第3学期始業式、そして餅つき大会あり (2016,1,8)

 新年明けましておめでとうございます。皆様には良いお年をお迎えのことと存じます。と言っても、受験生の皆様には、まさに「盆も正月もない」状況で、元旦も含め余念なく勉強は継続されていることと拝察致しておりますが、今年は例年になく暖かい年明けとなり、勉強の方も大いにはかどったのではないかと期待を込めて想像させて頂いております。

 学校も今日から本格的始動、本校では中学・高校の順に始業式を行い、その後、中学生徒会の主催で、新年恒例の餅つき大会を実施致しました。その模様をご紹介しながら1月第1報をお届け致します。

 始業式での校長講話として、新年の挨拶に続いて、暖冬の幕開けということもあり、『万葉集』所収の和歌「梅の花咲きたる園の青柳はかづらにすべくなりにけらずや」(817番歌)を紹介、我が家の庭にある紅梅も早くも咲き出しましたので、早春に咲く梅の花のその馥郁たる香りを共有しようとの思いでした。梅の香ついでにもう一句、芭蕉の俳諧で、「梅が香にのっと日の出る山路かな」(『炭俵』所収)に触れて、「のっと」という日常平俗な言葉を用いた「軽み」の俳諧を紹介、元旦に徘徊した八王子の絹の道からの都心の光景、初日の出などに言及し、本題の申年にちなんだ話を致しました。猿と言えば日光東照宮の「三猿」ということで、「見ざる、聞かざる、言わざる」は、古今東西、時空を超えて存在するということに言及し、その必要性は認めながら、しかし21世紀を生きる君達は「三猿」であってはいけない、「よく見て、よく聞いて、大いに語る」人になって欲しいと、今まさに本校でも展開しているアクティブラーニングに関連させて、本物から本質に迫ると共に、蓄積した知識を活用し、思考力・判断力を育成し、大いにアウトプットすることを肝に銘じて欲しいと結びました。1月3日(日)の朝日新聞「折々のことば」(鷲田清一氏)に「猿を決め込む」という言葉が紹介されておりましたが、『論語』(顔淵篇)の言葉で言えば、「非礼」でない限り、「よく見て、よく聞いて、大いに語る」ことが肝要であるということに尽きるのではないかとダメを押しておきました。

 そして中学生お楽しみの餅つき大会、1/6の餅米の買い出しから始まり、1/7には道具の借用や餅米研ぎなど、中学生徒会の役員による事前準備万端にしたところで、本日の餅つきとなりました。グランド脇で、竈に薪を燃やし、餅米を炊いたあと、本校卒業生の御祖父母さんからお借りした臼に杵を持って、慣れない手つきでの餅つきが始まる頃、三々五々主として中学1年生が列を作り始め、搗きたてのお餅を黄な粉やあんこ、大根おろし等でまぶすと共に、海苔を巻いての安倍川餅、更に今年は雑煮用スープまで用意するという念の入れよう、私も昔取った杵柄よろしく一臼搗いて振る舞いました。搗き手の中には何と5年連続で餅つきをして来た高3生Z君も加わり、来週のセンター試験も何のその、見事6年連続を達成し有終の美を飾ってくれました。さすがに彼の搗き方は他の生徒を圧倒する見事さで、年季が入っていることを実感させられました。搗き餅特有の粘りのごとく、センター試験、さらにその先にある個別入試を含め、粘り強く最後まで果敢に挑戦し、栄冠を勝ち取ってくれることを内心祈りながら見入っておりました。搗いたお餅の美味しさは言うまでもなく、和気藹々、明るく楽しく元気よく餅搗きをしている彼らの姿を目の当たりにするについて、こんな所にも私学の良さをしみじみ感じる次第です。

薪燃し餅米ふかす中学生

薪燃し餅米ふかす中学生

男子2ペアでまずこねる

男子2人ペアでまずこねる

女子3人も息ぴったり

女子3人も息ぴったり

私も負けずにぺったんこ

私も負けずにぺったんこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、本校では1月10日(日)午前10時から「入試ワンポイント講座」(ここだけやっておこう!!)と銘打って、小学6年生のみ対象の第6回学校説明会を開催致します。2科目、4科目、適性型受験等、実際の入試スタイルに合わせて、直前のワンポイント説明をさせて頂く予定です。入試前最後の学校説明会であると共に、最長でも12時には終了予定としておりますので、万障お繰り合わせの上是非お出かけ頂きたいと思います。