第1学期末考査終了、野球部連勝、4回戦へ

 一昨日、ここ聖ヶ丘界隈でもニーニーゼミがはにかむようなか細い声で鳴き出したかと思いきや、昨日はもううるさいくらい私の部屋の上に広がる八坂神社境内で一斉に鳴いておりました。一方で、「道の辺の木槿は馬に喰はれけり」(『野ざらし紀行』)と、芭蕉の有名な俳句にある通り、夏花の象徴とも言えるような木槿も、住宅の垣根越しに赤、白、ピンク等様々な色合いで咲き出しました。さらに、これまた夏の花の代表とも言えるサルスベリも、野猿街道沿い左右に植えられている並木が赤、白の花を付け始め、いよいよ本格的な真夏の到来を感じさせております。立葵や夾竹桃については過日触れたようにとっくに咲いており、夏花揃い踏みの景観を呈しております。7月も早半ば、梅雨明けの待たれる今日この頃ですが、学校では、学期末に向けての各種行事も順調に推移、去る7月4日(月)~7日(木)の期末考査も無事終了、採点業務から成績処理等、慌ただしく日々過ぎ去っております。6月27日(月)以来の校長日記ですが、この間の報告を兼ねて7月第1報をお届け致します。

 少し遡りますが、6月27日(月)~29日(水)の3日間は、今年度第1回の保護者対象授業参観日でした。今回は、月、火、水と平日でしたので、どのくらいお出で頂けるか心配ではありました、中学1年生の保護者82名を筆頭に、中2、55名、中3、19名と中学全体で156名の皆様にお出で頂き、飾らない生の授業を見て頂きました。現中学2年生から、現行の大学入試センター試験に変わって、新しい大学入試制度「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が導入されるということもあり、保護者の皆様の関心も高いことを改めて伺わせていただきました。参観後のアンケートでは、期末考査直前の追い込み(駆け込み?)授業が多かったであろうにも拘わらず、アクティブ・ラーニング的授業への言及も多く頂き、有り難く存じております。第2回の授業参観は秋も深まった11月10日(木)~12日(土)と週末も入っておりますので、また多くの皆様にお出で頂きたいと存じます。

 6月30日(木)には市進学院に通塾されているお子様の保護者の方々(1人小学生の参加あり、9組13名)対象のミニ説明会を開催、10:00~11:30という短時間ではありましたが、私どもの学校概要の説明と石飛教頭兼入試広報部長からの2017年入試に向けての説明の合間に、中学1年生の授業中心に5コマほど授業参観をして頂くと共に、校舎内の施設・設備の視察もして頂きました。頂いたアンケートでは「生徒達が明るく元気だったのが印象的でした。生徒と先生方の距離も近く、アットホームな雰囲気だと思いました」とか「教室のアットホームな雰囲気が一番印象的でした。生徒さんが、教頭先生や校長先生が入っても平気、ピリピリしていない雰囲気に学校の様子が伝わってきました」、さらに「校長先生、教頭先生のお話から、御校へ合格し充実した学校生活を送れればよいという思いになりました」とか「先生方はとても親切で、生徒さんも大変元気よく勉強されている所を拝見させて頂きました。機会がありましたら、また説明会や学園祭等に参加させて頂きたく存じます」など大変お心のこもった前向きな有り難いコメントを頂きました。これも普段着の授業で飾らない生の姿を見て頂く機会でしたので、半ば心配ではありましたが、中学1年生もこの3ヶ月ほどでずいぶん成長したものと感心した次第です。

 7月4日(月)~7日(木)、期末考査、中間考査で今一振るわなかった生徒にはまさに必死の形相で取り組んでおりましたが、その結果は如何だったでしょうか?20日(水)の終業式に全て判明するということになります。

 翌7月8日(金)には、高1~高3まで外部の模擬テストを実施致しました。期末考査明け直後ではありますが、毎年恒例となっており、さすが高校生、疲れも感じさせず、範囲のない実力テストに真摯に取り組む姿は青春そのものでした。

 そして7月10日(日)、参議院議員選挙の日ではありましたが、東京西地区私立中学高等学校進学相談会が、国分寺にある東京経済大学を会場に開催されました。本校もブースを開設、午前10時から午後の3時までほぼ切れ目無く相談に来られた生徒並びに保護者の皆様は、中学受験希望者11組、高校受験希望17組(この相談会は、元来高校受験希望者多し)に上りました。私も午前中ブースに詰めておりましたが、猛暑の中熱心に耳傾けて頂いたり、種々のご質問を頂いたりした受験生並びにその保護者の皆様の姿には心打たれると共に、今後のご健闘を陰ながらお祈りしております。

 最後になりますが、第98回全国高校野球選手権 東・西東京大会の真っ最中、本校野球部は第2回戦から登場、去る12日(火)に都立清瀬高校との初戦、9回裏見事6-5で逆転サヨナラ勝利を収めました。その勢いそのままに、昨日(14日)は第3回戦を都立武蔵高校と対戦、1-0で勝利しました。この日の試合はほぼ投手戦、緊迫した試合展開でしたが、見事に勝ち上がり、17日(日)12:30、市営立川球場で成蹊高校と対戦することになりました。日曜日でもありますので、もしご都合がつかれましたらお出かけ頂き応援をして頂ければ幸いこの上もありません。もちろん私もこの日だけは応援に駆けつけたいと思っております。

 学校は、この後、前述のように、20日(水)終業式となり、引き続き21日(木)からは、ほぼ全校生徒対象のサマーセミナー(今年度は78講座設定)が始まります。7月30日(土)まで3期連続で実施、8月は10日(水)~13日(土)に第4期、8月16日(火)~20日(土)が第5期となります。梅雨明けももうすぐかと思いますが、受験生はもちろんのこと、皆様方にはお体にはくれぐれもお気を付けて、それぞれのお立場で頑張って頂く事をお祈りしております。

第1回アフタヌーン説明会、芸術鑑賞会等終了

 このところ関東周辺では梅雨の中休みが続き、真夏の陽気となっておりますが、九州、四国、中国地方の大雨に伴う被害状況には心痛めております。取り分け、熊本地震で大きな被害が出た地域の皆様には、今回の水害もまた甚大なものになったとのことで、心からお見舞い申し上げております。前回から約2週間が経過しましたが、その間にも、各種行事を立て続けにこなしてきましたので、そのご報告を兼ねて6月第3報をお届け致します。

 少し遡りますが、6月14日(火)には、高校3年生恒例のイベントである「大学入試相談会」を、京王プラザホテル八王子を会場として実施致しました。既にその折の模様は、「聖ヶ丘ニュース」で写真入りで紹介しておりますので、ご覧頂いたかもしれませんが、当日は梅雨時特有の蒸し暑い陽気ではあったものの、雨に祟られることもなく、無事終了致しました。13:30~15:00の第1部は、本校生114名と工学院大学附属高校の生徒約90名のみを対象として、国公私立の29大学の入試担当の方々より、本番入試に向けての大変丁寧かつ親切な説明をして頂きました。全体の人数が少ないこともあり、それぞれが進路目標に掲げた大学のブースに入り、40分ごと2交代制で熱心に耳傾けておりましたが、中でもいわゆるGMARCHの一角である明治、立教、中央、法政大学等の人気大学のブースには15~20人くらいずつ居並んで一心にメモを取りながら聴き入っていた姿は印象的でした。15:30からはその他の大学や短大、専門学校等含めた全82校がブースを出して、多摩地区のその他多数の高等学校の生徒共々に、18時の閉会までゆっくりじっくり説明を受けていた生徒も見受けられ、いよいよ本格的に気持ちも乗ってきたかという感じも致しました。

 6/13(月)~6/18(土)の1週間は、5/30(月)から受け入れていた教育実習生の研究授業週間でした。国語科2名、社会科(公民)1名、数学科3名、理科(生物)1名、保健体育科1名、英語科3名の計11名の研究授業が割り振られ、私もほぼ全ての授業を参観し、久しぶりに血が騒ぐような新鮮味を感じさせてもらいました。授業内容は教材研究の深さに比例しますが、授業技法は一朝一夕には身につかず、ぎこちなさと歯がゆさも感じられました。中には、本校で実践中の主体的、能動的な学習スタイル、いわゆるアクティブ・ラーニングについても、積極的果敢に挑戦してくれた実習生もおり、後輩思いに溢れた熱意が十分に感じ取れた教育実習でした。

 6月18日(土)には、有岡教頭の縁で、東京農工大学で、教職課程を選択している学生さん10余名が朝から本校の理科(物理・生物・化学)の授業参観に見えました。1、2時間目、高2の化学の授業も一部にはありましたが、主として高3の授業、それも実験中心の授業を見学してもらい、3時間目に本校理科の教員と参加学生との教育懇談の時間を設け、授業の反省と参観後の感想等各分野にわたる情報交換をさせて頂きました。本校教員にとっても、外部の目が入ることで新鮮な刺激を感じ取らせて頂いたように思われます。

 6月21日(火)の午後、14:30~16:30、今年度第1回のアフタヌーン説明会をLS(ラーニングスクエア)ルームにて開催致しました。この会は、平日の午後の時間帯に敢えて開催することで、平常の授業の様子、飾らない素のままの生徒の姿を直にご覧頂くという趣旨で開催しているもので、今回は生憎の雨模様の中、中学受験を考えておられる保護者(お子さん2名含む)の皆様10組13名の方々にお出で頂きました。冒頭私の方から簡単なご挨拶をした後すぐに教室に移動、中学1年生の「英語(ALTと専任教諭とのTT授業風景)」「理科①(物理分野)」中学3年生の「数学」等を見学してもらった後、6限終了後すぐに始まる「SStime(自学自習の時間)」(中2)の様子も覗いて頂きました。その間校舎内の施設・設備の見学もあり、全校生徒が在校中の教育環境をつぶさに見学して頂きました。再びLSルームに戻り、私の方から本校の教育の特色、石飛教頭兼入試広報部長から「2017年中学入試に向けて」と題して、一般入試、適性型入試で、本校が受験生のどのような学力を見ようとしているか、また受け入れた生徒をどのように伸ばそうとしているか、理想とする生徒像はどういうものであるか等について詳細説明させて頂きました。頂いたアンケートでは、本校に期待するものとして、「進学実績」「面倒見の良さ」それぞれ7名と群を抜いており、それに続いて、「学力の向上」5名という結果でしたが、コメントとしては「授業を見ることができ、とても良かったです。HPで校長先生のブログを拝見し、一度訪問してみたいと思いました。将来の可能性、楽しい学校生活、どちらを望むかですが、両立できそうな学校ですね」というお声があり、このブログをご覧頂いている方にお出で頂いたことに感無量でした。他には「とても面倒見の良い、温かい雰囲気の学校だと思いました」とか「通りかかる生徒の皆さんが挨拶をしてくれて、とても礼儀正しいと思いました」というお声の一方で、「合格ラインなどは曖昧ではないのだなと思いました。柔軟な考えで少人数の良さが分かりました。ただ、図書館はもう少し充実して欲しいな・・・と思いました」というお声も寄せられはっとしてしまったのは、3万冊以上の蔵書があるにもかかわらず、その多くは隣の書庫に眠っていることに言及し忘れたということでした。館内スペースの関係で陳列しきれない蔵書の存在を強調しなければと痛感致しました。

 そして6月23日(木)、全校生徒共々に、新橋にある劇団四季劇場「海」に出かけ、劇団四季公演のミュージカル「アラジン」を鑑賞致しました。昨年のこの時期から28年度の芸術鑑賞会は「アラジン」と決めておりましたので、ほぼ1年間待ち続けてこの日に至りました。待っていた甲斐もあり、「アラジン」は素晴らしいミュージカルで、中学1年生から高校3年生までほぼ2時間半の公演中、感動と興奮の坩堝と化した「海」でした。最後は一般のお客さん共々に、スタンディングオベーションとなり、拍手喝采がいつまでも鳴り止まず、アラジン、ジャスミンそしてジーニーを演じきった役者さん達も感極まった様子で何回も舞台に登場してくれた姿には、私などまで青春の胸の血が騒ぐ感を抑えきれませんでした。本校の教育方針の一つでもある「本物に触れて本質に迫る教育」の最たるものであることを実感致しました。豊かな人間性の涵養には、本物に触れて笑顔と感動を共有することのいかに大切であるかを目の当たりに致しました。これをきっかけに、ミュージカルはもとより、古今東西の様々な芸術文化に触れてくれるようになれば、芸術鑑賞会という学校行事を、毎年手を変え品を変えて実施している教育効果の大なることは疑いえようもありません。

 翌日の6月24日(金)には、高1、高2生対象の大学模擬授業を実施致しました。今年度は8分野(薬学・工学・国際・文学・医療・経営・メディア・スポーツ)8大学8名の先生方にわざわざ本校にお出で頂き、今まさに大学で行われている学問の最先端の研究成果等交えながら、生徒の興味・関心、好奇心を喚起し、今後の進路選択の参考にしてもらおうという意図のもと、この行事も毎年継続して実施しております。各分野、少ない教室で20名、多いところでは36名とそれぞれ志望する進路毎に分かれての聴講でしたが、高1生にとっては、高2での文理選択に、高2生は高3での選択科目の選定に大いに参考になった事と、お出で頂いた先生方に感謝申し上げております。

 そして6月25日(土)の4限には、学研アソシエの本間裕子先生にお出で頂き、中学3年生対象の小論文講演会を実施致しました。これは5/18に生徒諸君が書いた小論文全てに目を通して頂いた本間先生から、論文を書くとはどういうことか、みんなが書いた論文の良いところはどこか、どういうところに気をつければよいのか、そしてこれからまとめようとしている4000字の卒業論文にはどのように挑めばよいのか、などについてお話し頂きました。多くの生徒諸君には夏休み中にはほぼまとめるであろう卒業論文のことをイメージしながら熱心に聴き入っておりました。

 今日から期末考査1週間前で、部活動も高校野球等公式試合のある部活以外は練習停止となります。校内も何となく静かになった放課後、学校現場のこのメリハリが何とも好ましく感じられるのは、私自身そういう体質に染まったからでしょうか。1学期の総まとめでもある期末考査に向けて、既に先週末25日の土曜日には第1回の土曜サポート講座もあり、OB・OGの指導の下、テスト勉強に取り組む体制が本格化してきました。その成果が遺憾なく発揮されることを祈らずにはおられません。

第2回学校説明会、中3分野別説明会等終了

 昨夜来の雨が朝になっても本格的に降り続き、このところの晴天で萎れかかっていた紫陽花もさすがにシャンとして「雨に紫陽花よく似あう」の風情を醸し出しております。生徒諸君の通学には難渋極まりもありませんが、濃緑の植物にはさぞかし恵みの雨になっていることであろうと推察しております。昨日(6月12日(日))今年度第2回目となる学校説明会を実施致しましたので、そのご報告を兼ねて6月第2報をお届け致します。

 少し遡りますが、6/1(水)、6/8(水)2週にわたり、6限LHRを活用して、中学3年生対象の分野別進路説明会を実施致しました。この目的は、毎年中学3年生に課している卒業論文(原稿用紙10枚、4,000字)の執筆にあたり、より広く社会の諸問題に触れ、自ら主体的に課題を発見し、興味・関心を持って調査・探究に取り組み、豊かな表現力を培いながらまとめ上げていくことの参考に資するという点にあります。今年は、1日に「動物」「医療」「経済経営」の3分野、8日は「食物・栄養・健康」「児童・心理」「化学・工業等」「グローバル」の4分野、文系・理系の7分野にわたりそれぞれ専門の大学の先生方にお出で頂き、各分野での最新の情報を含めながら、彼らの好奇心に火を付けて頂きました。当日の模様は「聖ヶ丘ニュース」の掲載写真をご覧下さい。

 6/2(木)、3(金)と、中学、高校の順で朝礼を行いました。朝の授業開始前約10分という短時間ではありますが、全校生徒を前に直接語りかけられる貴重な時間、今月は、サミットの直後でもあり、裏方つまりフォロアーシップの大切さについて、例えば首脳会談に先駆けて行われた各種大臣会合や共同宣言作りを巡る裏方の活躍、更にはサミットの警備を担当する警察官のお弁当作りに夜を徹して作業している皆さんの話題など、いかに裏方が長時間かけてすさまじい努力をしているかなど語りかけました。より具体的には、偶々、全日本女子バレーボールがリオ五輪を決定した後でもあり、木村沙織他全日本の選手達を陰で支えたチーフアナリストの渡辺啓太氏に関する朝日新聞記事(5.14付け朝刊)を紹介しながら、夢を叶えた選手達の裏でその活躍をひたすら支え続けている人の存在があるということを忘れないで欲しいと強調致しました。高校の方はそれに付け加えて、7月10日投票日と決定した参議院議員選挙に関連し、既に18歳になった人は今回の国政選挙から選挙権が賦与されることになるので、絶対に棄権することなく投票に行って欲しいと結びました。18歳になった人は、高校3年生の中でまだ10人余りであったかと思いますが、国民の権利でもあり義務でもある投票権を、今後長きにわたり決して放棄しないようにと願っております。

 6月4日(土)4限、LHRの時間には、今年度最初の校長講話を開催、前回の校長日記で触れさせて頂いたように、北海道赤平市で従業員20人余りでありながら、バッテリー式マグネットのパイオニアであり、建設機械や宇宙航空関連分野において世界最先端の技術を有する植松電気の専務取締役植松努氏の紹介をしながら、植松氏の持論である「思うは招く~夢があれば何でもできる~」という言葉をお借りして、前述の全日本女子バレーボールチームに帯同し、チーフアナリストとして活躍している渡辺啓太氏について、更に敷衍した内容を話しました。講話終了後の生徒諸君の感想では、夢の大切さ、本物に触れて驚き感動することの大切さ、「憧れは未来を切り開くパワー」であること、植松氏の言われる「どうせ無理」を禁句にし、「人の可能性を奪わない社会の実現を目指す」ことなどに大いに共感してくれたようで、植松氏の思いをいささかなりとも広め得たかと胸撫で下ろしております。

 そして昨日(12日)、各種学校行事の関係で、6月は土曜日の開催が難しく、日曜日となってしまいましたが、中学入試希望87組、高校入試希望3組の計90組、お付き添い、保護者の方々を含めて200名近くの方々にお出で頂き、第2回学校説明会を開催致しました。梅雨時特有のむしむしした陽気ではありましたが、大勢の方々のご出席に感謝申し上げております。今回の目玉は、今秋予定されている高校2年生の3方面修学旅行への事前準備の状況を、各方面代表の生徒諸君によるプレゼンテーションにありました。高2の修学旅行を多方面にすることは、学校行事のアクティブ・ラーニング版ということで、昨年から導入したものですが、全クラスを解体し、まず個人個人が自ら行きたい方面を選択し、共通のコースを選択した者同士が、4~5人程度のグループを作り、グループ毎に課題を発見し、多様な仲間と調査、探究したのちに、10月現地に赴き、本物に触れ、本物を見、聞き、或いは味わってその本質に迫る学びを深めてくることを目的としております。もちろん終了後に、そのまとめをして、同級生で他のコースに行った人や下級生に対して、報告、発表することで完結致します。今年度は、広島・松江等山陽・山陰方面と、沖縄方面、そして初めての海外ということで何とカンボジアに出かける班に分かれます。共通するテーマは「平和学習」としており、その行き先と時代、歴史的背景こそ異なるものの、人類共通のテーマである「平和」へのアプローチは若者らしい感性の賜物と喜んでおります。

 生徒発表に先立っては、例によって私から「聖ヶ丘の教育」と題して、本校の教育の特色、特に「不易流行の教育」について、約20分ご説明致しました。「不易なるもの」としては私学の独自性そのものである建学の精神、時代の流れ、社会の要請をいち早く汲み取っての「流行」として「少人数できめの細かい指導」「本物から本質に迫る教育」「主体性・協働性の育成」の3つの柱について、DVDでの実際の授業風景をご紹介しながら分かり易く丁寧に説明させて頂きました。最後に石飛教頭兼入試広報部長から2016年入試結果と2017年入試の予定等についてご説明して全体会は終了、その後は校舎内の施設・設備の見学を中学生徒会の役員諸君の誘導によりお回り頂きました。

 終了後頂いたアンケートでは、いささか手前味噌ではありますが、「校長先生の学校についての説明は短い時間でありながら大変分かり易かったですし、先生方もとても感じが良く好印象でした。高校生の皆さんの修学旅行の事前学習は大変良く調べられていて感心しました。是非気をつけて行ってらして下さい」とか「校長先生の教育についての話は非常に分かり易く授業風景での生徒達も活き活きとしていて学校自体に好感を持ちました。高校生の代表もとてもしっかりしていて感心しました。先日、国際フォーラムでお話を窺い、本日初めて学校に伺いましたが、娘の受験校として具体的に検討したいと思います。本日は有難うございました」という6年生の保護者の方からのご感想を拝見するにつけ、身の引き締まる思いが致します。ただ、高校生の発表については、「高校生の発表は素晴らしかったが、小学生には少し難しかったので、中学生の話も聞きたい」という6年生の保護者の声もあり、まさに然りの思いも致しました。今後更に工夫していきたいと思った次第です。アンケート中の「本校に期待する項目」の中に、今年初めて「面倒見の良さ」を入れたところ、何と54名の方々に○を付けて頂きました。「学力の向上」(43名)や「進路実績(大学合格)」(27名)の多い事もさることながら、私学の独自性という観点からも大事にしていきたい項目でした。1学年120名の定員で、男女共学の私学にしては最も人数が少ない学校の利点を最大限活かしながら、より一層きめ細かく面倒見の良い学校を目指して頑張りたいと思います。

第1回学校説明会、中間考査、教育後援会総会等終了

 本日は、朝からこの時期にしては珍しく爽やかに晴れ上がり、本校からやや雪消の富士山がくっきりハッキリ眺められ、入梅前の貴重な天候を満喫しております。季節の推移も早く、この界隈ではこの時期特有の紫陽花はもちろんのこと、夏の花であるはずの立葵や夾竹桃なども色鮮やかに咲き出しました。先月16日以来の校長日記ですが、この間、標記のような各種イベントが続きましたので、そのご報告を兼ねて6月第1報をお届け致します。

 5月21日(土)、今年度最初の学校説明会を開催致しました。今年の説明会は、統一テーマを『授業を伝える』と致しましたので、早速第1回目には中学1年生による理科2分野(生物分野)の発表「いろいろな花のつくり」を取り上げました。中間考査直前にもかかわらず、入学間もない中1代表4人による発表は実に歯切れ良く明快で、当日ご参加の受験生並びに保護者の皆様から、「生徒さんの発表、説明がとてもわかりやすく立派でした」とか「実際に中学1年生の生徒さんが発表する姿を見て、とても興味深かったです。娘も年代の近い生徒さんのお話は特に楽しく見ていました。生徒主体の学風を感じました」などたくさんの方々からご好評を頂きました。アクティブ・ラーニングを積極的に実践している学校として、授業のみならず学校行事等での生徒の主体的、能動的な取り組みについても、今後の学校説明会で取り上げて参りたいと思いますので、折々にお運び頂ければと存じます。私の方からも、挨拶を兼ねて、本校の教育の特色について、アクティブ・ラーニングや英語に特化した授業風景をDVDでご覧頂きながら詳細説明させて頂きました。それに対しても「授業の様子を映像で見せて頂けた事、大変興味深かったです。校長先生からご説明頂いたことも、日頃の雰囲気を感じることができたように思いました。生徒の皆さんの発表も素晴らしく驚きました。全体を通して素晴らしいお話ばかりで参加して良かった・・・と感動しました」という有り難いコメントを頂き、恐縮致しました。当日は近隣の小学校で運動会が催されており、決して日よりも良いとは言えませんでしたが、お繰り合わせの上ご出席頂いたことに感謝申し上げております。

 学校説明会や入試相談会は校内のみではなく、校外で催される各種相談会にもブースを出して参加しておりますが、5月~6月にかけては立て続けに開催され、この後5月22日(日)には東京有楽町の国際フォーラムを会場に「Discover 東京私学中高一貫合同説明会」がありました。この日は私もブースに入り、主催者発表で2万8千人という多くの方々を目の当たりにさせて頂きました。都心から遠く離れている本校には今一地の利の悪い環境ではありましたが、10時開始からほぼ切れ目なく多くの方々に立ち寄って頂きました。中には、小学1年生のお嬢さんとそのお母様までお出でになり、熱心にお聞き頂いたことには、小2、小3の孫を持つ身としても、まごまごしてはいられないというのが実感でした。さらに、その翌週5月29日(日)は、八王子の京王プラザホテルを会場に、「東京西地区11支部合同説明会」が開催され、964組1626名の参加者にお出で頂きました。本校ブースにも、こちらは地の利もあり、国際フォーラムを大きく上回る皆様にお立ち寄り頂きました。この日は、高校受験を希望する中学生並びにその保護者も多く見えており、本校も今年から30名募集していることから約半数の方が高校受験志望者でした。そして、5月31日(火)には第9回相模大野・町田地区私立中学合同相談会を、相模女子大グリーンホールで開催、相模大野、町田周辺を拠点とする私立中学18校が実行委員会方式で実施しているものですが、平日ということと、前述のように、各種相談・説明会が立て込んでいることもあり、309組という参加者に留まり、本校ブースにも昨年よりやや少ない人数となりました。ただ、150席用意したプレゼン会場は常時満席で、本校の10分間のプレゼンにも熱心に耳傾けて頂きましたし、資料コーナーに置いた150部のパンフレットは全て無くなったことから、確かな手応えは感じ取らせて頂きました。

 次回学校説明会は、6月12日(日)10:00から予定しております。既にHPでもご案内しておりますが、日曜日にもかかわらず、今回は高校2年生により、10月実施の多方面(カンボジア・沖縄・山陰山陽方面)への修学旅行について事前研究の一部を発表致します。学校行事版アクティブ・ラーニングの実践をご紹介できるかと思いますので、是非皆様のご来校をお待ちしております。

 5月25日(水)~5月26日(木)には、大宮ソニックシティで開催された第69回全国高等学校長協会総会に出席致しました。両日通じて文部科学省からの講話並びに行政説明が6本あり、現在積極的かつ迅速に進められている高大接続改革を始めとした、各種教育改革について、熱く語って頂きました。全国津々浦々から2500名を超える高校長が集まるこの総会は、各地代表の教育実践報告も4本あり、たくさん刺激を頂いた2日間でした。初日最後に催された株式会社 植松電気専務取締役の植松努氏の「思うは招く~夢があれば何でもできる~」と題する講演は、長く教育に携わってきた者として、自らの教育実践を振り返り、その時々に接してきた生徒諸君に適時適切な言葉かけをしてきたかと自問自答の連続でした。今抱えている生徒諸君にも是非伝えていきたい内容も多く、早速今週末予定されている中学全学年を対象にした校長講話で紹介させて頂きたいと思っております。

 5月28日(土)には、平成28年度教育後援会総会を開催、27年度活動報告や会計面での決算報告、さらには28年活動方針、予算案、そして本部役員(8名)の承認等、一件の質問、意見等もなく極めてスムースに進めて頂きました。保護者の皆様の本校教育へのご理解・ご支援に感謝申し上げると共に、諸教育活動に寄せる熱い思いを感じ取らせて頂き、お預かりしているお子様達をしっかり教育し、確かな学力と豊かな人間性を育成していかねばと肝に銘じさせて頂きました。

 同じ時期、5月25日(水)~28日(土)まで、第1学期の中間考査でした。中学1年生にとっては初めての定期考査ということから、今まで感じたことのないような緊張感のなか、4日間を無事終了させてくれました。その結果は今週に入ってから続々と返却されており、各教室では黄色い喚声がこだましており、私自身新鮮な気分にさせられております。

 5月30日(月)から3週間、本校卒業生を中心にした教育実習が始まりました。今年は全13名のうち、11名が本校OB・OGとなっており、毎年のことですが、各学年の10~15%の卒業生が教職を目指して、まるで鮭が生まれた川に戻ってくるように、教育実習にやってきます。私の経験上、これほどの卒業生が将来教員になるべく実習に来る学校はそうそうないのではないかと思いますが、それほどに本校での6年間の学校生活を通じて、教師と生徒との親密な関係が構築され、自分もやがて教員になりたいという気持ちに駆られるのではないかと秘かに自負しております。在学中同様に、きめ細かく丁寧に3週間しっかり面倒を見て、やがて一人前の教師となれるよう指導してもらいたいと各指導教諭にお願いしている次第です。

第29回体育祭終了、5/21(土)第1回学校説明会開催へ

新緑から濃緑へと例年になく季節の進行が早いように感じられるは気のせいでしょうか?ここ聖ヶ丘界隈の大小の公園に散在するヤマボウシには、濃緑の中に純白の花が咲き誇っておりますが、その花の付け方が一本一本の木によって微妙に異なっており、見る者の目を楽しませてくれております。一方で、家々の垣根にはクレマチス(鉄線)の花が薄紫、紫、白など様々に開花しており、これまた見る者に微笑みかけているようにも感じられます。更に私の好きな草花「都忘れ」も数日前にはほぼ満開、いやが上にも「旅せんか都忘れの咲くころに」の一句を思い出し、今まだ満開の桜が咲いているという北の国への旅心を触発されております。14日(土)、好天に恵まれて本校第29回の体育祭が無事終了致しましたので、そのご報告を兼ねて5月第2報をお届け致します。

 5月14日(土)、連休明け間もない時期ではありましたが、本校第29回体育祭を開催、当日は晴れもせず曇りも果てず、しかもこの地域特有の強風も吹かず、よって埃も舞い上がることなく、絶好の体育祭日和、しかも週半ばから好天が続いたこともあり、予行や準備も万端整えられ、望みうべく最高のコンディションの中で無事終了致しました。当日の様子は聖ヶ丘ニュース掲載の数々の写真でご覧頂くとして、私の方から文字のみでの報告とさせて頂きます。保護者案内のプログラムでは、中学2年生の大玉送りの開始時間が9:45となっていたにも拘わらず、開会式の進行が予想外に順調であったことから、9:25競技開始としてしまい、開始時間に合わせてお出で頂いた保護者の方々には、一部ご覧頂けなかったという事態となり申し訳のない事を致しました。毎年の行事にも拘わらず、その時々の種々の状況の中で時間の長短が読み切れないのが教育活動の宿命とはいえ、とんだご迷惑をおかけしてしまったことをまずはお詫び申し上げます。しかしそのお陰もあり、その後の競技は極めて順調に推移し、11:30には午前中の競技終了、12:30から午後の競技に入り、15:20には予定通り全競技が終了致しました。
 私の出番は、開会式での挨拶と閉会式での講評でしたが、開会式では、「天佑我にあり」の言葉通り、最高の天候に恵まれたこと、今年の体育祭のスローガン「走れ 叫べ 体育祭だ!!」を胸に思う存分に躍動して欲しいとし、そのスローガンを読み込んだ短歌「いざ共に走れ叫べよ聖っ子体育祭だDo your best」と一首披露しましたが、一方で、丁度この日が熊本地震から1ヶ月ということもあり、体育祭を開こうにも開けない被災地の学校のこと、今なお1万人以上の方々が避難所生活を強いられている事に思いを馳せ、今日ここで体育祭が実施できることの幸せを噛みしめながら頑張って欲しいと致しました。赤・白・青組それぞれに頑張った結果として、今年は赤組が優勝となりましたが、その閉会式では、上下紺のトレーナーの下に偶々この日、赤のポロシャツを着ていたことが幸いして、それを披露しながら赤組を讃えるというパフォーマンスで生徒諸君の笑いを誘いながら、「青春の汗と涙を吹き払ひ走り叫びし姿いさをし」(「いさをし」は古語で、勇ましく勇敢である、の意)と結びました。全体として、高3の杉戸体育祭実行委員長を始めとして、高3生が縁の下の力持ちになりながらも各競技で全力を出し切って、後輩諸君にその勇姿を見せつけた事が実に印象的な体育祭であったと喜んでおります。入学間もない中学1年生にとっては、高3生の姿はいかにも眩しかったことと想像しております。ここにこそ中高一貫教育の本質が見られたと思ったのは私だけではないと確信しております。当日お忙しい中参観にお出での保護者の方々は中高合わせて739名、本校への受験を考えて見学にお出でになった方も7組、更に純粋なる一般の方9名にお出で頂き、グランド一杯の応援を頂いたことに厚く御礼申し上げます。それぞれに創意工夫して各種競技に挑んだ生徒諸君にも例年になく力が入り、大きな声で各自気合いを入れていた姿は実に微笑ましい限りでした。生徒自身が課題を発見し、多様な仲間達と試行錯誤を繰り返しながら互いに協働して1つの競技を成し遂げたという意味では、本校が標榜するアクティブ・ラーニングの学校行事版として、教育的にも大変有意義な体育祭であったと思っております。

 前回ご紹介した高3生全員との校長面談は、5/11(水)をもって全て終了致しました。本校27期生となりますが114名との個人面談は、私にとっては実に刺激的、現代の若者のものの考え方や感じ方、余暇の過ごし方などに至るまで話の及んだ生徒もいて、一気に距離感が縮まったような気がしております。各自の進路希望(第1志望)等窺うにつけ、その実現にはまだまだ道半ばという生徒も多かったように思いますが、そこは現役の強みでもありますので、これからセンター試験まででも8ヶ月、勉強一筋でひたすら頑張れと激励致しました。

 さて、今週末5月21日(土)には今年度第1回の学校説明会を開催致します。私ども或いは入試広報部長からの聖ヶ丘の教育の特色や来年度中学・高校入試についてのご説明もさることながら、今回は第1回目から、入学間もない中学1年生が登場致します。理科2分野(主として生物的な学び)で学習している「いろいろな花の作り」をテーマにしてのプレゼンテーションを企画しております。入学後約1ヶ月でここまで学びを深めている様子のほんの一端ではありますが、成長著しくもまだまだ可愛い中学1年生の姿をご覧頂きたく、お子様と共に、万障お繰り合わせの上、お越し頂ければ幸いです。

5/14(土)体育祭に向けての準備加速

 人によっては10連休という超豪華黄金週間も終わり、列島に再び静謐な日常が訪れましたが、本校では暦通りの教育活動、5/3~5/5までがかろうじて3連休になった他は、飛び石を交えながらも、日々粛々と授業や部活動を展開してきました。4月18日(月)の校長日記でも触れさせて頂きましたが、熊本を中心とした地震の方は相変わらずの余震が続き、今もなお多数の方々が避難生活を余儀なくされていることに心痛めております。一刻も早く平穏な生活を取り戻されるようお祈り申し上げております。4月18日(月)以来、本日に至るまで各種の学校行事を実施してきたことと、今週末14日(土)開催予定の体育祭の準備が加速してきましたので、そのご報告を兼ねて5月第1報をお届け致します。
 4/18(月)~4/23(土)までの1週間、新学年、新クラスになったこともあり、担任と生徒との個人面談を実施致しました。毎年の事ながら、新学年・クラスに早くなじむことと、学習面や部活動面等での悩み事などの有無の確認等、新担任と膝を交えながら話すことで相互理解を深めること等を目的に実施しておりますが、放課後の時間帯を活用して今年も有意義な面談週間となりました。
 4/29(金)(昭和の日で休日)には、吹奏楽部の第24回定期演奏会を、多摩センターにあるパルテノン多摩を会場に開催致しました。2011年の東日本大震災以降「東日本大震災復興祈念チャリティコンサート」という冠を付けさせて頂いての定期演奏会ですが、今年はさらに4/14、16の熊本地震への復旧・復興も祈念させて頂き、当日会場で募金活動をさせて頂きました。中高吹奏楽部員(一部友情出演含む)36名という少人数ではありますが、聴く者の心に響く素晴らしい演奏会となりました。演奏は3部構成とし、2部ではマーチングも披露、そこにダンスドリル部の高3生3人が友情出演に加わり、舞台に彩りを添えてくれました。爽やかな楽曲の数々と共に、切れの良い見事なダンスが披露されたことで、明るく楽しい舞台になり、多くの観客から盛大な拍手を頂き、私どもも身のすくむような感動にとらわれました。一方で、この演奏会は、高校3年生の引退公演でもあり、今年も5名の高3生が最後の花道を飾りました。5年有余に及ぶ厳しい練習の成果が披露されると共に、顧問の大塚教諭から一人ひとりの今までの苦労話を交えた紹介と、それを受けての一人ひとりのコメントが何とも言えずいとおしく、訥々と語る、今まで支えてきてくれた先輩や後輩、先生方、家族、友人への感謝の言葉の数々は、聞く者の涙を催させないではいられませんでした。5人で最後に演奏した「高3スペシャル」は、5年間艱難辛苦を共にしてきたことを感じさせる息のぴったり合った素晴らしいハーモニーでした。彼らが中1で初めて邂逅した(出会った)楽器こそ、今後の長い人生を心豊かに過ごしていく糧になるであろう事を確信致しました。中高校での部活動の意義について今さら申し上げるまでもありませんが、この演奏会を通じてまさに「部活動の王道ここにあり」の印象を強く抱きながら会場を後に致しました。
 4/30(土)4限には、中学・高等学校別々の会場で生徒総会を開催致しました。中学は体育館で、高校は講堂での開催でしたが、年に一度恒例の生徒総会の主たる目的は、平成27年後生徒会予算の決算と承認、各部活動の部長による活動報告と平成28年度の予算案の説明と承認でした。各案件とも順調に承認され、28年度本格的な活動が始まりました。
 同じ4/30(土)には、午後2時から今年度初めての土曜ミニ説明会を開催、16組35名の皆さんにお出で頂きました。学校改革2年目となり、各種学校行事も順調にスタートしていること、今年度の重点課題等私の方から約30分説明させて頂いたあと、校舎内各施設・設備の見学を3グループに分かれて約40分で巡回、最後に入試広報部の大野教諭の方から、今春の入試結果を、中学2科、4科、適性型等別々にデータの紹介、高校入試の結果と各教科の入試出題ポイント等、詳細な説明をさせて頂きました。今年度初めてということもあり、私の説明にもやや力が入ったか、「エネルギッシュな校長先生からの学校説明を聞くことができ、親子共に前向きな気持ちになれました」というお声の一方で、「正直、掲示物等、共用スペースのものが古く破れている物が多く目にとまり、少し残念な気がした」という厳しいご指摘も頂き、改めて気持ちを引き締め、校内外の細かなところまで目配り、気配りの必要なことを感じさせて頂きました。他には「先生と生徒との仲の良さが印象的であった」「生徒達が気持ちよく挨拶をしてくれて安心しました」「学校の雰囲気が良く分かりました。子どももとても気に入った様子です」「理科室がすごかったです!特に蝶と青大将の皮がすごかったです。案内してくれた人が優しくて、良く分かったのでよかったです」等々、好意的な感想が多く寄せられありがたく思いました。
 5月に入り、連休明けの6日(金)に中学、7日(土)に高校生対象の朝礼を実施致しました。今年度初めて、しかも男女混合名簿での初めての朝礼でしたので、最初はややぎこちなくそれぞれに緊張気味でしたが、すぐに打ち解けてくれたようで、昨年までと同様静かにしっかりと私の話を聞いてくれました。その内容は、熊本地震へのお見舞いと復旧・復興の早からんことを祈りつつ、我々自身も常日頃から天変地異への備え、心構えをしっかり持っていたいということに始まり、サマーセミナー(7月一杯と8月中・下旬5期にわたり開催)を今年80講座開講するので、積極的に受講して欲しいということ、14日に迫った体育祭を大いに盛り上げて欲しいということなどに言及した後、江戸時代の、謎に包まれた天才絵師と言われる伊藤若冲にまつわる話を致しました。10分間しか持ち時間のない朝礼ですので、ごく簡単にしか紹介できませんでしたが、若冲は1716年に生まれたことから今年が丁度生誕300年ということで、今まさに東京都美術館で「生誕300年記念 若冲展」が開催されていることを紹介しながら、私と若冲との初めての邂逅(京都伏見深草にある石峯寺にある若冲のお墓との出会い)と、若冲の残した「千載具眼の徒を俟つ」という言葉の意味を説明して終わりました。つまり、18世紀の江戸時代には、自ら心血を注いで描いた絵の真価を十分理解出来る者はいなかったからでしょうか、千年後に自らの真価を理解してくれる人の出現を俟つ(期待を寄せる)という言葉以外に「文字も残さず、言葉も残さず、ただ絵のみを残した」天才絵師を紹介し、現代ともすれば、すぐに答えをほしがったり、自分の業績をすぐ評価して欲しかったりする人も多くいるが、地道にコツコツ努力さえしていれば、必ずどこかで見ていてくれる人があり、後々思わぬ評価に浴することもあることを忘れないで欲しいと結びました。それにしても、若冲は江戸時代における偉大なる天才絵師であったことは、現代科学技術を持って分析、検証されてもおり、過日NHKスペシャルでも大きく取り上げられていたことをご存じの方も多いのではないかと思います。5/24(火)まで開催されている若冲展は連日長蛇の列ができるくらいの盛況ぶりとのこと、私がおよそ20年前訪れた石峯寺のお墓はまさに草むらに埋もれるくらいでしたが、その草葉の陰で300年後に花開いた自らの絵画の真価にほくそ笑んでいるのではないでしょうか。
 校長になってから恒例になりました高3生との校長面談を、今年も4/25(月)から、午後の空き時間、放課後を活用して実施しております。5/11(水)まで、断続的に続きますが、今年で3年目、相変わらず「それぞれに礼儀正しく、純粋で爽やか、品が良く、明るく伸びやかな生徒」諸君と、わずか10分間という短時間ではありますが、胸襟を開いて語り合えるという至福の一時を過ごさせてもらっております。もちろんその主たる目的は、受験に向けての激励と現在の学習状況、部活動の様子等の情報交換に尽きますが、爽やかに応対してくれる彼らから青春の息吹のようなものを感じ取らせてもらい、自らも若返らせてもらっております。彼らの前途に幸あれと心中秘かに祈っている次第です。
 最後になりましたが、5/14(土)開催予定の第29回体育祭の準備が先週あたりから活発になってきました。7日(土)4限には、高校生全体での競技の練習を高1から高3まで合同で実施、今週も体育の時間等を活用しながら、各学年毎の競技等の練習を重ねて本番を迎える事になります。激しい競技や危険を伴う競技については、やや自粛気味ということもあり、全体としてやや盛り上がりに欠けるのではないかという保護者の方からのご指摘もあり、生徒の体育祭実行委員会を中心に創意工夫を重ねながら、試行錯誤してくれておりますので、その成果をご覧頂きたく万障お繰り合わせの上、お越し頂ければ幸いです。

年度当初の各種イベント終了

 九州熊本地方を中心にした大地震による被害の甚大さを目の当たりにして、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。本校の保護者の皆様方、或いは関係する皆様の中にも、或いはご親戚等で被害に遭われた方もいらっしゃるかも知れませんが、衷心よりお見舞い申し上げると共に、被害が軽微であることと、今後の復旧・復興が迅速になされますようお祈り申し上げております。
さて、8日の入学式以降、年度当初恒例の各種イベントがここまで滞りなく進められてきましたので、それらのご報告も兼ねて4月第2報をお届け致します。
 初めに、今ここ聖ヶ丘界隈では、真紅の石楠花やピンクのズオウ、色とりどりのツツジに加え、早くも街路樹の花水木が一斉に咲き始め、通勤途上の目を楽しませてくれておりますが、地震の被害に遭われている方々の心情に鑑み、決して心から賞美できていない思いは禁じがたく感じております。
学校では、去る10日(日)から2泊3日で、中学1年生のオリエンテーション合宿に、千葉県の九十九里浜白子に出かけてきました。毎年恒例の、本校での学校生活に早く慣れてもらうためのオリエンテーションですが、今年の中1生(32期生)も、明るく楽しく元気よく、大きな病気等にも罹らず無事終了致しました。その模様は既に聖ヶ丘ニュースで写真紹介しておりますので、ご覧頂いたかと思いますが、3日間ともまずまずの天候に恵まれて、所期の目的を十分に達成して参りました。初日、九十九里に向かう途中、佐倉市にある国立歴史民俗博物館に立ち寄り、クラス毎に集合写真を撮影した後、館内を班別に見学、与えられた課題を中心に日本の古代から現代に至る歴史や風俗、文物等、実に幅広い分野にわたり約2時間、まさに本物に触れ本質に迫る学習を早速に展開致しました。その姿を見て、思わず、「花吹雪舞う歴博に聖っ子いにしへ今の歴史繙く」と呟いてしまいました。
白子のホテル「東天光」に到着した後、早速校長講話があり、私の方から、本校創立以来の歴史に触れながら教育目標や教育方針等やや堅い話から、入学式でも触れた「邂逅の大切さ」、「みんな違ってみんないい」や「置かれた場所で咲きなさい」等について念を押しながら、『徒然草』を参考に、友達の善し悪しの見極め等、今後の学校生活に向けての心構え等話しましたが、その可愛さも相まって、皆神妙に聴き入っている姿を見て、「この子達なら大丈夫だ」という印象を強く持ちました。
その後、夕食まで体育館で、早速アクティブ・ラーニングの一環としてタングラムという、班別に与えられた課題について、班員が知恵を出し合って、試行錯誤しながら協働して1つの形を作り上げるというゲームに取り組みました。各班いかに早く課題を成功させるかの競争でしたが、にわか仕立ての班編成であったとはいえ、多様な仲間と協働して1つのものを作り上げる作業に集中している姿は実に微笑ましく、「聖っ子協働作業の皮切りにタングラムとはおもしろきかな」と呟いておりました。
2日目には、石飛教頭による「想像することは難しい・・・」と題する講話がありましたが、こちらもアクティブ・ラーニングを意識した内容のもので、『ぼくがラーメンを食べているとき』という絵本を題材に、「想像力」「他者」「志」という3つのキーワードを提示しながら、前後の人と話し合ったり、自ら想像したりしたことなどを短文にまとめる作業を通して、「地球上で生きる様々な人々を『他者』と認識し、『理解』すること、同時に自分が置かれている環境に対して『自覚』を持つこと、このような想像をする過程を踏み続けることによって、『ぼくがラーメンを食べているとき』という絵本は、深みを増していく」と説き、「想像力」と「志」を持って生きることの大切さを強調致しました。
その他、全体に関わる内容としては、生活指導や部活動のこと、日々の学習に臨む心構えなどを担当教諭から説明すると共に、息抜きとして、海岸散策やクラス対抗ドッジボールや全員リレー、さらには体育祭の色分けや種目決め等様々な企画を盛り込んでおりましたが、クラス単独の企画としては、クラス内の委員決めや、クラス目標の設定、学園歌のミニ合唱コンクールに備えての練習等でクラスの団結も図りました。文字通り、「聖っ子九十九里にて学び合い友と語らう日々に備へり」という形で充実した2泊3日のオリエンテーションとなりました。
14日(木)の午後、5・6限の時間を活用して、上級生による部活動の紹介を中心にした「新入生歓迎会」を催しました。中学生徒会主催の企画で、生徒会長の濱田歩武君の司会により、各部とも新入生を一人でも多く勧誘したいという一心から、熱のこもった部活動紹介を展開しておりました。中学生の部活加入率は90%を超えることから、文武両道を目指して大いに活躍してくれることを祈っております。
16日(土)の午後、今年度第1回目の全体保護者会を開催、全学年、全クラスで、保護者の皆さんと担任との初顔合わせとなりました。学年単位の保護者会の前の全体会では、私の挨拶(主として今年度の教育方針、重点課題、主要行事の紹介等)と、鈴木生徒指導部長の生活面での諸注意事項、芦村進路指導部長からの26期生(3月卒業生)の進路状況、進学先等の紹介と進路指導方針等について説明させて頂くと共に、卒業生による現役生徒への各種サポート講座の案内と担当学生の紹介並びに卒業生の挨拶がありました。彼らはほぼボランティアとして、定期考査前2週間の土曜日の午後補習、夜間図書館開放日の質問対応等に協力してくれております。最後に前野後援会長から、本校後援会活動へのご支援・ご協力をお願いして閉会となりました。各クラスでは、今年度の常任委員会の委員決めをして頂き、教養委員会、聖祭委員会、卒業委員会、さらに公募委員会の4役について、例年になく早くそれぞれ決めて頂きました。全体会で紹介した短歌ではありませんが、「SPT三位一体連携し我ら一同多摩聖(たまひじ)家族」の思いで、生徒諸君はもとより、保護者の皆様並びに教職員一体になって、和気藹々、明朗快活な学校生活を今年度も展開していきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

平成28年度の幕開け、入学式終了

3月22日(火)に開花宣言の出た桜の花が、その後の低温、花冷えのお陰もあり、何と昨日の入学式まで持ってくれました。前日7日は冷たい雨(花散らしの雨)がほぼ1日降り続き、どうなることか心配致しましたが、昨日は朝から太陽も顔を出してくれて、雨上がりのしっとりした空気感漂う中、本校28年度入学式は無事終了致しました。中学1年生(32期生)97名、高校1年生(29期生)119名合同での入学式でしたが、ご来賓のユーモア溢れるご祝辞のお陰もあり、厳粛な中にも温かくほんわかとして、新入生の緊張感も和らぐような雰囲気の中、ほぼ予定通りに終わることができましたので、そのご報告も兼ねて4月第1報をお届け致します。

桜の花が長持ちしている間に、木々の芽吹きもずいぶん進み、遠くの山々も大きく膨らんできたように感じられますが、一方で、目を近くに転ずると、純白な雪柳の花、薄紅色の海棠の花、白やピンクの入り交じった花桃の花、連翹、山吹の黄色い花など、百花繚乱、春爛漫の好季節となってきました。ここ聖ヶ丘界隈の大小の公園にも数多くの花々が咲き乱れ、ふと足を止めて魅入っておりますが、そんな良い季節に新入生を迎え入れ、学園も一気に華やいできたように感じられます。昨日の入学式の式辞の最後では、主として中学1年生を想定し、「頬紅く染めてはにかむ新入生今日から君も聖の仲間」と1首、思わず呟いてしまいましたが、そんな可愛らしい新入生と今年もまた邂逅させていただきました。

式辞の内容も、分かり易く4点に要点を絞ってお話し致しました。1つは「邂逅(出会い)の重要性について」、2つ目は、「みんな違ってみんないい」、3つ目は、「置かれた場所で咲きなさい」、最後に「君の志は何か」ということです。「邂逅こそ人生の重大事」とは、かつての大評論家亀井勝一郎が『愛の無常について』の中で述べておりますが、学校こそ、毎年のように繰り返される出会いの場そのものです。多くの友達や教職員との出会いがありますが、十人十色、それぞれに異なった個性、人格の持ち主であるがゆえに、金子みすゞの「私と小鳥と絵と」の一節「鈴と小鳥とそれから私 みんな違ってみんないい」の心、つまり、互いの違いを認め合いながら、互いの人格、個性を尊重し、その影響を積極的に受けようとする寛容な精神の持ち主になって欲しいと訴えました。

そして『置かれた場所で咲きなさい』ですが、ご存じのように4年前に大ベストセラーになったノートルダム清心女子大学名誉学長の渡辺和子氏の著書名でもあり、英語では「Bloom where God has planted you」となっております。新入生の中には、或いは本校が第1志望でなかった人もいるかも知れませんが、本校に入学された今日からは本校が第1志望であったという思いに切り替えてもらい、多くの友人や先生方との出会いを大切にしつつ、本校での学びによって、大きな花を咲かせて欲しい、そのために我々教職員一体になって、君達の努力に応えるべく、惜しみなく指導させていただく所存であると致しました。最後に「君の志は何か」ということですが、折しも、リオデジャネイロ五輪出場を決める水泳の日本選手権が開かれ、毎日熱戦が繰り広げられおり、その中で、酒井夏海(中3)、池江璃花子(高1)、今井月(ルナ)(高1)、長谷川涼香(16歳)という10代の若者が五輪出場をほぼ手中にしたようだが、彼女たちは百分の1秒を争う青春を今生きていることに思いを馳せて欲しい、その彼女たちはオリンピックに出たいという強い志を持ってたゆまぬ努力を継続してきているわけで、君達も本校で何をどうしたいかという志を持って、これからの6年間或いは3年間を前進して欲しいと呼びかけました。高1の内部生には、先の卒業式でも、佐藤一斎の『言志四録』を引用し、志を言葉で表現することの大切さを説いておりましたので繰り返しになりましたが、中1の新入生と高校から入学してこられた37名の高入生には初めての話でもあり、真剣なまなざしで聞いてくれていたことが印象に残りました。

私の後に、田村学園の田村嘉浩理事長からのお祝いの言葉、多摩大学グローバルスタディーズ学部の安田震一学部長の祝辞と続きましたが、安田先生は、グローバルスタディーズ学部長ということもあってか、流暢な英語を交えながら実にユーモアたっぷりのお話をして頂き、緊張して固まっていた新入生もすっかり笑顔を取り戻し、グンと軟らかい雰囲気になりました。やはり志の大切さを強調され、それをこの学校で達成されるようにと力説して頂きました。

最後に、「新入生代表誓いの言葉」として、中1では小田悠資君、高1では永嶋悠人君がそれぞれ入学した後、本校での学習や部活動に積極的に取り組むことなど力強く宣言してくれました。私は直立不動、壇上で聞きながら、「初心忘るべからず」の思いで頑張れよ、と、今後の彼らの活躍を心中秘かに祈らずにはおられませんでした。

 

やや遡りますが、一昨日7日には、在校生(中2、3、高2、3年生)の始業式があり、実質今年度がスタート致しました。講堂が大学の講義とバッテングして使用不可であったことから、珍しく本校体育館で開催、ただ、今年度から男女混合名簿としたこともあり、整列するのに互いにはにかみながらでしたので、やや時間がかかってしまいましたが、これからの授業の中で、例えばアクティブ・ラーニング型授業等では、男女混合で意見をぶつけ合ったり、協働作業をしたりという場面で効果を発揮してくれることと期待しております。各学年とも元気に登校したものの、生憎の空模様、雨も激しく降り続き、校外での部活動もできず、野球部やサッカー部、テニス部等の選手諸君にはまさに涙雨のスタートとなってしまいました。

明日、10日から2泊3日で、中1のオリエンテーション合宿が早速始まります。自然豊かな千葉県は白子の九十九里浜での最初の宿泊行事、友達たくさんできるかな、と私などは今から楽しみにしております。彼らの前途洋々たる事を祈りながら今年度第1号とさせていただきます。入学式の模様などは聖ヶ丘ニュースでご覧頂ければ幸いです。

平成27年度の公式行事全て終了(2016,3,25)

昨日朝のラジオで「開花した桜見に来た冬将軍」という川柳が紹介されておりましたが、まさにその通りの寒さが続いておりますが、これをまた「花冷え」と表現する美しい日本語があります。四季折々に微妙な気象の変化を表す美しい日本語に恵まれている事の幸せを噛みしめておりますが、この寒さの中、私の部屋の裏山から、今朝、今年初めて鶯の鳴き声が聞こえてきました。恐らく八坂神社の境内で鳴いているものと思いますが、「鶯の初音ゆかしき花見かな」と一句呟いてみました。27年度の全ての行事が終了し、昨日から実質的な春休みに入りましたので、今年度の最後のご挨拶代わりに3月第3報をお届け致します。

3月22日(火)、今年度の修了式と中学3年生の卒業式を行いました。修了式には、その中3も出席し、中1から高2まで講堂に一堂に会しました。講堂のスペース上、全校生徒は入りきれず、普段は中学・高校別々の儀式となりますが、年に一度、高3生の卒業後は合同で開催でき壮観でした。修了式では、この1年はまさに学校行事改革元年であったことから、各学年行事を紹介しながら、確かな成果を残して終了してくれた生徒の努力、頑張りに感謝致しました。特に、中学2年生のイングリッシュキャンプ、中学3年生のニュージーランド修学旅行直前英語研修、高校2年生の3方面修学旅行等、全く新しい行事への彼らの真摯な取り組みは、今後の本校のありようにも大きな影響を及ぼしてくれたものと確信しております。

修了式に続いて、中学卒業式を執り行いましたが、この場は中1、2年生のみ同席し、3年生の卒業を祝いました。とはいえ、その多くは引き続き高校に進学する所謂内部生となりますので、式そのものも簡略なものとしておりますが、卒業証書授与のあとに、校長による式辞もあり、ここでは、中学3年間の努力を称えながら、残念ながら外部の学校に出て行く諸君への餞の言葉をお贈り致しました。彼らの今後益々の活躍を祈った次第です。そして4月からこの学年には、37名の外部からの新入生を迎え入れることから、1日も早くお互いに融和して、明るく楽しく有意義な高校生活を送って欲しいと結びました。

さて、今回を以て、今年度の校長日記の更新を終了させて頂きます。来年度またリニューアルした体裁で折々に本校の教育活動についてご紹介申し上げたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。この1年もまた拙い文章をお読み頂き有難うございました。

26期生卒業式終了 (2016,3,19)

 春本番のポカポカ陽気が続く中、桜のつぼみも大きく膨らみ、今にも咲き出しそうな陽気となってきましたが、つい先日までの寒さを思うと、桜咲くまでの心の準備が整っていないような気がしております。学校も22日が修了式、その後も年度末の残務整理等が続きますので、ゆっくりお花見という気分にはとてもなれそうもありません。しかし、人の心のありようなど全く意にかけないというかのごとく、季節は確実に動いており、ここ聖ヶ丘界隈でも、先日ご紹介した木蓮に続き、辛夷の花もほぼ満開になってきました。温かな春の陽気に包まれて、去る3月17日(木)、26期生の卒業証書授与式を挙行致しましたので、そのご紹介を兼ねて、3月第2報をお届け致します。

 3月17日(木)は、朝から快晴に恵まれ、本校第26期生を送り出すには絶好の天候となりました。気温も徐々に上昇し、式開始の9:30頃には、ポカポカと暖かく、高1・2年生と保護者の皆さんの参列を得て、式場内は厳粛な雰囲気の中にも熱気さえ感じられました。

 私の式辞では、「君の志は何か?」「2030年、君何してる?」という2つの問いかけと、「18才選挙権を行使して欲しい」ということと、奇しくも今年はあの「東日本大震災」から5年目という節目の年でもあり、被災地、被災者の事を忘れないで欲しいという、2つのお願いを致しました。「君の志は何か?」については、幕末の漢学者佐藤一斎の『言志四録』を援用し、極度に情報化、国際化した現代こそ、自らの志を表現することが大事であると強調致しました。ただ、東日本大震災、取り分け原発の被害にあった被災地では、童謡「ふるさと」にあるような「志を果たして」も「山は青き」「水は清き」ふるさとを喪失した人々が多数おられることに思いを馳せて欲しい、彼の地、彼の人々の苦しみ、嘆き、憤り等に寄り添い、想像力を逞しゅうして欲しいと呼びかけました。「聖っ子みんなの願いはただひとつ一郎先生話が長い」と卒業生の或る男子生徒に詠まれていたこともあり、今年の卒業式の式辞は簡潔に結んだ次第です。

 卒業式終了後、保護者の皆様主催の謝恩会を、多摩センターにある京王プラザ多摩にて催して頂きましたが、この頃になると初夏の陽光が照りつけ、移動の最中は汗をかきながらという感じでした。謝恩会の方は、生徒・保護者同席ということもあり、招待された教職員共々に終始和気藹々のうちに、中1からの学校行事を紹介した写真を眺めながら、お互いに懐かしい思い出話に花を咲かせ、あっという間の2時間余が過ぎてしまいました。「花に嵐の例えもあるぞ さよならだけが人生だ」ではありませんが、嵐こそなかったものの、「蛍雪の功幾年か積み重ね今日巣立ち行く君に幸あれ」という歌を1首お贈りして26期生とさよなら致しました。(式の模様は聖ヶ丘ニュースでご覧下さい。)

 本日3月19日(土)、午前中、第1回中学学習発表会と銘打って、中学2年生が昨秋実施したイングリッシュキャンプの報告と、代表生徒のプレゼンテーション、中学3年生の卒業論文、最優秀論文と優秀論文2点の発表会を開催致しました。中学保護者の皆様にもご案内状を差し上げたところ、多くの方々にご出席頂き、中2の英語での発表、中3代表3人の論文発表に耳傾けて頂きました。司会進行は中学2年生の代表がすべて取り仕切ってくれましたが、事前の準備に相当の時間をかけたことも奏功し、見事な出来映えでした。中1は来年度のイングリッシュキャンプに備え、中2は3年生での卒業論文作成に備え、参考になる事の多い学習発表会となりました。今年度積極的に取り組んできたアクティブ・ラーニングの成果として充実した発表会となったことを嬉しく思いました。