改革元年、激動の2学期終了 (2015,12,26)

 クリスマスの喧噪もひとまず静まり、今年もまた大晦日に向かって秒読みの段階に入りました。本校では24日第2学期の終業式も終わり、高1の希望者によるスキー教室が昨日から始まると共に、高3生は大学入試センター試験に向けての直前模試に昨日、今日と取り組んでおります。部活動も一部実施されてはおりますが、やはり普段の賑わいに比べれば、校舎内外は極めて静寂、メリハリのある現場感覚にたゆたいながら、穏やかな年末を迎えております。この学期は、今年度から始まった学校行事も多く、まさに学校行事改革元年を象徴する行事が続きましたが、当初の予想を遙かに超える成果を残して無事終了致しました。それら行事については、既にこの校長日記でその都度ご紹介して来ましたのでここでは省略致しますが、24日の終業式でも、折々の行事に取り組んできた生徒諸君の努力と活躍に感謝しながらその労を讃えました。去る12/14(月)以来の学校行事等ご紹介申し上げながら、行く年を惜しみ、来る年に備えながら12月第3報をお届け致します。

 

 少し遡りますが、期末考査後の特別時間割の期間中、12月16日(水)、1、2限の時間帯に、高校2年生による修学旅行報告会を実施致しました。既にご紹介の通り、今年度から高2の修学旅行はクラスを解体して、まずは自主的に行きたいコースを選択し、コース毎にグループを結成し、グループ毎に設定した課題をそれぞれ事前に探究・協議したうえで、現地で実地に見て聞いて触れて感じて味わったものを、終了後各班で整理してまとめ、後輩の高1生対象にプレゼンテーションすることで完結するという、まさにアクティブラーニングの行事版を実施してくれた修学旅行でした。今年度は「太古の森」というテーマで鹿児島県屋久島方面、「神々の集う場所」というテーマで島根県出雲地方から山陰を巡るコース、「平和への切なる願い」というテーマで、広島県福山、尾道、原爆ドーム等を巡る3方面のコースに別れ、最終日にはそれぞれの地域から博多に集結し、クラスで1日のみ行動を共にするという斬新なものでした。各コースの中にほぼ1日班別行動をするという大胆な計画も盛り込まれ、学校側としては若干心配な要素もありましたが、生徒諸君の方は、本校生の自覚と誇りを持って、終始規律ある行動を取り、無事大きな成果を上げながら終了してくれました。その成果を、3方面の全体的な行動については、各コースの修学旅行委員が報告し、全19班に上る班別行動については、それぞれ設定したテーマに則り、班員全員で作り上げたパワーポイントを駆使しながら、分かりやすく丁寧に高校1年生に説明してくれました。私も全班の報告を聞きながら、この年にしてまだ行ってないところが沢山あり、彼らの発表に触発されて是非行ってみたいという衝動に駆られました。熱心に耳傾けていた高1生にはなおさら影響されるところが多々あったのではないかと想像しております。

 12月18日(金)、1,2限を活用して、去る11月28日(土)4限、学研アソシエの本間裕子氏をお招きし、進路指導の一環として実施した小論文指導を受けての「小論文リライト」作業を行いました。大学受験に向けての小論文作成に高校1、2年生が講堂に一堂に会し、一度自分で仕上げた小論文を、本間氏の指導を参考にしながら、真剣に取り組んでおりました。このような地道な積み重ねがやがて訪れるであろう大学入試に遺憾なく発揮されることを願っております。

 12月19日(土)、午後2時からほぼ恒例になっておりますが、今年最後の土曜ミニ説明会を開催致しました。学期末に加えて年末にも拘わらず、23組46名という多くの方々にご出席頂きました。このところ毎回のように土曜ミニ説明会には多くの方々にお出で頂き、とてもミニとは言えないような状況ですが、9月に改装したラーニングスクウェア(通称LSルーム)が大活躍をしており、毎回ほぼ満席に状態で嬉しい悲鳴を上げております。

 今回もまた、私の方から本校の設置母体である学校法人田村学園の建学の精神から始め、本校の教育方針、今年度の重点課題、そして育成すべき生徒像等について詳細ご説明申し上げた後、石飛教頭兼入試広報部長から2016年入試についての概要等、中学受験と高校受験とについて、時間差で説明致しました。今回は高校受験を最初に説明、その間、中学受験の方には校舎内を見学して頂くという順番でした。2/1を本番としてあと40日余りとなっていることもありましょうか、皆さん今まで以上に真剣なまなざしで聞いて頂いたように見受けられました。終了後頂いたアンケートでは、「校長先生をはじめ、説明、案内の先生方のお話がとても分かりやすく、とても良いイメージが持てました。有難うございました。」とか、「学校の建学の精神から普段の学校生活、授業、入試の内容まで良く分かって、大変良かったです。」「スクールバスの乗降場所やバスルート、校舎内の様子を知ることが出来、良かったです。本日は有難うございました。」「大変お世話になりました。素敵なお話でした。」など心温まるご感想に加えて、今回初めてお出で頂いた方から、「御校の良さが大変良く分かりました有難うございました。」とか「これまで見学した中でも素晴らしい学校だと感じた。」という簡単ではありますが、ストレートなご感想を頂いたことに望外の喜びを感じました。と言う一方では、もっともっと知名度を高めていかなければとも感じた次第です。ご出席頂いた皆さんのご活躍、ご健闘を心からお祈り申し上げております。

 そして12月22日(火)、第24回合唱コンクールを、多摩センターにあるパルテノン多摩大ホールを借り切って開催致しました。その結果等については、既に本校HP上の「聖ヶ丘ニュース」(12/24付け)でご紹介済みですが、例年11月中旬に実施していた合唱コンクールを、今年から2学期の期末考査後に開催するということに致しましたのは、11月を主要な学校行事のない学習専念期間に当てると共に、期末考査後の特別時間割を有効活用して、短期間に集中して合唱の練習をすることで、無理無駄ムラなく仕上げていこうというねらいがありました。ただ、実際にやって見ると、生徒間には様々な思いが噴出し、元に戻して欲しいというような意見も多々寄せられました。中学、高校、更には学年間でもその受け止め方は異なるようで、今後幅広い意見交換をしながらより良い方向を見出していかねばと思った次第です。当日は素晴らしい冬晴れに恵まれて、屋外の練習にも支障なく、各クラスとも実質10日間の練習の中でよくぞここまで仕上げてくれたと審査員の一員としても感慨一入でした。聖っ子の底力を感じさせてもらいました。多くの保護者の皆様或いは受験生の保護者の皆様、その他一部一般の方にもお出で頂いたとのことでこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

 そして12月24日(木)、第2学期の終業式を迎えました。学校行事改革元年、その主要行事が集中したこの学期、生徒諸君には種々負担も多かった事かと思いますが、その全ての行事について、生徒・教員一体になって、用意周到、綿密な計画のもと、実施に漕ぎ着け、ほぼ所期の目的を達成しつつ無事終了したことをねぎらうと共に、一部の生徒の中には、懐旧の情に駆られるが余り、行事改革に批判的な声もありましたが、式の講話では「進取の気性をもって、自らの置かれた状況にいかに迅速かつ適切に対応するかが変化・変容甚だしい21世紀を生きる君達に求められていることを肝に銘じて欲しい。」と結びました。高校の終業式では、私の講話の最後に生徒の方からで思わず拍手が出たのには感動でした。教師をやっていて良かったと思う瞬間を堪能させて頂きました。「笑顔と感動の学校生活」を標榜している学校として、生徒のみならず教員もまたそれを共有出来る学校であることを誇りとしたいと思います。高3生に贈る言葉として何点か上げておきましたが、最後に「冬来たりなば春遠からじ」を紹介し、今のこの苦しみを乗り越えたところに暖かく明るい春がきっと来ることを念頭に厳しい受験を乗り切って欲しいという切なる願いを込めさせて頂きました。

 

 さて、この1年もまた皆様のお目汚しかとも存じながら、四季折々のここ多摩丘陵の自然の豊かさと、その良環境に立地する本校の諸教育活動について、私の私見、主観を交えながら長々とご紹介申し上げてきました。私事ながら、つい先日、ついに私もスマホデビューを果たしました。早速この校長日記を、我がスマホで見てみましたら、文章の長いのは何とも読みづらく根気のいることかと実感致しました。いつもパソコンで文章を打ち、パソコンで見ているのとは大違い、来年はもう少し短文で読みやすいものにしなければならないかと感じ入っております。生徒諸君にも、朝礼や始業式、終業式、卒業式等(さすがに入学式には触れておりませんが)での挨拶が長い長いと言われ続けておりますので、十分自戒しながら、簡潔にして要を得たものにしていこうと思います。この1年、皆様方には様々なこともおありであったろうと思いますが、来年もまた良いお年になりますようお祈り申し上げて、今年の校長日記を締めくくりたいと思います。年明け早々から、中学・高校受験に挑む受験生の皆さんには、インフルエンザ等に十分お気をつけながら最後の最後まで諦めることなく頑張ってください。皆さんにとりましても良いお年になることをお祈りしております。