生徒像はどういうものであるか等について詳細説明させて頂きました。頂いたアンケートでは、本校に期待するものとして、「進学実績」「面倒見の良さ」それぞれ7名と群を抜いており、それに続いて、「学力の向上」5名という結果でしたが、コメントとしては「授業を見ることができ、とても良かったです。HPで校長先生のブログを拝見し、一度訪問してみたいと思いました。将来の可能性、楽しい学校生活、どちらを望むかですが、両立できそうな学校ですね」というお声があり、このブログをご覧頂いている方にお出で頂いたことに感無量でした。他には「とても面倒見の良い、温かい雰囲気の学校だと思いました」とか「通りかかる生徒の皆さんが挨拶をしてくれて、とても礼儀正しいと思いました」というお声の一方で、「合格ラインなどは曖昧ではないのだなと思いました。柔軟な考えで少人数の良さが分かりました。ただ、図書館はもう少し充実して欲しいな・・・と思いました」というお声も寄せられはっとしてしまったのは、3万冊以上の蔵書があるにもかかわらず、その多くは隣の書庫に眠っていることに言及し忘れたということでした。館内スペースの関係で陳列しきれない蔵書の存在を強調しなければと痛感致しました。

 そして6月23日(木)、全校生徒共々に、新橋にある劇団四季劇場「海」に出かけ、劇団四季公演のミュージカル「アラジン」を鑑賞致しました。昨年のこの時期から28年度の芸術鑑賞会は「アラジン」と決めておりましたので、ほぼ1年間待ち続けてこの日に至りました。待っていた甲斐もあり、「アラジン」は素晴らしいミュージカルで、中学1年生から高校3年生までほぼ2時間半の公演中、感動と興奮の坩堝と化した「海」でした。最後は一般のお客さん共々に、スタンディングオベーションとなり、拍手喝采がいつまでも鳴り止まず、アラジン、ジャスミンそしてジーニーを演じきった役者さん達も感極まった様子で何回も舞台に登場してくれた姿には、私などまで青春の胸の血が騒ぐ感を抑えきれませんでした。本校の教育方針の一つでもある「本物に触れて本質に迫る教育」の最たるものであることを実感致しました。豊かな人間性の涵養には、本物に触れて笑顔と感動を共有することのいかに大切であるかを目の当たりに致しました。これをきっかけに、ミュージカルはもとより、古今東西の様々な芸術文化に触れてくれるようになれば、芸術鑑賞会という学校行事を、毎年手を変え品を変えて実施している教育効果の大なることは疑いえようもありません。

 翌日の6月24日(金)には、高1、高2生対象の大学模擬授業を実施致しました。今年度は8分野(薬学・工学・国際・文学・医療・経営・メディア・スポーツ)8大学8名の先生方にわざわざ本校にお出で頂き、今まさに大学で行われている学問の最先端の研究成果等交えながら、生徒の興味・関心、好奇心を喚起し、今後の進路選択の参考にしてもらおうという意図のもと、この行事も毎年継続して実施しております。各分野、少ない教室で20名、多いところでは36名とそれぞれ志望する進路毎に分かれての聴講でしたが、高1生にとっては、高2での文理選択に、高2生は高3での選択科目の選定に大いに参考になった事と、お出で頂いた先生方に感謝申し上げております。

 そして6月25日(土)の4限には、学研アソシエの本間裕子先生にお出で頂き、中学3年生対象の小論文講演会を実施致しました。これは5/18に生徒諸君が書いた小論文全てに目を通して頂いた本間先生から、論文を書くとはどういうことか、みんなが書いた論文の良いところはどこか、どういうところに気をつければよいのか、そしてこれからまとめようとしている4000字の卒業論文にはどのように挑めばよいのか、などについてお話し頂きました。多くの生徒諸君には夏休み中にはほぼまとめるであろう卒業論文のことをイメージしながら熱心に聴き入っておりました。

 今日から期末考査1週間前で、部活動も高校野球等公式試合のある部活以外は練習停止となります。校内も何となく静かになった放課後、学校現場のこのメリハリが何とも好ましく感じられるのは、私自身そういう体質に染まったからでしょうか。1学期の総まとめでもある期末考査に向けて、既に先週末25日の土曜日には第1回の土曜サポート講座もあり、OB・OGの指導の下、テスト勉強に取り組む体制が本格化してきました。その成果が遺憾なく発揮されることを祈らずにはおられません。