年度末、何かと慌ただしくも、春間近

 昨日、3月5日(日)は、二十四節気の「啓蟄」、虫が冬眠から目覚め活動を始める頃、という意味だそうですが、このところ毎日のように日中の平均気温も10°Cを越えておりますので、地中の虫も動き出しているかも知れません。「行楽須く春に及ぶべし」、春爛漫の好季節もすぐそこまで来ているように感じられますが、本校では期末考査も今日で終わり、教員側では採点や年度末の成績処理に追われる日々が暫く続き、3月17日(金)の高校卒業式を迎える運びとなります。2月23日(木)以来の校長日記ですので、この間の各種行事のご報告を兼ねて3月第1報をお届け致します。

 2月24日(金)、前回ご紹介の通り、中学3年生がニュージーランド修学旅行に出発致しました。現地での模様は、本校HP上で、大きな写真入りで日々ご紹介の通りです。現地校での英語研修はもとより、様々なアクティビティも存分に楽しんでいる様子が垣間見られ、私などまだ行ったことのない身には羨ましく感じております。

 翌25日(土)には、今年度最後となります第7回学校説明会を開催、2月実施の今年度入試の詳細な報告会となりましたが、12月からの説明会では、小学6年生に限定していたこともあり、現小学5年生を中心に、4、3、2年生まで40組80余名の方々にご出席頂きました。私からは例によって、聖ヶ丘の教育の特色、主として、不易流行の教育を中心に、1学年120名という少人数であるがゆえに可能となる習得・活用・探究学習、それらによって培われる思考力・判断力・表現力の育成、さらには21世紀型教育のキーワードとなっている主体性・多様性・協働性の涵養を図る教育手法(いわゆるアクティブ・ラーニングを含む)などについて説明させて頂きました。石飛教頭兼広報部長からは、2月1日(水)~5日(日)まで、適性型入試を含め都合6回にわたり実施した中学入試の概要、各回の合格点や平均点など詳細な結果報告をし、来年度入試に向けてのスタートとさせて頂きました。途中に、今春卒業する高校3年生の男女2名による、本校での6年間を振り返っての話も入れさせて頂き、生徒の目から見たざっくばらんな聖ヶ丘の教育についても熱く語ってもらいました。

 終了後頂いたアンケートでは、「貴校の雰囲気がよく分かる説明会でした。少人数が魅力だと思いました。生徒の方のスピーチがしっかりしていて感心しました。」とか「教育の多彩さと手厚さが印象に残りました。また、先生方、在校生の皆さん、卒業生の皆さんのご様子から温かな校風も感じられました。」などとても有り難いコメントをお寄せ頂く中で、些か手前味噌ですが、「校長先生の愛校心がよく伝わってきました。少人数制にとても魅力を感じ、是非息子に・・・と思います。」というお声もあり、私の説明のどの辺から「愛校心」を感じ取って頂いたのか分かりませんが(これまた些か身びいきですが)、常日頃からこんな良い学校は他にないのではないかと思っていることがにじみ出たのかも知れません。中には、ご兄弟が在校中である保護者の方にもお出で頂き、「長男が在校生なので、少人数できめ細かい指導やたくさんの体験もさせてもらえる多摩聖の良さを改めて感じました。」というコメントを頂き、身の引き締まる思いが致しました。さらには、お母さんが卒業生である方もお見えになっていたとのこと、我が子を母校に、という思いほど有り難いことはないと確信させて頂きました。

 同じ25日(土)、3・4時間目を活用し、高1・2年生を対象に、卒業生による進路ガイダンスを実施致しました。全17大学19人(大学の重複2名、現役薬剤師1名含む)のOB・OGに来てもらい、今まさに自らがそれぞれの大学・学部・学科等で研究していることの紹介を中心に、学問の魅力、研究の楽しさ、大学生活の魅力等について、可愛い後輩に熱く語ってもらいました。教師が説明するよりも、年齢も近く、部活の先輩でもあったりすることで、各説明がストレートに心に響くことが多いようで、このガイダンスをきっかけに、自らの進路を決定した生徒も多々いるようです。ここで来てもらった先輩の中には、日常的に、図書館の夜間開室のコーチャーであったり、定期考査前の学習コーチャーとして足を運んでくれたりと、後輩への思いの熱さから、よく面倒を見てくれている人も多く、自ずから先輩・後輩の絆も強くなり、これまた少人数ならでは可能なイベントとして、聖ヶ丘の伝統行事になっております。

 3月に入って、2日(木)から期末考査となっておりますが、4日(土)には、去る2月12日(日)の高校入試に合格し、3月3日(金)手続き締め切りで、入学を決めて頂いた高校入学予定の生徒対象の準備会を開催致しました。内部から上がってくる新高1年生の定員の関係もあり、今年は18名の入学生(本校では高入生と称しております)を迎え入れることとなりましたが、全員出席のもと、私から歓迎の挨拶並びに座右の銘としております「邂逅」の重要性等についてお話をさせて頂くと共に、有岡教頭からの高校生活を送る上での諸注意、さらには事務的な説明等の後、早速制服の採寸や教科書販売、さらに体育着や体育館履き等の選定をお願い致しました。中学1年生となる生徒諸君同様、公立・私立、たくさんある学校の中から、本校への入学を決意して頂いたことに感謝申し上げると共に、悔いのない3年間を送ってもらえるよう、教職員一体になってサポートしていきたいと思います。

 同じ4日(土)、新高校2年生に編入する生徒対象の転・編入試験を実施、今年は中国からの留学生で、日本の各地の高校で1年間修了する見込みの生徒3名が応募してくれました。国語・数学・英語の3教科と面接をさせて頂いた結果として、2名を合格と致しました。在校生には、留学生との積極的な交流を通じて、よりグローバルな視野を深めてもらうと共に、教職員にとっても、多様なものの見方、考え方をする生徒を受け入れることで、言わずもがなではありますが、異文化理解という面においても、様々な刺激となるものと期待しております。