第3回学校説明会終了、年度後半への確かな歩み

 昨日(2日)こそ夏に逆戻りのような暑さを伴う好天でしたが、今日はまた、まだまだ遠くにある台風18号の影響か、どんよりとした曇り空、これから暫く蒸し暑い不順な陽気が続くとか、しかし、季節は確実に移り変わり、前回以降の自然の推移では、多摩ニュータウン通りの公孫樹並木がうっすらと黄色みを帯び、別名「百日紅」とも言われ、花期の長いさすがのサルスベリもすっかり萎れ、無残な姿をさらしており、木槿、酔芙蓉などもまだかろうじて花を持ってはいるものの、持ち前の艶やかさがなくなってきました。秋明菊は変わらず咲き続けておりますが、一時の鮮やかさは影を潜める一方で、お彼岸前後には彼岸花(曼珠沙華)が花開き、白、紅の鮮やかさに目を奪われつつお墓参りもしてきました。先月末には早くも金木犀が花開き、しっとりとした夕景の中で、どこからともなく甘く馥郁たる香りを堪能致しました。それもつかの間、黄花こそまだ残っているものの、あの香りはどこにいったのでしょうか?万物流転、諸行無常は世の常とはいえ、朝夕の冷え込みと共に、一抹の寂しさを禁じ得ない10月の幕開けとなりました。中学受験生にとっては、2月1日(水)を本番としてあと丁度4ヶ月、120日となりました。基礎・基本を確認しながら応用問題にも取り組まねばならない時期となり、日々の勉強に余念なき頃かと思いますが、風邪など引かぬようお体にはくれぐれもお気をつけになって頑張って頂きたいと陰ながらお祈りしつつ10月第1報をお届け致します。

 9月12日(月)以来の校長日記ですので、少し遡りますが、第29回聖祭(文化祭)の後は、その感動と興奮の余韻を楽しみつつ、学校行事と学習との切り替えを迅速にするようにとの指導の下、徐々に日常的な学習や部活動に打ち込むようになり、校内的にも落ちついた雰囲気が醸し出されております。そんな中、9月24日(土)には、初めての高校単独の入試説明会を開催致しました。今年度同様、来年度も30名募集していることから、高校受験を希望する中学3年生も多く、この日も生憎の雨上がり、曇り空ではありましたが、11組24名の参加がありました。私の聖ヶ丘の教育の特色についての説明、石飛教頭兼入試広報部長による今年度入試並びに来年度に向けての傾向と対策等の説明の後、この春高校受験で入学してきた男女各1名の生徒へのインタビューなどという内容でしたが、特に生徒インタビューは、実体験をしてきた生徒の生の声でもあり、好感を持ってお聞き頂き、生徒へのご質問も幾つも出て、和気藹々の説明会となりました。お出で頂いたお父さんの中に、私どもの出身地糸魚川のすぐお隣、上越市ご出身の方がいらっしゃり、しばし故郷の話題で談笑、改めて世の中の狭さを実感させて頂きました。

 9月26日(月)には、サピックス塾にお通いのお子様をお持ちの保護者の方対象の学校説明会を開催致しました。平日の午前中でもあり、ご参加の保護者は少人数ではありましたが、通常通りのご説明の他、中学1年生の英語の授業2クラスをご覧頂いたり、校舎内の施設・設備をご案内したりして、本校教育へのご理解を深めて頂きました。「少人数できめの細かい指導」を標榜している学校として、少人数とはいえ、お出で頂いた方には誠心誠意説明を尽くさせて頂きました。

 9月28日(水)6限には、生徒に予告することなく、全校一斉の避難訓練を実施致しました。首都直下型大地震が向こう30年以内に70%の確率でいつ来てもおかしくないと言われているだけに、避難訓練は必要不可欠、多摩消防署の2名の消防士に来て頂き、地震発生から火災発生、更には全員グランドに避難する様子まで逐一見て頂き、講評を頂くと共に、実際に消火器を使っての消火訓練も代表生徒8名にやってもらいました。私も、25日(日)地元自治会の防災訓練を体験したばかりでしたので、いつになく気合いが入り、防災教育で先導的な研究をしている日野市立平山小学校の「生き抜く科」の実践などを紹介しながら、地震の恐ろしさや避難訓練がいかに必要であるかなどしっかり講評致しました。当日の模様は、「聖ヶ丘ニュース」でご覧頂ければと思います。

 そして10月1日(土)、第3回学校説明会を開催致しました。今にも降り出しそうな曇天でしたが、大方の予報を大きく裏切ってくれ、グランド等屋外で活動する部活動の様子も予定通り見学して頂くことが出来、暑くもなく寒くもなく、中学、高校受験生合わせて103組250余名の方々にお出で頂くという、本校にとっては有り難い天候で推移してくれました。入試前に開催する年6回の大きな説明会中、この会だけは生徒が主体になって開催することになっており、今年度も中学、高校別会場で、中学受験生には中学生徒会役員、高校受験生には高校生徒会役員が中心になり、各種委員会や部活動所属生徒等一体になり、企画、立案、進行等全てにわたり実施してくれました。教員では唯一私の出番が、中学受験生対象に開会のご挨拶の3分間、高校受験生対象が締めの5分間のみというもので、普段は校長の話として30分ほどあるだけにかえって緊張致しましたが、あとはすべて生徒諸君が取り仕切ってくれました。本校の教育方針である「3つの柱」の1つ「主体性と協働性の育成」をまさに地でいってくれたような説明会となり、担当教員も最初はハラハラドキドキでしたが、見事に成し遂げてくれたことにホッと胸撫で下ろしておりました。「それぞれに礼儀正しく純粋で爽やか、品が良く、明るく伸びやかな生徒像」そのままに、ご来校頂いた皆様に対する、笑顔で爽やかなおもてなしぶりが校内各所で見られ、陰ながら見守っていた教職員共々に微笑ましく感じられました。当日頂いたアンケートでも、「生徒主体の説明会だったので、質問や答えがとても身近で解りやすく良かったと思います。話の聞きにくい点もありましたが、一生懸命進行等をしている姿は好感を持って聞くことができました。」という声が多数寄せられると共に、「やはり、生徒の声を聞けるというのは学校の雰囲気がよく分かります。」とか「生徒主体の説明会のある学校もありますが、中学生が行うのは初めて体験しました。たどたどしさが感じられる場面もありましたが、生徒の雰囲気が解って良かったです。生徒へのアンケート結果は参考になります。色々な統計を取って、資料として配付してもらうといいと思いました。アットホームな校風、自主性が感じられる会で良かったです。」など、中学生ならではのぎこちなさを好意的に捉えて頂けたアンケートが多く、お出で頂いた方々、特に保護者の皆様の温かな眼差しには感謝申し上げます。一方、高校受験を目指している中学3年生からは、「先輩達の声を直接聞くことができて良かったです。中学で生徒会に入っていたので、高校でも是非入りたいと思いました。有難うございました。」とか、「非常によい説明会でした。入学できたら、学習面でも精神面でも3年間で大きく成長できるのではないかと感じられました。自分にとってはとても良い高校だと感じました。生徒主体となって数々の行事などをこなしていくのはとても良いと思いました。この高校も目指してみたいと思いました。」等々、「この高校も」の「も」は微妙ですが、この2人を中心に、今すぐにでも入学して欲しいと思うような受験生の声も多数寄せられ、担当してくれた生徒諸君の頑張りに感謝した次第です。

 今日(3日)、明日と6日(木)の3日間、中学2年生、高校1年生の有志代表生徒が、京王・小田急永山駅、京王線聖蹟桜ヶ丘駅頭で、赤い羽根募金のお願いをさせて頂きます。本校の建学の精神の1つである「敬愛奉仕」を具現化するボランティア活動として、毎年この時期にお手伝いをさせて頂いております。皆様のご支援、ご協力のほどよろしくお願い致します。

 さて、今日から本格的な10月がスタート、あと2週間後には2学期中間考査(10/17~20まで)も始まります。生徒諸君には、28年度も早や半年経過、より確かな知識・技能を修得し、思考力・判断力・表現力を大きく飛躍させる大事な年度後半になります。今回の学校説明会で発揮したような主体性、多様性、協働性を更に発展させるような教育活動を展開していきたいと思います。