中3ニュージーランド修学旅行中の授業参観 (2018.2.27)

「光陰矢の如し」の言葉通り、平成29年度もあと1ヶ月を残すのみとなり、本校では今週末3月2日(金)から期末考査が始まります。ニュージーランドへの15日間の修学旅行中の中学3年生と、漸く国公立大学の前期試験まで終了した高校3年生以外の中1、2、高1、2年生の4学年が最後の試験に臨むこととなりますので、この授業参観記も今年度は今回で最後と致します。ただ、各教科とも試験に向けての最後の追い込み期間でもあり、どうしても座学中心の授業が多くなっておりますことから、どの授業参観記にしようかと思案の矢先、本日早朝、今まさにニュージーランド修学旅行中の中学3年生とスカイプによる交信が行われ、その中で、現地Tauranga Girls Collegeにお邪魔している女子生徒(19名)が、同校の英語の先生から、ESOL(English for Speakers of Other Languages)(多言語を話す人のための英語)の授業を受ける光景が飛び込んできましたので、その模様を紹介させて頂く事と致しました。ご存じかも知れませんが、ニュージーランドの高校では、留学生を対象にした英語の授業ESOLが行われており、およそ毎日1時間程度は英語力に応じてEOSLの授業を受けられる(元々の授業料の中に含まれる)ことになっており、先月27日に出発し、4月7日(土)の帰国まで、このTauranga Girls Collegeに、ターム留学でお世話になっている二人の高校生もこの授業を受けております。二人の先輩達に囲まれて、19名の中学3年生の明るく楽しく学んでいる光景が見て取れて、感慨も一入でした。

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 本校では、中学1期生で、1991(平成3)年度入学生の3年時、平成5年度(実際には1994年)の3月に第1回ニュージーランド修学旅行を実施して以来、25年間継続して実施しており、一昨年の12月には、ニュージーランド大使館並びにニュージーランド航空から感謝状並びに記念の楯を頂戴しておりますが、昨今の国際化、グローバル社会の到来もさることながら、混沌とした世界状況に鑑みても、あの時代にニュージーランドに限定してこのような企画を志した先人諸氏の慧眼、先見の明には感謝の念禁じ得ません。あれから25年経って、現地の学校に今まさにお邪魔している本校生徒と、来年修学旅行で訪問する中学2年生代表との間で、質問のやりとりはもとより、現地で実際に行われている授業風景を同時中継で視聴出来るとは、スカイプという文明の利器に、私などICTに疎い人間にはただただ驚嘆の念禁じ得ませんでした。

 ESOL担当の先生の笑顔に満ちた巧みな話術もあり、教室内は笑顔に満ち溢れ、巧まずして英語力が身についていくように感じられました。教室と言っても、もとより日本風の前並び一線ではなく、お互いの顔が見られるような並びとなっており、お互いに表情を見たり目を合わせたり、時にアイコンタクトも取りながら、時には身振り手振りのジェスチャーも交えながら何とか意思疎通を図ろうとしている姿が垣間見られ、ついこの間日本を旅だった時の印象とは異なり、ずいぶん大人びた顔立ち、表情となっており、若者とはこのようにして日々成長していくものであることを実感させられました。

 出入り15日間という短期間の海外体験ではありますが、ニュージーランドの教育関係者のご尽力、一人一家庭にお世話になっているホストファミリーの皆様方の温かくも親切なご対応、そして裏方として常に安全・安心な環境を整えて下さっている国内外のエージェントの皆様により、一回りも二回りも成長して3月7日(水)無事帰国することを祈っている次第です。

 さて、前述のように、今回を以て、この「授業参観記」も一旦終了とさせて頂きます。去る2月14日(水)、文部科学省から高等学校の新学習指導要領改訂案も公表されましたが、その内容を俯瞰するに、2020年度から実施される予定になっている「大学入学共通テスト」も視野に入れながら、思考力・表現力の育成をより一層重視したものとなっております。高校の学びの質的転換も余儀なくされるとも言われておりますが、本校では中学の入学試験の改変も含め、徐々にではありますが、新教育課程に対応すべき授業改革も積極的に取り組んできております。周囲の騒音に惑わされることなく、しっかりとした基礎・基本となる知識・技能を習得させ、それを基にして思考力・判断力・表現力を育成し、主体性・多様性・協働性にも配慮しながら、主体的・対話的にして深い学びに結びつけるような授業を今後とも継続していきたいと思いますので、来年度もまた折ある毎に、そのような授業風景を紹介させて頂ければと考えております。毎回のことではありますが、本校の教育活動の最も重要な要素である授業風景を紹介すべく、校長としての意気込みのみ強くなり、「心余りて言葉足らず」の言葉通り、思いを十分お伝えできないままの文章となったように思います。最後までお読み頂いた事に感謝申し上げ擱筆させて頂きます。

テレビ電話でNZと話そう! 

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