各種の学校説明会終了

 今日は11月22日、語呂がよいので「いい夫婦の日」とのことですが、温かい小春日和となり、夫婦も家庭も温かく円満が何よりと思わせてくれているようです。11月2日以来の校長日記となりますが、この間季節も一気に進み、毎日通過する多摩ニュータウン通りの公孫樹並木の真っ黄色に染まった文字通り「黄葉」もほぼ8分まで散り萎れてしまいました。ただ、ここ聖ヶ丘界隈の紅葉は、本校のすぐ下に位置する都立桜ヶ丘公園を初めとした大小様々な公園ともどもにまだまだ美しく、私にとってこの季節の紅葉は最も美しく感じられます。去る11/18(金)の朝日新聞連載の「折々のことば」(黒田清一)にも紹介されておりましたが、良寛の「うらを見せおもてを見せて散るもみぢ」の一句のように、寒空に散るモミジにはどことなく人生の哀感さえ感じられ、ついしみじみ眺めてしまう今日この頃です。11月は様々趣向を変えての学校説明会を開催致しましたので、そのご報告も兼ねて11月第2報をお届け致します。

 少し遡りますが、11/5(土)、第4回学校説明会を開催、いよいよ具体的かつ実践的な入試問題の傾向と対策について、中学、高校受験別にかなり突っ込んだ説明会とさせて頂きました。中学の部では、国語・算数・理科・社会の4教科型或いは2教科型と適性型入試それぞれについて、「入試問題は学校の顔」という位置づけのもと、各教科の特徴・目標を説明し、それゆえに実際の入試問題はこのようになる、と過去問等を引き合いに出しながら詳細説明致しました。高校入試についても、国語・数学・英語、さらに面接試験についてまでこちらも過去問を例に出しながら具体的な説明をさせて頂きました。結果として、私の話は8分間に制限されてしまい、時間がなく焦ってしまったせいか、「校長先生のお話は楽しかったのですが、まとまらない感じがありました」というやや厳しいコメントも頂いてしまいました。ただ、その方も最後に(ごめんなさい)とフォローを入れて頂いていたことに、お出で頂いた方々の優しさを感じ取らせて頂きました。中には、「少人数のきめ細かい指導に大変魅力を感じます。本物に触れるアクティブ・ラーニング、平和教育もすべてきめの細かい指導によって習熟度は上がると思います。最後にお話をして下さった先生(石飛教頭)のお言葉、心に響きました。有難うございました。」とか「入試問題の傾向をお話頂き、家庭学習をする時の役に立ち有り難いです。校長先生のお話を聞き、学校の雰囲気がとても良い感じになりました。」など私どもにとってはとても有り難いコメントを沢山頂いたことに感謝しております。当日、飛び入り的に本校ALTのジョーダン先生と中学1年生との掛け合い授業のようなものもご紹介致しましたが、それについても「生徒さんによる英語授業の説明がよく、良い雰囲気が伝わってきた。」「本日、英語による行事説明があり、嬉しい驚きでした。」など早速に好感を持って受け止めて頂きました。細やかな配慮をしっかり受け止めて頂ける方々にお出で頂いていることを改めて実感致しました。当日は両者合わせて200組近い受験生にお集まり頂きましたが、この傾向はこの後の各種説明会にも継続されており嬉しく思いました。

 翌週土曜日12日には「土曜ミニ説明会」を開催、こちらもミニどころではなく、中学・高校受験生合わせて23組50名を越える方々にご出席頂きました。朝から快晴の絶好の説明会日和、永山から本校までのバス通り、取り分け聖ヶ丘1丁目のバス停から続く並木道の紅葉は、言葉にならないくらいのを美しさであることを強調させて頂きました。例によって、私からは「聖ヶ丘の教育」について30分ほど説明させて頂いた後、校舎、施設見学に回って頂き、最後に石飛教頭兼入試広報部長から「2017年入試に向けて」の具体的な説明をさせて頂きました。今回も「とても熱心な先生方と明るく元気な生徒さんを拝見して、ご縁を頂けたらと思っています。」とか「すごく分かりやすくて良かったです。試験科目が当日でも2教科か4教科か選べるのが良かったです。」「アットホームな校風が、先生や生徒の方から伝わってきました。」等の他に今回初めてお出で頂いた方から「とても分かり易く、多摩大聖ヶ丘のことをよく知ることが出来た。生徒の方もすれちがう度に挨拶をしてくれて、とても良い雰囲気の学校だと思った。」(中3女子)という声も頂き、まだまだ一般にはよく知られていない事を実感し、塾等への広報・宣伝活動を通じて周知していかねばと痛感しております。

 そして18日(金)にはアフタヌーン説明会と銘打っての、平日、日中の生の授業を見学して頂きながらの説明会を開催致しました。今年度第3回目となりますが、実際の授業見学に加え、放課後のSStimeの様子をご覧頂きました。SStimeは毎日6限終了後25分間の自学自習の時間ですが、今日1日の振り返り(復習)をしたり、人によっては明日の予習をしたりと、生徒それぞれ自由に学習する時間としています。これがそのまま家庭学習にも繋がっていくことを期待しておりますが、アクティブ・ラーニング型授業の特色として、毎時間必ずリフレクションタイムを設けている授業もありますので、このSSTimeこそ生徒個々人の1日のリフレクションタイムと捉えております。日々有効に活用することで、無限大の効果をもたらすものと確信しておりますが、その時間真剣に学習に取り組んでいる生徒の姿の一端をご覧頂きました。当日頂いたアンケートの中で早速「SSTimeまで真剣に取り組む姿勢が印象的でした。先生と生徒との距離が近い学校だと感じました。」という感想を寄せて頂き、見て頂いて良かったという思いを強く致しました。今回もまた初めてお出で頂いた方があり「初めて参加致しましたが、授業風景を見ることが出来、学校の様子がよく分かりました。娘は女子校か共学かで悩んでおりますが、共学には共学の良さがあるなど今日改めて感じました。」とか「とても印象も良く、娘を進学させたいと思いました。卒業生の保護者さんからたくさん学校生活や進路の実績をお聞きし興味を持ち、説明会に参加させて頂き、お話を聞けてとても良かったです。」などという有り難いお言葉を頂きました。

 更に20日(日)には、適性型入試に特化した説明会の第2回目を開催致しました。去る10月30日(日)に第1回を開催、それとほぼ同じ内容でしたが、前回(27組49名)を遙かに上回る42組78名のご出席を得て嬉しい限りでした。言うまでもなく、適性型入試を希望している受験生の圧倒的多数は公立の中等教育学校を第1志望にしている訳ですが、本校では2年前の導入以来年々受験者数と比例して入学者数も上昇し、2020年大学入試制度の改革と合わせての教育内容の改変に一定の評価を頂いているものと考えております。頂いたアンケートでは、公立併願校として、都立多摩、三鷹、立川国際中等教育学校を中心に、神奈川県立相模原中等教育学校を希望されている人が多い反面、本校を第1志望としてくれている人も10名に加え、併願校だが入学も視野に、という人が20名と最も多くおられたのには勇気を頂きました。私からの「聖ヶ丘の教育」の説明の後、適性型Ⅰ(国語・表現系)、適性型Ⅱ(算数・社会・理科系)に分けて、それぞれの担当教諭の方から詳細な説明をさせて頂きました。本校の適性型入試の特色は、2/2(木)の午前中に試験をし、その日の18:30合格発表をすると共に、採点・添削した答案を夜早いうちにファックス等で返却し、恐らく本命であろう翌3日の入試に備えて頂こうという点にあります。いわば第1志望校合格を勝ち取って頂くための参考にして頂ければ幸い、ということになりますが、お出で頂いた中に、「貴校の教育方針、先生方、生徒さんの熱心で親切な対応等、とても嬉しく思いました。第1志望校とさせて頂きます。入学できますよう子供に頑張らせたいと思います。宜しくお願い致します。」という有り難いコメントを頂き、身の引き締まる思いがしております。ただ「適性型とまだ通常入試と迷っています。適性型での説明でしたが、念のためと来校しました。適性型入試の問題も入っており、助かりました。」という人もあり、お子様の特性等からなかなか決めがたい方もいらっしゃることを知らされました。

 各種説明会とは別ですが、11月は中1の社会科見学実習が2回予定されており、既に13日(日)には小田原方面に出かけてきました。33名の参加でしたが、小田原にある「鈴廣蒲鉾博物館」での蒲鉾・竹輪の体験学習、生命の星・地球博物館見学、小田原城内外の見学等充実した1日を過ごしてきました。明日23日勤労感謝の日には、甲府・勝沼盆地に生徒22名、教員3名とで出かけます。中央道釈迦堂SAにある遺跡博物館見学に始まり、国宝 柏尾山大善寺拝観、マンズワインで昼食を摂り、ワイナリーの見学、最後は塩山駅前にある重文「甘草屋敷(旧高野家)」を見学してきます。中学1年生が年に6回現地に出向いて実地見聞、社会的素養を広めると共に、今後の学習における調査探究の手法を学ぶ試みですが、昨年から標榜している3つの柱の1つ、「本物から本質に迫る教育」の典型的実践となります。

 ところで、本日は高校3年生を主として2年生を従とした出願相談会・入試相談会を校内で実施致しました。東京理科大学、学習院、明治、青山、中央、法政、成城、専修、成蹊、國學院大学等、本校生の最も多く受験する大学を中心に28大学の入試課等の皆様にお出で頂き、最新の入試情報を入手し、出願校決定の資料とするというのが高3生の目的で、高2生には、各分野や各校に関する話を聞き、今後の進路選択の参考とするという目的で開催したもので、ほぼ午前中一杯を活用し、学校にいながらにして最新の情報を聞かせて頂ける大変有意義な相談会となりました。年末に近く、入試業務も多忙繁多を極める中、少人数の本校にまでわざわざお出で頂き、熱心に説明をして下さった皆様に感謝申し上げております。ただ、嬉しかったのは、青山学院と法政大学の説明者として何と本校卒業生が来てくれて、自らの口から直接後輩に熱く語ってくれたことでした。持つべき者は良き先輩ということになりましょうか。

 一方、この時期は、東京私立中学高等学校協会に関わる諸行事が続き、教育後援会の役員の皆様の協力を得て、各種大会に参加して頂いております。去る10月22日(土)には、第11支部の私学振興拡充支部大会(桐朋中・高ホールにて、8名参加)、11月15日(火)は、昭和女子大学人見記念講堂にて平成29年度私学振興予算要望期成大会(5名参加)が終了し、来週29日には、メルパルクホールにて私学振興全国大会(2名参加)が予定されております。授業料等の公私間較差等の解消を国や東京都に要望する各種大会ですが、地道な努力が功を奏して、29年度国の予算の中に、私立小・中学校に通う生徒への授業料補助が制度として確立しようとしております。

 さて、学校は学習専念月間としての11月もまもなく終わり、12月2日(金)から期末考査となります。2学期間の総仕上げとして、全力で取り組んでくれることと思いますが、ここに来て、既にインフルエンザも流行り出しつつあるとのこと、「健康明朗」を合い言葉に頑張って欲しいものです。期末考査終了後には12月20日(火)の合唱コンクールに向けての練習も始まります。これをご覧の皆様にももしご都合がつかれましたら会場パルテノン多摩までお運び頂き、青春の研ぎ澄まされた歌声にしばしお耳を傾けて頂けたら幸いです。