第5回学校説明会(そっくり模試)終了 (2015,12,14)

 去る12/11(金)の季節外れの大雨とその後の嵐によって、やや遅れ気味であった紅葉(黄葉)もまさに雲散霧消の状態で、多摩ニュータウン通りの公孫樹並木も「さて冬枯れのけしきこそ秋にはをさをさ劣るまじけれ」(『徒然草』第19段)という状況を呈しております。前回ご紹介した校長室窓際のイロハモミジも完全なる枯れ木と化してしまいました。寒い冬の到来間近かと思いきや、週明けから比較的暖かい日が続いておりますが、校内では22日(火)に迫った合唱コンクールの練習にも熱が入ってきて、中1から高2まで各クラスとも若者らしい歌声が響きわたっております。保護者の皆様はもとよりこの行事は一般にも公開しておりますので、受験生並びにその保護者の皆様にも、本校生の日頃の活躍の一端として、清新にして澄みきった歌声をぜひお聴き頂きたく存じます。12日(土)に『そっくり模試』と銘打った第5回学校説明会を開催致しましたので、そのご報告を兼ねて、12月第2報をお届け致します。

警報と同時に一斉に机の下にもぐり込む

警報と同時に一斉に机の下にもぐり込む

少し遡りますが、12月11日(金)、4限の時間帯に今年度の避難訓練を実施致しました。当日は早朝から大雨注意報の出る生憎の天候となり、途中で太陽も顔を出すほど急速に回復してきたものの、グランド状況の悪さから、当初予定していたグランドへの全員避難の訓練は断念致しましたが、大地震が来たという想定で教室での身構え方の練習をした後、多摩消防署の茂木様から全校放送を通じて、大地震の際の避難の心得等についてご丁寧な指導、講話をして頂きました。一斉に静まりかえった校舎内に茂木様の淀みなく澄みきったお声がしみ渡り生徒諸君も神妙に聴き入っておりました。その後、私の方からも丁度その日が2011年3月11日の東日本大震災から4年と9ヶ月目ということもあり、あの日君達はどこで何をしていたかを思い起こして下さい、という言葉で口火を切り、9月東京都民に配布された『東京防災』で紹介されていた「30年以内に70%の確率で発生すると予測されている、首都直下地震」について言及し、「今やろう。災害から身を守る全てを」をいつでもどこでも常に心がけ、いざという時には「慌てず、焦らず、侮らず」という精神で対応して欲しいと訴えました。本来なら地震の後に発生するであろう火災からの避難も想定し、グランドで消火器による実演も予定しておりましたが、今回は教室内での避難訓練のみとなりました。

 さて、12日(土)14時開会の第5回学校説明会ですが、今回は「そっくり模試」と銘打って、小学6年生のみ対象にさせて頂き、受験生の皆さんには、入試本番に近い形で、2教科型(国語・算数)、4教科型(国語・算数・理科・社会)、そして昨年から導入した適性型(公立の中等教育学校の入学検査に近い問題)の3パターンで、実際の模擬テストを受けてもらい、その場で解答・解説をすると共に、入試の傾向や対策についてもヒントを差し上げるという内容でした。(但し、適性型入試については、専ら記述式の解答であり、採点に時間を要することから、一旦回収し、採点をした上で、注意点を付記しながら後日自宅に郵送することと致しました。)受験生の皆さんが、国語、算数各20分、理科、社会各15分、適性型Ⅰ、20分、同Ⅱ、30分の模擬テストに真剣に取り組んでいる間、付き添いの保護者の皆様には、私の方から本校の概要と教育の特色、本年度の重点課題等について説明すると共に、各教科担当者からは、子ども達が取り組んでいる問題について、そのねらいや留意点等詳細に説明させて頂きました。当日は2科、4科型で152組、適性型で46組、合計で198組と大変多くの皆さんにご出席頂き、若干資料準備が遅くなったことをこの場を借りてお詫び申し上げます。教室によっては、やや予定時間より遅くなってしまった所も出てしまいましたが、担当教員の熱い思いのなせるわざとご理解頂ければ幸いです。今回初めてお出で頂いた方々も一般型で64組、適性型で21組に上りました。まだまだ認知度を高めていかなければという思いを強くすると共に、初めてお出で頂いた方々からの次のようなアンケートを拝見すると、来て見て聞いてさえ頂ければ本校の良さを知って頂けることを改めて実感させて頂きました。そのアンケートですが、「私立の学校はやはりきめ細かな教育を受けることが出来るのだと感じました。とても温かそうな学校だと思いました。」とか「3つの柱とそれを実践する授業内容がよく分かりました。先生方の熱心な指導が想像できました。包み隠さない、オープンなお話が良かったです。」「本日は貴重なお話を伺い参考になりました。小さな学校ならではのきめ細かさが伝わってきました。有難うございました。」「生徒さんたちが元気に挨拶をしてくれて、いい教育を受けているのだなと感じました。」「先生方がこの学校を好きという感じがしました。皆さん熱心に話してくれてとても良かったです。熱い先生が多いなと感じました。」などというお声の中で、「校長先生が学校の授業内容や生徒のことをよくお知りになっていて驚きました。トップの方のお考えがしっかりしていてとても頼もしく感じました。」「とても参考になりました。校長先生のお話を沢山お聞きすることが出来て良かったです。」などと私どものことにまで言及して頂き恐悦至極に存じました。中学1年生からの『頑張れ、受験生!!』という手書きの応援メッセージも配布させて頂きましたが、それについても、「本人がとても感激していました。文化祭も、下の弟妹を連れてきた際も生徒の皆さんが優しく挨拶も元気で、益々聖ヶ丘中学校が気に入りました。説明会で、授業の、少人数できめの細かい学習内容などがよく分かりました。」とか「中1生の応援メッセージカードが嬉しかったです。入試についても細かいところがよく分かり、本日は参加して良かったです。」「在校生からの手紙は子どもの励みになると思います。」など沢山の方々からコメントが寄せられ、生徒にまで細やかな気遣いを頂きかえって恐縮しております。ただ、講堂内がやや寒かった件や、DVDの音声が当初出なかったことなどについてご指摘頂いたことは申し訳のないことで、次回に活かしていきたいと肝に銘じさせて頂きました。小規模校ゆえの手薄さもあり、何かと行き届かない点もあろうかと思いますがご海容頂ければ幸いです。

 最後に嬉しいニュースを1つ、本校HP上にも紹介しておりますが、中学1年生の林美菜子さんが、多摩市身の回りの環境地図作品展において、「安全な暮らしと防犯灯」と題する環境地図を作成したことにより、「地図情報センター理事長賞」を受賞し、12日(土)パルテノン多摩で行われた表彰式で表彰状を授与されました。「敬愛奉仕」を教育目標の1つに掲げている本校生として、地域社会の安全・安心に貢献してくれたことを嬉しく思っております。

表彰状を手にする林さん

表彰状を手にする林さん

林さんの作品「安全な暮らしと防犯力

林さんの作品「安全な暮らしと防犯灯」

第2学期末考査終了、合唱コンの練習へ (2015,12,9)

校長室窓側の黄葉

校長室窓側の黄葉

 暖冬の影響か、今年の紅葉は長持ちで、校長室の背後に植わっているイロハモミジが今を盛りと燃え上がっております。昨年に比べると黄色みが強く、真紅に染まるまでには至っておりません。「年々歳々花相似たり」で花は同じように咲きますが、紅葉の色づきはその年の気象条件によって色合いが異なることを実感しております。本校では、学習専念月間の11月が終わり、去る12/4(金)~8(火)までの期末考査も無事終了、いよいよ12月22日(火)開催の第24回合唱コンクールに向けての練習が本格的に始まります。前回11/25以来の各種イベントのご報告を兼ねて、12月第1報をお届け致します。

 

 前回11/25(水)からの出来事について若干遡りますが、時系列的にご紹介いたします。まず、11/28(土)の4限、進路指導の一環として、高1・2年生対象の小論文講演会を開催致しました。学研アソシエの本間裕子氏にお出で頂き、去る10月10日(土)に実施した小論文模試の添削結果を踏まえながら、小論文の作成上の注意点や要約の仕方、盛り込むべき内容等についての説明でした。今回は学研による実践小論文第3回「社会・情報系の小論文」を各自仕上げたわけですが、その答案を見ながら、ポイントとなる事柄について一生懸命メモを取りながら熱心に聴講しておりました。これを元に、12月18日(金)、特別時間割の中で、要約200字、小論文700字にまとめ直し、リライトする運びとなっております。中学3年時に卒業論文として、400字詰め原稿用紙10枚をそれぞれまとめ上げてきた生徒諸君ではありますが、その際は、自らの興味・関心、好奇心の赴くままのテーマで、且つたっぷり時間をかけて書き上げたものの、大学入試問題として課せられる小論文という与えられた様々な分野の長文を読みこなし、文章の要約をした上で自らの主張を展開する練習はまだまだ不慣れなこともあり、このような機会を通じて、学力の3要素の1つでもある、思考力・判断力・表現力を身につけて欲しいと願っております。

 同じ28日(土)の午後、21日に続いて、期末考査前恒例の土曜サポート講座を実施致しました。既にご紹介しておりますが、この土曜サポート講座は、本校のOB・OG諸君(40余名登録)が後輩のために定期考査2週間前の土曜日2回来校し、自らの経験を交えながら考査問題の傾向と対策並びに各教科の質問に対応してくれるもので、高校生になるとさすがに残って質問する生徒も少なくなりますものの、中学生には人気の講座で毎回居残り、自習の合間合間に先輩に質問する姿には微笑ましいものがあります。

私学振興全国大会

私学振興全国大会

 比較的暖かな師走の入りとなった12月1日(火)14時から、日比谷公会堂で平成27年度私学振興全国大会が開催されました。全国の小・中・高校の私学関係者2,018名が結集し、当日出席の15~6名の衆参両院の国会議員に対し、文部科学省予算の内、主として5つの項目にわたる私学関係予算の大幅な拡充を要望・決議し、出席していた自民党文教属の有力者からその実現に向けて全力を尽くすという発言を引き出しました。年末年始にかけての政府予算の原案作成に追い風となる事を願っております。本校からは私と前野教育後援会長、本部役員渉外担当の筑紫さんとが出席し、大会の全容をしっかり見届けてきました。

 12月5日(土)午後2時からほぼ恒例になっております土曜ミニ説明会を開催、ミニどころか中学受験希望11組、高校受験希望10組計21組40名のご参加があり、その内1回だけ本校にお出で頂いた3組以外はすべて初めての方々で嬉しい限りでした。一度でもお出で頂くと本校の「家族的な雰囲気が印象的」とか「先生や生徒の挨拶が気持ちの良い学校」(当日のアンケートより)などと言って頂けることには確信がありますが、来て見て聞いて触れて頂かないことにはご理解頂けないという歯がゆさを感じておりますだけに、今回もまた土曜ミニ説明会をやって良かったという思いを強くしております。頂いたアンケートに「校内の施設も校庭(外)の施設もとても良いし、昨年の入試問題も配付してくれるとはとても良い学校だと思い、興味がとても湧きました。」と校舎内外の施設・設備に注目して頂いたり、過去問を惜しげもなく配付させて頂いている事に共感して頂いたりと今回もまた有意義な説明会となりました。来春、本校が中高一貫の学校となって以来初めて高校で30名募集するということが、まだまだ認知されていないことは、教員がそれぞれ担当の塾周りをしていて実感する所でもあります。周知徹底することの難しさも感じておりますので、この日記でもことある毎に触れさせて頂いております事ご海容下さい。

 同じく5日(土)午前から午後にかけて教育後援会の本部役員会、常任委員会等立て続けに開催して頂き、1月23日(土)、後援会の臨時総会を開催し、後援会費の若干の値上げを審議して頂く段取りをつけて頂きました。合わせて、午後の公募委員会で、来年度の本部役員候補もほぼ内定して頂きました。保護者の皆様の学校運営に対する有り難いご支援・ご協力を頂きながら、教員、生徒ともども三位一体になって、この聖ヶ丘をさらに盛り上げていきたいと思っております。

 前後しますが、4日(金)から始まった期末考査も昨日終了、昨日の午後から部活動も再開し、校舎内には子ども達、特に中学1年生の明るく元気な声がこだましております。テスト結果が出るまでのつかの間の安息日?しばし振り返りの時間を持って、冬期休暇を迎えてもらいたいと思います。高校3年生にとっては、最後の定期考査、センター試験まで40日余り、何かと慌ただしい中でのテストではありましたが、一方で卒業をかけて頑張った生徒もいることゆえ、教室はいつになく緊迫した雰囲気に満ちていたように感じ取れました。全員揃って3月17日(木)の卒業式を迎えられるよう祈っております。

多摩中央警察西原署長の挨拶

多摩中央警察西原署長の挨拶

 12月8日(火)、昨日の午後4時から多摩中央警察署において、「優良運転者等の表彰式」があり、本校が「生徒に対する交通安全教育を積極的に推進し、地域における交通事故の防止に多大な貢献」をしているということで、多摩中央警察署長並びに多摩稲城交通安全協会会長連名の感謝状を贈呈されました。毎年、中学生対象に自転車運転に関する交通法規の周知とそれに伴う事故防止講習を、多摩中央警察の方にご来校頂き、開催していることを評価して頂いたということのようです。表彰式には私自ら出席し、多摩中央警察西原剛署長から表彰状並びに記念品の伝達を受けました。生徒個々の交通安全意識の向上を図ることはもちろんとして、教職員共々交通法規の遵守に努めなくてはと肝に銘じた次第です。

 

 次は予告になりますが、今週末12日土曜日には「入試そっくり模試」と題する第5回学校説明会を開催致します。本番の入試スタイルに合わせ、2科目受験、4科目受験、更には適性型受験の3種類の模擬テストを実施致します。今回は小学6年生のみの対象(予約は不要です)とさせて頂きますが、本番の入試問題に似通った問題を制限時間内に解いて頂き、その場で解説、答え合わせまでして本番に備えて頂くという趣向になっております。実際の入試会場となる教室での模擬テスト、本校入試に挑戦して頂ける受験生の皆さんのご参加を心からお待ちしております。奮ってご参加下さい。

第4回アフタヌーン説明会終了 (2015,11,25)

 11月23日(月)が暦の上での小雪、東北各地から雪の便りも届きましたが、関東では寒暖差の大きい日々が続いております。街路樹の紅葉も日ごとに散り急ぐ木々が多くなっており、一雨毎に濡れ落ち葉も多く見受けられ、季節は確実に冬に向かって移り変わっているようで、「諸行無常 是生滅法」の感を強くしております。静かな学習環境で、基礎・基本を修得し、確かな学力をしっかり身につける11月も残り少なくなり、来週金曜日(12/4)からは2学期の集大成とも言うべき期末考査が始まります。試験1週間前は部活動も停止となりますので、しばし静かな緊張感が漂う毎日となりますが、この間も受験生向きには各種説明会を不断に実施しております。11月24日(火)に、第4回アフタヌーン説明会を実施致しましたので、そのご報告を兼ねて、11月第3報をお届け致します。

 前回11/16付け校長日記以来の各種出来事について時系列的にご紹介いたします。まず、11/17(火)、パルテノン多摩を会場に「日野税務署納税表彰式」が開催され、その席で、本校高校2年生の祓川彩さんの「税に関する高校生の作文」が見事入賞したことから、日野税務署の田村円署長より、表彰状が授与されました。日野税務署管内の多摩市、稲城市、日野市の各市長はじめ各市の納税貢献者ご列席の中、祓川さんが、入賞した作文「消費税に対する私の考え」を朗読し、主として消費税を取り巻く諸問題について、軽減税率の導入や諸外国との税率の比較等を論じながら、祓川さん自身の消費税、或いは広く「税金」についての意見を表明した内容でしたが、朗読終了後、会場内から大きな拍手が沸き起こり、同席した私自身、身の引き締まる思いが致しました。中学生の作文は2点紹介されましたが、高校生の部では1点のみということで、祓川さんには大変栄誉なことであると共に、本校としても名誉なことであり、大きな社会貢献をしてくれたことに感謝しております。

作文を朗読する祓川さん

作文を朗読する祓川さん

受賞者揃っての記念写真

受賞者揃っての記念写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 11月22日(日)、まずまずの天候に恵まれて、中学1年生、今年度最後の第6回社会科見学実習を実施致しました。今回は、甲府・勝沼盆地方面へ41名の参加者でしたが、学校からスクールバスで出発、永山、聖蹟桜ヶ丘で乗車する生徒を拾い、一路中央高速の釈迦堂SAまで走らせて、まずは釈迦堂の遺跡博物館の見学を皮切りに、甲府盆地の成り立ちや、葡萄の産地としての特色等、石飛教頭の詳細な説明があり、見聞を広めました。その後、国宝柏尾山大善寺を拝観、紅葉の素晴らしい境内散策と共に、大善寺の歴史的由来や建築様式の特色等住職さんからの説明を熱心に聴き取っておりました。そしてお楽しみの昼食は、マンズワイン「萬寿園」にてバーベキュー、ワイントン、骨付きカルビ、ソーセージ等の盛り合わせに舌鼓を打ち、満腹になったところで、ワイナリーの見学、ビデオや工場見学、まだアルコールはいけませんが、美味しいワインが出来上がるまでの工程をしっかり見学してきました。最後は、塩山駅の真ん前にそびえ立つ甘草屋敷(旧高野家)(重要文化財指定家屋)を見学、ボランティアガイドさんの説明を聞きながら、江戸時代、漢方薬の原料とされた「甘草」の栽培事情等に思いを馳せておりました。帰路は交通渋滞が予想されることから、塩山駅にて解散し、JR中央線にてそれぞれ帰宅の途につきました。

大善寺本堂をバックに

大善寺本堂をバックに

甘草屋敷の全景

甘草屋敷の全景

 同じ22日(日)、私は、第43回一般財団法人 東京私立中学高等学校協会主催「生徒写真・美術展」に、本校生徒4名の作品が入選し、東京都美術館に展示されていることもあり、たまには芸術鑑賞で心を癒やすべく、晩秋の紅葉美しい上野公園に出向きました。美術の非常勤講師川島先生のご指導もあり、美術の部中学生の部では、星野輝君の「Saxophone」と、田村瑠菜さんの「誇り高きタカ」のいずれも銅版レリーフの2点、同高校生の部では、祓川彩さんの「なぜ、人は夢に向かうのか」と、小岩井仁優さんの「光と影」の絵画2点が燦然と輝いているかのように、私には見えました。私立学校協会加盟の学校ほぼ全校からの出品でしたので、広大な会場でしたが、本校生の作品はぱっと目に付き、作品に込められたメッセージを考えながら、しばしじっくり佇みゆっくり鑑賞させて頂きました。余り鮮明ではないかも知れませんが自家撮りの写真を紹介致します。帰路、その余韻を楽しみながら、東京国立博物館で開催されている「始皇帝と大兵馬俑展」にも足を運び、混乱と混迷を極めた古代中国を統一した秦の始皇帝の偉業を、壮大な兵馬俑はもとより、様々な遺物の鑑賞と共に偲んできました。

小岩井・祓川さん作品

小岩井・祓川さん作品

星野・田村さんの銅版レリーフ

星野・田村さんの銅版レリーフ

 そして昨日、11/24(火)、高校3年生対象の大学出願相談会を本校体育館で開催致しました。受験校の絞り込みと最終出願に向けての最後の相談会で、今年で8回目となるこの相談会でしたが、学習院、明治、青山学院、中央、法政、成城、成蹊、専修等々28大学から担当の方々にご出席頂き、9:30~12:00過ぎまで、受験希望の大学のブースで、2~3人、多いところで5~6人ずつ、学部学科の説明も含めながら、出願に至るまでの道筋を詳細に説明して頂きました。例年なら、この時期、高2生までは合唱コンクールで、学校を留守にしますので、空き教室を利用しての説明会でしたが、今年度から合唱コンクールは12月の終業式直前にして、前述の通り、11月は行事を入れないで学習に専念するということにしたことから、体育館での開催となったものです。事務・用務の方のお力添えを頂きながらではありますが、会場準備から終了後の後片付けまで、高3生一体になって気持ちよく立ち働いてくれた姿に「受験は団体戦」の印象を益々強く致しました。彼らの前途に幸多かれと祈っております。

体育館での出願相談会全景

体育館での出願相談会全景

個別ブースで熱心に相談

個別ブースで熱心に相談

 同じ24日の午後は第4回アフタヌーン説明会を開催致しました。平日の午後にも拘わらず今回も22組28名(内高校受験希望3組)という大勢の方々にご出席頂きました。保護者の方々に混じり、小学生、中学生も学校をやりくりしてお出で頂いた受験生もいらっしゃり、有り難い限りでした。アフタヌーン説明会は、午後2時開会で、何はともあれ平常の授業風景を参観して頂き、生徒の生の姿をご覧頂くことがメインの目的ですので、私の歓迎の挨拶後すぐに中1の音楽、国語、英語の授業参観、その合間に生物実験室で自然科学部の活動の軌跡等ご覧頂き、高2の政治経済、現代文の授業等も覗いて頂いた後、体育施設、トレーニングルームから通年泳げる温水プール等見学して頂き、最後に、6限終了後のSSTime(25分間の自学自習の時間)の様子を参観して頂きました。校舎内見学終了後再び会場のLSRoom(今年9月に改装されたラーニングスクエア)にお戻り頂き、私から学校概要と今年度の重点課題等ビデオを交えながらご説明し、石飛教頭兼広報部長から、本校教育の特色等詳細を補足しながら、来年度の入試日程等についてご説明し終了致しました。今回も14組の方々が初めてお出で頂いたとのことで、終了後頂いたアンケートでは概ねご好評を頂きましたのでその一部を紹介させて頂きます。「アクティブラーニングの実践に期待します。我が子は発表やコミュニケーション力が余りないので、これからアクティブラーニングを用いた教育はとても有意義だと思いました。」という方からは、授業見学についてのコメントでも「グループで考える授業が多いそうでとても好ましいと思いました。」という時宜にかなった感想をお寄せ頂きました。また「少人数で生徒に対して面倒見がよい印象を受けました。施設も開放的でとても明るい感じでとても良い。是非こちらで授業を受けさせたい。」とか、「少人数の生徒さんにとても丁寧に先生方が関わられていらっしゃることがよく分かりました。有難うございました。」「理科が好きな息子に理科教育に力を入れている貴校に興味を持ち、初めて説明会に参加しました。温かい素敵な学校だと感じました。」など、短時間の中で本校の本質を見抜いて頂いたことに感謝しております。生徒諸君の態度についても、「実際の授業を見学でき、大変参考になりました。その中で、すれ違う生徒さんが皆明るく挨拶して下さり、とても好印象でした。」とか「生徒さんがとても気持ちの良い挨拶をして下さってとても嬉しくなりました。」というお声が多く寄せられた一方で、最後に手前味噌ですが「授業風景を見学できてとても良かったです。五十嵐校長先生のお話が素晴らしかったです。これからWeb日記を読ませて頂きます。有難うございました。」と、私の説明にまでお気遣い頂いたコメントを拝読するにつけ、こういう方々と明るく楽しい学校生活を送れたらと願う気持ちを禁じ得ません。

第4回学校説明会終了 (2015,11,16)

満開の皇帝ダリア

満開の皇帝ダリア

 立冬(12/8)を過ぎて「一日一度」の言葉通り、日ごと朝夕の冷え込みが厳しく感じられますが、今朝は見事に晴れ上がり、多摩ニュータウン通りの公孫樹並木の紅葉は最盛期、実に鮮やかな光景でした。車の運転中ということで、写真撮影できず残念でしたが、昨日、ご近所の庭に咲く皇帝ダリア(「コダチダリア」として、有岡教頭による「生き物ウオッチング」2014,12,11付け紹介あり)をカメラに収めさせて頂きましたので、掲載致します。今が満開でここ聖ヶ丘界隈のあちらこちらで咲き競っております。もう一枚は、今朝、本校5階からの丹沢山塊ですが、そこに富士山の頭頂部のみちょこっと見えておりました。これからの季節、日ごとくっきりすっきり顔を見せる富士山の偉容を眺めるが楽しみになっております。

今朝の丹沢山塊

今朝の丹沢山塊

 

 

 

 

 

 

 

 さて、本校では、今年度から11月は学習月間として、校内外ともに大きな行事を入れず、各教科とも、基礎・基本的な知識・技能をしっかり学び、それを活用して思考力・判断力・表現力を育成し、延いては多様な仲間達と協働して課題を解決するという所謂アクティブ・ラーニング型の授業に積極的に取り組んでおります。この期間大きな行事もなく、一年でも最も安定した静かな環境の中で、心落ち着けて学習に専念できているように感じられます。一方で、受験生向けに生徒会主催の第4回学校説明会を開催致しましたので、そのご報告を兼ねて、11月第2報をお届け致します。

 

 前回11/2付け校長日記から少し遡りますが、時系列的にご紹介いたします。まず、11/4(水)の中学朝礼、翌日5日(木)の高校朝礼は、今年度最後の朝礼となりましたが、中学の方では、中2のイングリッシュ・キャンプでの成果に触れて、宿泊ホテル内では皆「NO SHY ZONE」を実践し、3日間の研修の最後で、各自見事に英語で自己アピールをしてくれた事を評価致しました。中1は来年この行事を受け継ぐことになるので、今から日頃の授業を大切に、基礎力をしっかり学んでおくように、また、中3生は、来年2月に迫ったニュージーランド修学旅行に臨むに際し、これまた「Don’t be shy」の心意気を忘れぬよう果敢に挑戦して欲しいと訴えました。5日の高校朝礼では、高2生で実施した本校初の試みである3方面への修学旅行を無事終了したことはもとより、所期の目的を達成し見事に成功させてくれたことに敬意を表しながら、高1の準備段階から長期にわたり気長にコツコツと積み上げてきた根気強い企画力、団結力、行動力、更には協働の精神などを高く評価すると共に、後輩達にもしっかり受け継がれて行くであろう事を確信していると結びました。12月期末考査後に高1生を対象にした報告会が益々楽しみになってきました。一方、高3生は、来年1月16日~17日のセンター試験まであと72日、指定校や公募制推薦等で既に進路が決定しつつある人もいようが、「受験は団体戦」を合い言葉に全員で一致協力して日々邁進して欲しい、これからの1日1日が右肩上がりに学力も伸びていく時期、最後まで「焦らず、諦めず、地道にコツコツ」努力を重ねて欲しいと訴えました。中学・高校共通の話題として、朝日新聞で連載されている黒田清一氏の「折々のことば」(4/8掲載)の「愛さないと見えないというのがあるんじゃないですか」(岩田慶治)を紹介し、過日ノーベル医学生理学を受賞した大村智先生の研究に触れ、愛情関係もさることながら、研究には「愛のまなざしがあってはじめて見えてくるものがあるという、愛がなければ見えるはずのものも見逃してしまう」という言葉の重みを噛みしめ、大村先生はまさに大きな愛のまなざしを持って生涯にわたり「土(土壌)」を見続けた結果として、数十億という人類を救う偉大な発見をされたことに思いを馳せて欲しい、そして、これから様々な学問・研究の分野に進む者としての心構えの一助にして欲しいと結びました。

「友達はいらない?」の講話

「友達はいらない?」の講話

 11月7日(土)の4限、中学全学年を対象にした教頭講話、今回は有岡教頭の担当で、「友達はいらない?一人になろう」という逆説的なテーマで、様々な問題提起をしながら、生徒と共に考える、生徒に考えさせて表現させるという双方向の所謂アクティブ・ラーニングの手法で展開されました。問いの投げかけにはさすがに中学生らしくワイワイガヤガヤ、時に収拾の付かない状況もありましたが、1学年120名という少人数の学校であることから、友達の定義によっては学年全員友達という認識を持つ生徒もおりますものの、少人数であるがゆえの複雑さも否めないこともあり、この機会に、友達とは、一人になるとは、真の友達とは、などそれぞれに考えてくれたことと確信しております。

「人と人とのつながり」大切に

「人と人とのつながり」大切に

 

 

 

 

 

 

 

 

 その7日の午後は、ほぼ恒例になっている土曜ミニ説明会を開催致しました。ミニとはいえ、今回も16組(内、高校受験希望2組)27名の出席、その内3組以外は初めてお出で頂いた方々で、皆さん一様に好印象をお持ち頂き、説明する者として嬉しく思いました。例によって、私の方から学校概要と学校改革の現状、石飛教頭兼入試広報部長から平成28年度入試(中学・高校別)要項等の説明のあと、校舎見学、部活動状況の見学等をして頂きました。終了後頂いたアンケートでは、「清掃が行き届いており、また、子ども(生徒)達は、挨拶も素晴らしく、とても気持ちの良い学校だと感じました」とか「小規模なので、じっくり見ることが出来ました。アットホームな雰囲気であるとの印象を受けました」という保護者の声と共に、「今回で学校の雰囲気がよく分かりました。みんなとても楽しそうで、自分も入ってみたいと思いました。ダンスドリル部や吹奏楽部にとても興味が湧きました。本当に丁寧に教えて下さり有難うございました」という小6生自身の声も寄せられました。一方高校受験希望の人からも「学校の教育方針、入試や部活動について、どのように活動しているか分かったので、具体的に自分が入試に向けてどうすればいいか分かりよかったです」というコメントがあり、説明会の度にやって良かったという気持ちになります。

 11月8日(日) 生憎の雨模様の中、中学1年生の第5回社会科見学実習「横浜開港資料館と中華街」を実施致しました。「港町・横浜の歴史と文化」を実地に体験し、見聞を広めようという目的で、JR関内駅に9:30集合し、横浜開港資料館見学を皮切りに、中華街に移動、揚州飯店で、各グループに分かれ、各自の昼食用の肉まん、餃子作りに挑戦、美味しい肉まん、餃子が出来上がるまで、お店のスタッフによるワンポイント北京語講座が催され、中国語に親しむという粋な計らいもありました。昼食後は、グループ行動となり、思い思いに中華街散策、関帝廟、媽祖廟等を見学し、15:00石川町で解散となりました。雨の横浜港町もなかなか風情のあるもので、53名の参加生徒も充分に横浜を堪能したものと思われます。この社会科見学実習もあと1回、11月22日(日)「甲府・勝沼盆地」散策を残すばかりとなりました。

 11月9日(月)、10日(火)の2日間にわたり、毎年恒例の赤い羽根共同募金を京王線聖蹟桜ヶ丘駅と永山駅で実施致しました。「敬愛奉仕」の教育目標のもと、社会貢献、ボランティア活動の一環として、老人健康施設や特別支援学校訪問等の活動と共に実施しているものですが、今年度は中学2年生と高校1年生の代表生徒が夕方の冷え込みの強くなる時間帯、駅頭に立って大声で道行く人々に募金を呼びかけさせて頂きました。9日は永山駅に5名、聖蹟桜ヶ丘駅に4名、10日には永山駅8名、聖蹟桜ヶ丘7名という態勢でしたが、両駅での募金額は、初日20,011円、2日目29,453円総額49,464円のご協力を頂き、参加した生徒諸君も充分な達成感が得られたことと思います。この全額を社会福祉法人東京都共同募金会の方に振り込ませて頂きました。ご協力頂いた皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

 11月10日(火)~11月12日(木)まで、今年度2回目の保護者対象の授業参観日と致しました。平日3日間ということもあり(1学期、6月には金、土、月で実施)、総計116名と決して多い人数とは言えませんが、普段着の授業を熱心にご覧頂き、概ね好評でしたものの、中には厳しいご意見も頂き、我々自身振り返りの機会とさせて頂きました。

山崎先生の質問に応える参会者

山崎先生の質問に応える参会者

 11月14日(土)、第4回学校説明会とほぼ並行して、教育後援会教養委員会主催の講演会が開催されました。今回は、心理カウンセリング「ハートピット」所長の心理カウンセラー山崎雅保氏をお迎えし、『子どもの自立を阻む親、伸ばす親~ダメ出し!口出し!子どものやる気を失わせているかも~』というタイトルで、約90分熱弁を振るって頂きました。お話しの一言一言が胸にずしんと来る内容で、およそ120名の保護者の皆様には、もうその日の夜からの子育てに大いに参考になった事と推察しております。14時からの学校説明会での挨拶の関係で、私ども後ろ髪を引かれる思いで中座させて頂きましたが、冒頭の「自立とは」というお話からすっと引き込まれてしまい、もっと早くこのお話を聞いていればと思ったのは私だけであったでしょうか?

 

 そして、14日(土)の第4回学校説明会ですが、生憎の冷たい雨に祟られてしまったものの、ご出席の人数は、中学受験生70組102名、高校受験生27組48名という多くの方々にお集まり頂きました。中学校によっては既に2学期末試験も始まっている学校もある中、お繰り合わせ頂き感謝しております。今回は、中学受験生対象の方は、中学生徒会役員、高校受験生対象の方は高校の新旧生徒会役員が取り仕切るということで、全面的に生徒による説明会と致しました。初めて本校にお出で頂いた方には,或いは物足りない面もあったかと思いますが、年に1回、生の、素の生徒の姿を見て聞いて頂きたく企画しているものということでご海容下さい。

 14時スタート、私の方は、まず高校受験生対象の説明会で口火を切りましたが、高2の金丸君、山本さんの緊張がそのまま移ってしまい、当初お話しする予定の学校概要等吹っ飛んで、私自身が本校に着任した際の生の体験談をさせて頂きました。つまり全く見ず知らずの私に対する教職員並びに生徒諸君の温かな対応に触れながら、本校には異質なものを温かく受け入れる学校文化があるので、高入生としても全く不安、心配を抱かなくても大丈夫ですよと強調致しました。毎年若干名の募集にも拘わらず、入学後の生徒を迎える内部生の対応は実に温かく、入学式の翌日から違和感なくなじんでいる姿を目の当たりにしていることから、来年度、仮に30名入学して頂ければ、例年にない一大勢力となり、或いはシャイな内部生を凌駕することになるかも知れません、と勇気づけさせていただきました。

インタビューに答える中1~高3までの代表生徒(中学会場)

インタビューに答える中1~高3までの代表生徒(中学会場)

 そのあとすぐに、中学生徒会の野口君が取り仕切る説明会場に移動し、歓迎の挨拶、こちらは、昨年12月の中教審から文科省に答申されたいわゆる「高大接続改革」に触れて、中学受験の保護者の皆様の最大の関心事である、2020年大学入試改革の件、それに対応すべく今積極的に取り上げられているアクティブ・ラーニングの教育手法の件、さらに、今後一層進むであろうグローバル社会への対策の件等ご紹介しながら、本校としてそれらに対応すべき教育をどのように展開しているか説明し、ご理解頂きました。こちらもしかし、総合司会の野口君の緊張が即連動し、更に緊張感が高揚し、上手く話せたかどうか我ながら疑問です。その後すぐまた高校受験生対象の会場に取っ

運動系部活動の紹介

運動系部活動の紹介

て返し、今度は所謂出口保証について、本校の進路指導のきめ細かさを中心に、高1から学年毎の進路行事をご紹介しながら、詳細説明致しました。GMARCHやJWKへの進学率、地方国立を含めた国公立大学の合格状況等資料をご覧頂きながら、少人数の学校ならではの進路指導のきめ細かさ、面倒見の良さを強調させて頂きました。生徒諸君も、「聖ヶ丘の生活VTR」の紹介や、予め全校生徒から聞き取っていたアンケートの結果報告、さらにはインタビューコーナー、運動部の紹介、入試要項&出願についての説明等、途中ややたどたどしい

インタビューに答える高校生(高校会場)

インタビューに答える高校生(高校会場)

場面もありましたが、よく頑張ってくれました。全体会の終了後は、新装なったラーニング・スクエアや、正面玄関奧のスペースを活用しての文化部のミニ発表会を開催、日頃ともすれば地味な印象さえある文化部の活動を積極的にアピールしてもらいました。中・高受験生それぞれに興味・関心のある部活動のブースで、熱心に質問したり見学したりしている姿を目の当たりにし、微笑ましく思いました。今回は、中学・高校の生徒会主催の学校説明会ということで、ご出席頂いた保護者の皆様からたくさんのご意見・ご感想等頂戴致しましたが、一点、「1日の学校紹介ビデオを流した際、ビデオ音声と紹介の声がかぶって聞き取りにくく残念でした。ビデオが見やすいように照明を消した方がよかったかも?」というお声を何人かの方からお寄せ頂いた以外は、すべての点でご好評頂き、準備段階から念入りに進めてくれた生徒諸君も大きな達成感を感じさせて頂いたようです。代表的なお声として「生徒さんが進行する説明会というのは新鮮で、聖ヶ丘の生徒さん像みたいなものがよく分かりました。生徒インタビューも全学年が答える形式、素直な受け答えが伝わって良かったです。緊張している生徒さんもいましたが、それが逆に自然な姿で微笑ましかったです。説明会参加して良かったです。」とか「生徒の皆さんのリアルな声が聞けて良かったです。等身大の生徒の方の様子が分かって良かったです。」「学校生活がとてもよく分かったので良かったです。校内ですれ違った生徒が大きな声で挨拶しているところがとてもいいことだと思います。」「生徒さんが頑張って下さり、息子も目標にしやすく良かったです。アットホームな雰囲気も伝わりました。」「生徒により企画・運営された説明会に参加したのは初めてですが、生徒達の素直さや中・高生の仲の良さなどを感じることが出来、大変良かったと思います。生徒の生の声が聞けてとても参考になりました。」等と共に、「校長先生がおっしゃる聖ヶ丘の生徒の印象がそのまま感じられました。自分の言葉でしっかり受け答えが出来る姿を見ていて、気持ちよく笑顔がこぼれました。」と、本校生の印象を私と共有して頂いた方もいらっしゃり、恐悦至極に感じました。いつもながらではありますが、このような方々と、この学舎で、明るく楽しく、豊かな人間性と確かな学力を身につけるための時間と空間を共有させて頂きたいものと切に願う次第です。

今夏「まんが甲子園」出場の漫画イラスト研究部

今夏「まんが甲子園」出場の漫画イラスト研究部

お点前披露の茶道部

お点前披露の茶道部

小学生に人気の交通機関研究部

小学生に人気の交通機関研究部

高2修学旅行、中2イングリッシュ・キャンプ無事終了 (2015,11,2)

 昨日の暖かさとは打って変わって、今朝は冷たい雨に見舞われて、生憎の週のスタートとなり、街路樹の紅葉が早くも無残に散り萎れている光景に、一抹の寂しさを感じながら出勤致しました。ただ、先週いっぱいは好天に恵まれ、高2の3方面への修学旅行、中2の富士吉田でのイングリッシュ・キャンプ、更には、10月30日(金)に実施した中1、3、高1の校外学習等、それぞれに所期の目的を達成し、無事終了致しました。そのご報告を兼ねて、11月第1報をお届け致します。

 

 前回の校長日記でもご紹介の通り、高校2年生の修学旅行は、10/26(月)~10/30(金)の4泊5日、クラスを解体して、屋久島方面、出雲方面、広島方面という3コースから、まず自分自身、興味関心のあるコースを主体的に選択し、それぞれのコースに集まった仲間同士グループを編成し、多様なものの考え方や意見の異なる者同士、かなり長期間にわたり議論を重ねながら協働して作成したより具体的なコースを、現地に出向き実地踏査をしたり、土地の方々との交流をしたり、いわゆる本物を見て聞いて触れることにより、それぞれのテーマに即した知識、見聞を広め、終了後、それをまとめ、互いに発表し合うことでより確かなものに定着させるという、未だかつてない目的のもと実施致しました。各方面とも全日程好天に恵まれて、それぞれ意図した目的を達成して無事終了致しました。

 まず、屋久島方面では、男子25名、女子13名の参加で、総合テーマは「太古の森」というものでしたが、初日、まず鹿児島空港から知覧の特攻平和記念館を訪れ、講話を聞くと共に、展示資料を見学し、「特攻」に対する考察を深め、戦争と平和について深く考える機会を持ちました。その後、鹿児島港からジェットフォイルで一気に屋久島入り、28日(水)まで、世界自然遺産に登録されている屋久島の原生自然、人の手が加わりながらも維持されてきた豊かな自然、自然と共に生き様々な文化を育んできた人々の暮らし、この3つが相互に関係しながら一つの島に共存している屋久島の「環境文化」に関する考察を深め、人と自然の共生を考えてきました。28日夕方鹿児島に戻り、29日は1日中班別行動で、鹿児島の自然・歴史・文化等についての考察を深めながら、最終宿泊地福岡に移動、クラス仲間と合流を果たしました。「神々の集う場所」をテーマとした出雲・山口方面へは、男子17名、女子19名の参加でしたが、初日羽田から米子きたろう空港に飛び、いきなり半日のグループ行動、班ごとに企画立案した様々な場所に出向き、夕方宿泊先である玉井別館に集合、2日目は全員同一行動で、出雲大社、荒神谷遺跡、日御碕灯台などを訪れ、日本古代の信仰、文化の特色等についての考察を深めました。3日目、石見銀山までは同一行動でしたが、その後NHK大河ドラマ「花燃ゆ」で盛り上がっている萩に移動し班別行動、29日、萩から秋芳洞に移動、下関で解散となり、班毎のコースに則り見聞を広めながら博多に集結、クラスの仲間達と再会しました。そして「平和への切なる願い」をテーマとした尾道・広島方面へは、男子26名、女子15名と一番多い参加者数となりましたが、こちらは新幹線で福山まで行き、しまなみ海道をサイクリングで班別行動、瀬戸内海の歴史や文化について見聞を深めるという目的で、初日からかなりハードな行程となりました。2日目は尾道を自主行動したあと、大久野島に渡り、戦中の毒ガス工場の跡地をガイドさんの案内で見学、3日目の広島班別行動と合わせ、太平洋戦争での人々の様子や被害の状況をつぶさに見学し、悲惨な戦争を振り返りながら平和の有り難さを噛みしめる旅となりました。29日は広島から班別行動をしながら博多に夕方集結するという全くの自主的な活動を通して、広島周辺の歴史や文化についても学びを深めて来ました。こうして3方面から、博多に集合し、各クラス漸く一緒になり、ホッとしたのか、まるで旧知に再会するが如くの賑わいでした。その夜、各方面の修学旅行委員によって、3コースの特色や印象深かったことなどについての報告があり、自分の行けなかった各地の様子を知ることができ、有意義な時間を共有致しました。この報告が、2学期末までにまとめられ、現高1生も含めての報告会が開催されることになっており、同行できなかった私なども楽しみにしております。

 そして、10/30(金)最終日、クラス毎全員でバスに乗車、太宰府天満宮参拝、来年に迫った大学受験に向けての合格祈願をしたあと、博多はねや総本家にて明太子作りに挑戦し、それを土産に福岡空港から帰京致しました。全日程とも穏やかな陽気に恵まれ、一部風邪を引いて辛い思いをした生徒も出てしまいましたが、全員無事帰京した事が何よりでした。

 

 一方、中学2年生は10/28(水)~30(金)の2泊3日、富士吉田市にあるホテル「エバーグリン富士」を借り切っての「English Camp」、こちらも3日間とも概ね好天に恵まれ、「英語で生活することで、英会話に対する抵抗をなくして、元気で明るく勇気を持って英語を使えるようにする。」という所期の目的を充分に達成し終了致しました。11人ずつ10グループに分かれ、それぞれにネイティブの講師が付いての2泊3日、28日(水)は行きのバスの中から、ハイテンションの外人講師にすっかり圧倒されると共に、当初抱いていた不安や心配もどこへやら、ホテルに到着する頃には、「Hello, how are you?」「How’s everything going」などの簡単な挨拶会話が飛び交っていたようです。今回お出で頂いたネイティブの講師陣は、何とこの夏のサマーセミナーで実施したエンパワーメントプログラムでファシリテーターを務めてくれたMr.Darry Wharton-Rigby氏ほか、アメリカ、カナダからそれぞれ2名、他はオーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、アイルランド、フィリピン、コンゴ各1名の10名の方々で、その国籍も様々で、その分各国の伝統、文化、歴史、風習、食事、国民性等多様な異文化に直接触れることが出来る環境が整い、中学2年生の感受性を大いに刺激してくれたことと思います。私が視察に訪れた2日目(29日)は、来年修学旅行で訪問するニュージーランドでのHome-Stayを想定した「Home-Stay English」を午前、午後にわたり1~5までに分けて、様々な場面設定のもと繰り返し会話の練習をしておりました。普段教室では余り発言しない男子なども、講師の巧みな働きかけも功を奏して、積極的に発言していたのは実に印象的でした。これだけ見ても今回のイベントは十分な教育効果があったと思わせられました。その日の夕方は「Let’s talk about Japan」というテーマで、ニュージーランドのHost familyに日本の伝統、文化、食物、イベント、スポーツ等について説明するにはどうしたらよいかを丹念に繰り返し練習致しました。もちろん講師とのやりとりをしながら進めていきますので、生徒諸君にはかなりまだ難しい作業であったかと推測しておりました。そしてその夜から、最終日に一人ひとり行うプレゼンテーションに向けて「How to Make a Good Presentation」を「3 Basic Sections」(Introduction, Body, Conclusion)という型に分けてプレゼンする手法が説明されました。それに則って各自が興味関心を持っている事柄について、「Prepare for the Final Individual Presentation」するという段階に至りました。最終日、各自日本語で作文したものを英語に直したうえで暗記をし、みんなの前で発表したとのことですが、中には完全には覚えきらず、残念ながら多少メモを見ながらの発表という人もいたようです。それはそれとして要は努力のプロセスが肝心、少なくとも英語或いは外国人に対する苦手意識は払拭されたことと確信しております。

 10月30日(金)は いわゆる留守部隊、中1、3、高1は校外学習ということで、中1は、お台場にあるフジテレビにお邪魔して、10分間の「めざましテレビ」制作体験をしてきました。短時間の中で仲間と意思疎通を図り、精緻な情報を読み解く力を学ぶと共に仕事のやりがいを感じ取るという目的でのこれまたアクティブ・ラーニング的行事でしたが、皆緊張感の中にも明るく楽しく貴重な体験をしてきたようです。中3は、来年2月に迫っているニュージーランド修学旅行で、彼の地の人に日本の歴史、文化等紹介するための参考にということで、東京都心の浅草(浅草寺)界隈の散策、スカイツリー見学、秋葉原散策等、外国人に人気のスポットを巡り、現地で伝達すべき情報を仕込んできました。高1は、来年度の修学旅行の予備的学習ということで、鎌倉を中心にグループでの見学実習をしてきました。どこも小春日和を思わせる穏やかな陽気の中、ある種の解放感を感じながらも有意義な見学実習となりました。

(今回は、上記各種行事の模様を本校のHP上で豊富な写真と共に紹介しておりますので、この記事では写真の方割愛させて頂きましたことご了解ください。)

第3回学校説明会終了、高2生修学旅行へ (2015,10,26)

諏訪下交差点のパンパスグラス

諏訪下交差点のパンパスグラス

 このところの朝夕の冷え込みで、多摩ニュータウン通りの公孫樹並木も黄色く色づき、朝日に照らされキラキラと美しく輝くようになりました。永山駅近くの交差点2カ所にあるパンパスグラスの穂も今が一番大きくかつ美しく見えます。パンパスグラスについては、2014,9,27付け有岡教頭による「生き物ウオッチング」でも紹介しておりますが、ブラジル、アルゼンチン、チリなど南米大陸原産の巨大ススキで、「パンパ」とはアルゼンチン中央部に広がる大草原のことで、パンパの草、そのものずばりの命名とのことです。明治時代に日本に持ち込まれ、結構寒さに強く、一度植えると年々株が大きくなるとか、毎日そこを通過している私などは、この時期ふわふわした白い穂先が秋風に揺れている姿から、遠く南米の大草原を想像するのが楽しみになっております。

 前回10月13日(火)の校長日記以来、相変わらず各種のイベントがあり、慌ただしい日々を過ごして来ましたが、一昨日24日(土)今年度第3回となる大きな学校説明会を開催致しましたので、そのご報告も兼ねて10月第3報をお届け致します。

 まず、校長自身も研修が必要ということで、10月16日(金)13:30~16:45まで、アルカディア市ヶ谷で開催された「私学経営研究会」(東京私立中学高等学校協会主催)に出席致しました。講演Ⅰは、『都内私学の現状とこれからの私学教育』と題して、安田教育研究所の安田理代表より、以下の6点にわたり詳細なデーターを提示して頂きながらのお話でした。全体的には、1)中学募集・高校募集の関係、2)受験での保護者の関心事の違い、3)これからの理事長、これからの校長、4)安田から見た学校の違い、5)広報の課題、6)「学校」を考える、という構成でしたが、それぞれに興味深く刺激的な内容で、永く国公立の学校に勤めていた者としては目から鱗のお話も多々ありました。中でも、最近の中学受験の保護者の3大関心事は、・志望校が、生徒の巣立つ「グローバル社会」を意識した教育を行っているか、・志望校は2020年からの大学入試改革に対応しているか、・志望校の授業は「アクティブ・ラーニング」になっているか、とのことで、本校の説明会でもその点については、表現こそ若干異なるものの、それらを意識した教育を実践していることに触れておりますので、ほっと胸撫で下ろしました。ただ、高校受験の保護者の場合には、それらはさしたる関心事ではなく、・内申点と志望校の出願基準や学費の問題、に加え、やはりなんと言っても・志望校には「大学受験力の向上」を期待しているとのこと、来年度本校でも30名の高入生を募集しているだけに、出口保証は重要であることを再確認致しました。

 2)の理事長・校長に関する話は、生々しい事例と共に、お言葉厳しく説明され、私など新米校長としても襟を正すべき内容もあり、大いに参考になりました。これからの学校運営に活かしていければと思った次第です。

 講演Ⅱは、東京私学研究所の清水哲雄所長からの『加速する教育界の変化』と題するもので、平成27年9月15日、高大接続システム改革会議から出された「中間まとめ」とその補足資料一式、さらに平成27年8月5日に教育課程企画特別部会から出された新学習指導要領の策定に向けた各教科の「改訂の方向性として考えられる構成(案)」一式、という膨大な資料が配付され、昨年から今年にかけての文科省、或いは中教審からの各種諮問や答申に触れながら、国の施策として、明治以来とも言われる一大教育改革を視野に入れながらも、私学として建学の精神を堅持し、その独自性を見失うことのないようにという示唆に富んだ内容豊富なご講演でした。本校でも、文科省からの諮問や答申が出る度にその内容を全教職員と共有し、その問題点や方向性を確認してきているだけに、改めて不易流行の教育の重要性を確信させて頂きました。久しぶりの研修で頭脳も活性化したように感じられました。

私学振興拡充大会での決議表明

私学振興拡充大会での決議表明

 翌17日(土)、学校では土曜ミニ説明会があり、今回も17組25名という多くの受験生とその保護者の皆様にお集まり頂きましたが、私の方は、事務長、総務部長、更には後援会本部役員を始めとする15名に上る保護者の皆さんと、明星中学高等学校講堂(児玉九十記念講堂)で開催された「私学振興拡充第11支部大会」に出席致しました。この大会は、当日ご列席の東京都議会議員(各会派13名出席)の皆さんに、平成28年度「私学振興予算等」に関する要望を訴え、その実現にご尽力願おうという趣旨で毎年この時期に開かれているものです。各支部単位での集会を経て、来る11/24(火)共立講堂での都内12支部すべての私学(小・中・高等学校)の関係者の集う大会へと繋がっていきます。要望内容は全8項目にわたりますが、大会スローガンとしては、「・私立学校教育の充実のため、経常費補助の更なる拡充、・父母負担教育費の公私間較差の解消、・高等学校の就学支援の制度拡充及び中学校・小学校の就学支援の制度新設」となっております。11支部全私学から総勢816名の出席があり、盛会裡に終了致しました。

 一方、土曜ミニ説明会の方は、有岡・石飛両教頭並びに入試広報部員により、例によって和気藹々の雰囲気のもと開催されました。ご出席の方からは「本日は有難うございました。実際に足を運んでみないと分からないことが多いので、本日は学ばせて頂く気持ちで参加致しました。本日お聞きした内容を持ち帰り子どもに伝えます。」とか「個、主体性に重きを置く方針の学校が多い中、協調性からの主体性という方針に共感致しました。ご説明が心から(本音)のお言葉で、心地よく聴かせて頂きました。」「先生方が本質を学ぶということをとても大切にしていらっしゃるのが分かりました。見学中にすれ違う高校生がきちんと挨拶して下さるのがとても気持ち良かったです。」という保護者のお声と共に、「バスケットボールや水泳部があったので、自分もこの学校に入ったらこの部活に入りたいです。今日は有難うございました。」とか「生物の話など聞いて、この学校に入って実験をやってみたくなりました。」「とても楽しかったです。この学校に行きたい(来たい?)と思いました。」等とコメントしてくれた受験生までおられ、是非合格して頂きたいものと嬉しく思いました。陰ながらご健闘をお祈りしております。

土曜サポート講座の一コマ

土曜サポート講座の一コマ

 同じ17日(土)には中間考査前第2回目の土曜サポート講座が開かれました。これは、定期考査2週間前の土曜日から開催するもので、中学・高校生のために、予め登録されているOB・OG(大学生中心で総勢44名)が態々出校して指導してくれる催しで、2009年試行、2010年から本格実施、今年で6年目となります。後輩思いのOB・OGが率先して来校し、指導に当たってくれる催しで、本校の良き伝統として今後も継続されていくものと確信しております。既に10月10日(土)に第1回が終了し、この日が2回目、在校生の一部ではありますが、遅くまで熱心に質問したり、試験の傾向と対策を聞き出したり、中には進路に関する情報を聞いたりして有意義な一時を過ごしたようです。20日(火)~23日(金)までの中間考査ではその成果が発揮されたことと推察しております。

 試験最終日の23日(金)の2限目、中学2年生のイングリッシュキャンプに向けてのガイダンス(所謂結団式)を講堂で開催、28日(水)~30日(金)の2泊3日、朝から晩まで英語漬けの毎日を送るであろうことから、期待と不安に駆られているかと思いきや、中2生らしく大方は明るく和やかな雰囲気で少し安心致しました。今年度からの学校行事改革の象徴的な企画ですので、冒頭私からも挨拶をし、宿泊会場となるホテル内は「NO SHY ZONE」であると認識し、「Don’t be shy!」で過ごすように、またこの期間が「JOY&FUN」となるように祈っていると激励致しました。

 同じ2限目、中学1年生のクラスでは、12月22日(火)に実施予定の合唱コンクールに向けての事前学習、「合唱コンクールのダイヤモンド・ランキング」を各クラス、グループ学習の形で行いました。この授業は、石飛教頭の発案で、その主たる目標は、「合唱コンクールで大切なものランキング」をグループ毎にまず話し合い、それを集約する形でクラス全体のランキングを共有し、各自がクラスの一員であることに自覚を持ち、互いに尊重し協力し合って集団を向上させる、ということで、12月の期末考査以降本格的に始まる合唱コンクールの練習の動機付けを図る試みでした。私も全クラス覗いて回りましたが、A練習量から始まり、B団結力・C責任感・D思い出・E努力・F一生懸命・G学級の結果・H感動・I個人の結果・J友情、という各項目を「大切さランキング表」に埋め込んでいくプロセスでの話し合いは白熱し、階下でまだ試験中であった高2、3生にはその声の響きがやや気になるくらいであったとか、しかしこの経験がより良い合唱コンクールへと昇華していくであろうことと確信致しました。

各クラスとも「団結力」がトップでした

各クラスとも「団結力」がトップでした

 

 

 

 

 

 

 

更に翌24日(土)の4限目、高校2年生の修学旅行(26~30)に向けてのガイダンスがあり、これまた、学年全体のクラスを解体して、自ら主体的に選択したコースにグループ毎、3方面に出かける最初の学年ということで、本校の教育目標でもある「自律と協働」を常に意識して、本校生としての自覚と誇りを持って、4泊5日実り多い修学旅行として欲しいと訴えました。こちらは、「太古の森」というテーマで鹿児島県の屋久島方面に38名、「神々の集う場所」というテーマで島根県の出雲を中心とした方面に36名、「平和への切なる願い」というテーマで広島方面に41名と分散して出かけます。そして、4日目、29日の夕方、3方面から博多に集結し115名合流、その夜、各コースの報告会をすることになっております。そして、最終日には全員揃って太宰府天満宮を参拝、来年の合格祈願をするというちょっと小粋な落ちまでついております。この旅行もまた所期の目的を達成し、無事終了することを祈っております。

 この日は、3限目に高1生対象の進路ガイダンス、4限には高3生対象の進路ガイダンスと、進路関係のイベントが続きました。高1生には、2学期末提出締め切りの、来年度、文科系、理科系いずれを選択するかのガイダンスで、既に10月3日(土)に植竹教務部長から説明されていたことの補足的説明として、芦村進路指導部長から大学入試を視野に入れながら、「進路を考えるとは」自分で、自分のために、自分の事として考える、ということを強調しておりました。4限の高3生のガイダンスは、いよいよセンター試験まであと84日となっていることもあり、私大を含めた併願校の検討、受験カレンダーの作成法、調査書発行願いの件、さらには出願上の諸注意等に至るまで、微に入り細を穿つ説明でした。残り少ない日々を悔いなく過ごしていくよう願うばかりです。

 そして、14:00~16:40、2016年入試の募集要項の説明や、入試作成担当者による各教科の出題傾向とその対策などの説明を主たる目的にした第3回学校説明会を開催致しました。好天に恵まれ、日中ポカポカと暖かく、日射しもやわらかくお出で頂くには最高の陽気の中、中学受験希望の方173組320名、高校受験希望の方35組51名という多くの皆様にご出席頂きました。会場を二つに分け、中学の方は講堂、高校の方は、101教室で開催、私からは、教育の不易流行に関連してどんなに時代が変わろうと変えてはいけないもの、つまり「不易なるもの」としての田村学園の建学の精神、本校の教育目標等に触れる一方、時代の流れ、社会の要請により変化していくべき「流行なるもの」として、3つの柱をまずご紹介し、本年度の重点課題としてのアクティブ・ラーニングの更なる充実と、英語教育の充実・深化、更には学校行事改革元年としての、中2でのイングリッシュ・キャンプの導入、中3ニュージーランド修学旅行直前2日間のエンパワーメント・プログラム、そして高2の3方面への修学旅行の目的・ねらい、教育効果等についてご説明致しました。高校の方は、最後の挨拶となりましたが、それに加えて出口保証(3年後の大学進学先等)の説明をしてご理解頂きました。

 私の説明のあと、出題5教科に加えて適性型も含めた入試担当者より、「入試は学校の顔」という前提で、出題意図とポイント説明、その対策等について説明致しました。高校の方も、3教科の入試担当者より、かなり実際の入試傾向を踏まえたヒントになり得る説明を致しました。来年度30名を募集していることから、より一層多くの方の受験を期待している次第です。アフタヌーン、イーブニング、ザ・スクール更には土曜ミニ説明会と大小様々な説明会をしておりますが、大きな説明会としては第3回目、今後継続して、11、12、1月と開催致しますので、それぞれの特徴に合わせて是非またお出で頂きたいと思います。今回も頂いたアンケートでは、「入試問題に関する具体的な話が聞けて良かったです。各教科の先生方の問題作りに対する熱意や、その問題を通して中学での教育を進めていく考えが伝わりやすかったです。午後入試が2科目しかないのが少し残念です。」とか「入試問題について、具体的に傾向と対策をお話し頂き、これからの学習の指針になりました。」「各教科の入試傾向のお話の中で、聖ヶ丘の教育の姿勢がよく分かりました。とても良かったです。」「短時間で分かりやすい説明と思いました。学校の考えがよく理解出来ました。」など、今回の説明会の目的に関するお声が多数寄せられると共に、本校教育の本質にまでご理解を深めて頂いたことを有り難く思いました。ただ今回は、入試問題の傾向と対策に重きを置いたことから、中高6年間のカリキュラムや学校生活全体についての説明が少なくなってしまい、「カリキュラムや学校生活についてもうちょっと詳しく知りたい。」「多摩大学の附属としての特徴など(大学への進学率、優遇、連携等)を教えて頂きたかったです。」「これを機会に今後の説明会等に参加させて頂きたいともいます。」などというお声もあり、入試問題に特化しない説明も、特に今回初めてお出で頂いた方には必要であると感じましたので、今後の土曜ミニ説明会やアフタヌーン説明会(次回11/24開催予定)等(いずれも事前連絡の要あり)にお出で頂ければと思います。複数回お出で頂いている方からは、「大変興味深い内容でした。是非受験させて頂きたいと思います。」とか「とても分かりやすい説明会でした。是非入学を希望したいです。」というお声の一方で、「学校の雰囲気は良いと思いますが、進学実績が正直今ひとつですね。良い雰囲気は残しつつ、学習指導の現在の問題点を明らかにして手を打って欲しいと思います。」「考えさせる授業は大変良いと思いました。国公立への進学が増えても良いかと思います。」という有り難いご指摘も頂き、今まさに改革途中にある教育手法の継続の必要性を感じさせて頂きました。生徒や教職員の対応についても、「先生方も生徒の皆さんも、礼儀正しく、また明るくて素敵な学校だと改めて感じました。」「説明会までの会場に来る途中で生徒さんにお会いしましたが、積極的に『こんにちは。』と挨拶をしてくれてとても礼儀正しいと思いました。」という初めての方のお声や「先生のお話で笑顔がこぼれます。子どもが聖ヶ丘の環境で生活できたら、心も体も健やかになり、学力も向上するのだろうなと思いました。あと4ヶ月、子どもと頑張ろうと改めて思いました。」という2回目の方のお声などは教師冥利に尽きます。是非とも合格して頂き、共に学び成長して行けたらと願うばかりです。

 一方、例年になく多く30名の募集をしている高校受験の方々からも、「入試問題の出題傾向を具体的に知り、理解することが出来ました。是非こちらでお世話になりたいと考えておりますので、このポイントを生かし学習に取り組んで参りたいと思います。」「受験科目一つ一つに丁寧な説明をして頂き大変参考になりました。明るい雰囲気も分かって良かったです。」という保護者の方からのお声と共に、さすが中3生でしょうか、「受験への対策を細かく教えてもらって良かったと思った。本校の教育理念の主体性というところが興味深かった。」という受験生一人で初めて来てくれた生徒の声も嬉しい限りでした。他にも中学受験の方々と同じようなご意見が多数寄せられ、複数回お出で頂いた10名の方々の他は皆さん初めての方でしたので、本校をより深く知って頂く良い機会になったことと思い、感謝しております。

 昨日25日(日)には、好天に恵まれたものの都市特有の冷たいビル風に見舞われる中、中1の第4回社会科見学実習を実施致しました。今回は「江戸東京博物館と下町(江戸・東京の形成と変容)」をテーマに、江戸東京博物館見学をメインとし、赤穂浪士で有名な回向院、吉良邸跡、泉岳寺などを見学し、忠臣蔵の歴史に思いを馳せると共に、隅田川クルーズよろしく水上バスに乗船し、隅田川に架かる永代橋、勝鬨橋、更には東京スカイツリーなど、隅田川からの街並みを観察、東京景色を満喫しながら浜離宮恩賜庭園に至るコースを一日で辿ってきました。今回は24名の少人数ではありましたが、金曜日までの中間考査の疲れも感じさせず、熱心に見学、調査、探究にいそしんでいたとのことでした。

回向院にて

回向院にて

水上バスからビル群望む

水上バスからビル群望む

第2回大学模擬体験授業、第4回国公立大学説明会等終了 (2015,10,13)

朝もやにかすむ今朝の富士山

朝もやにかすむ今朝の富士山

 先週は、朝夕こそやや寒いくらいの陽気でしたが、毎日爽やかな秋晴れが続き、朝日に照らされた花水木の紅葉がキラキラと輝いておりました。すっきりした空気の清澄感からか早くも本校校舎から富士山の勇姿も毎日のように眺められ、秋の深まりを感じさせられております。折しも連休中の10月11日(日)、昨年より5日早い富士山の初冠雪が観測されましたので、本校からの今朝の富士山を撮影してみました。朝靄の彼方、うっすらと8合目当たりまで雪に覆われた富士山がその姿を見せてくれましたが、これからの季節、朝の冷え込みと共に、くっきり鮮やかな富士が毎日のように眺められることを楽しみにしております。

 先週も各種催し事がありましたが、1学期6月に第1回を実施した大学模擬授業の2回目を去る10月6日(火)、第4回国公立大学説明会を10月10日(土)に開催致しましたので、そのご報告を兼ねて10月第2報をお届け致します。

  10月6日(火)、5・6時限目、高校1、2年生全員を対象に、9つの学問分野8大学の先生方にお出で頂き、模擬授業を実施して頂きました。去る6月26日(金)にも9分野9大学の先生方にお出で頂きましたが、その模様は、6/29付け校長日記でご紹介したとおりです。この催しは、今まさに大学で行われている最先端の学問・科学の一端をご紹介頂くことで、各分野への知的好奇心を高め、自らの進路を考える指針とすると共に、高1はキャリアスコープ、高2は夢ナビプログラムを経て、オープンキャンパス訪問に繋げていくこと等を目的に実施しているもので、この授業体験を通じて、高1はまず文系・理系選択の参考に、高2はより具体的な科目選択の参考にしている生徒が多く、彼らの進路計画や将来設計に大きな影響を与える機会となっております。

 今回は、前日に今年のノーベル医学生理学賞を受賞した大村智先生の母校でもある山梨大学から秦康範工学部准教授、宮川雅至生命環境学部助教のお二人の先生、早稲田大学基幹理工学部の齊藤潔教授、東京薬科大学生命科学部の伊東史子准教授、成蹊大学理工学部の世木寛之准教授、日本大学法学部の福田充教授、青山学院大学地球社会共生学部菊池尚代准教授、産業能率大学経営学部寺嶋正尚准教授、そして本学グローバルスタディーズ学部堂下恵准教授の9名の先生方による授業でしたが、順に、「地域防災」「数学」「エネルギー」「生命」「情報」「法律」「メディア言語」「マーケティング」「国際」の各分野に渡り、興味深い授業を展開して頂きました。私も全教室回らせて頂きましたが、伊東先生の「血管の生物学(個体の発生からがん転移まで)」では、最新の不幸なニュースでもある川島なお美さんや北斗晶さんの実例を援用しながらがんの恐ろしさを淡々と語っておられたのは印象的でした。産能大の寺嶋先生の授業はまさにアクティブ・ラーニングの手法で、「常連客を『おもてなし』するマーケティングとは」と題して、生徒にどんどん問いかけ、考えさせながら発言させるという展開で、大学でももはやアクティブ・ラーニングは不可避の教育手法であることを実感させて頂きました。生徒諸君も、各教室ともそれぞれ興味・関心のある分野を選択し出席しているだけに、5、6限という時間帯にも関わらず、居眠りすることもなく熱心に耳傾けておりました。毎年、この体験授業を聞いた後、具体的な進路選択に入るという生徒も多いことから、今回も大いに刺激を受け真剣に検討するようになることを期待しております。

がんの恐ろしさを語る東京薬科大 伊東先生

がんの恐ろしさを語る東京薬科大 伊東先生

アクティブ・ラーニング手法の産能大 寺嶋先生

アクティブ・ラーニング手法の産能大 寺嶋先生

 

 

 

 

 

静岡大の魅力を語る寺下先生

静岡大の魅力を語る寺下先生

 10月10日(土)は、全学年一斉の保護者会でしたが、その日の13:10から「第4回国公立大学説明会」を実施致しました。この企画は高校2年生を主たる対象にして、当初「普段は触れるチャンスが少ない地方の国公立大学の情報を得て理解を深めると共に今後の進路選択に活かす」ことを目的に始めたもので、1、2回目は地方4大学のみでしたが、昨年は首都圏も含め7大学にお出で頂きました。今年は、山形大学(門馬甲兒教授)、静岡大学(寺下榮教授)の両先生に加え、北海道大学(21期山下玲奈さん)、秋田大学(22期松岡昇平さん)そして首都大学東京(22期川尻翔太さん)からは本校のOB・OGの協力を得て都合5大学の大学概要とその特色、地方大学の魅力等について語って頂きました。山形大の門馬先生には毎年お越し頂き、軽妙洒脱な語り口で有益なお話をして頂いており感謝申し上げております。本校OB・OGの3人も在学している大学の魅力をいかに在校生に理解してもらうかという熱い思いから、所定の時間を大幅にオーバーしてしまい、初めてお出で頂いた静岡大学の寺下先生には申し訳のない事でしたが、終了後の門馬先生の3人への温かく思いやりに溢れたお話を頂き、寺下先生にもご海容頂けた事と拝察致しております。高校2年生全員と高1高3の希望者、更にはご希望の保護者の皆様にもお聞き頂きましたが、今後の進路を考える上で、大いに参考になった事と推察致しております。

軽妙な語り口の山形大 門馬先生

軽妙な語り口の山形大 門馬先生

 奇しくも、今年のノーベル医学生理学賞の大村智先生は山梨大学、物理学賞の梶田隆章先生は埼玉大学のご出身(いずれも学部まで)ということもあり、去る10月9日(金)19:30からのNHK特報首都圏でも「地方大学からノーベル賞へ」という特集が報道されるくらいです(山梨大、埼玉大が果たして地方大学か?という問題はありますが)ので、来春の大学入試ではこの2大学を中心に地方大学の人気が高まるような気も致します。地方国立大学の場合、大学入試センター試験を少し頑張れば合格率が高くなることと、本校のように少人数できめの細かい指導がなされ、研究環境も整っていること、更に地方ならではのステータスや、下宿代等を含めた物価の安さもあり、恵まれた環境にある大学が多い事、そして何よりも大学には親元を離れて自主自立、という気概を持って是非挑戦して欲しいと期待しております。

 同日は前述のように、各学年の保護者会が催され、今回は中1、中3、高3の各学年の全体保護者会でご挨拶をさせて頂きました。中1は、5年後、恐らく変更されるであろう大学入試を視野に、学力の3要素、①基礎的な知識・技能の修得、②それらを活用した思考力・判断力・表現力の育成、③主体性・多様性・協働性の涵養を目指した教育を、例えばアクティブ・ラーニング的な教育手法で展開していること、それは必ずしも授業のみならず、文化祭で英語劇に挑戦したように、学校行事でも積極的に取り組む姿勢を養っていくのでご協力をよろしくと説明させて頂きました。中3は、来年2月、ニュージーランドの修学旅行を控え、担当業者からの詳細説明もあることから、生徒と保護者同席での説明会となり、慣れない私どもにはやや緊張致しましたが、来るべき内部進学を控えての進学条件の確認をさせて頂くと共に、この学年はややおとなしい感もあるので、先日の朝礼でも訴えた「NO SHY SCHOOL」を意識して、授業中のみならず部活動や学校行事等で積極的に発言したり行動したりして欲しいと訴えました。そして高3ですが、この日8回目のご挨拶ということもあり、高3の保護者の皆様の前ではホッとして、ついまた長話をしてしまいました。ともあれ、センター試験まであと97日となり、受験勉強もいよいよ佳境、現役生のこの時期の学力の伸びがいかに大きいかを過去の卒業生の例を出しながら説明をさせていただきました。最後まで「焦らず、諦めず、かと言って侮らず」第1志望に果敢に挑んで欲しいとする一方で、同時並行的に展開していた地方国立大学の事にも触れて、入試センター試験の結果次第では、是非地方国立大学も視野に入れて検討して欲しいと結びました。高3の学年保護者会(全体会)は今日で最後とのことで、各クラスとも大勢の方々にご出席頂いたこと、これまでの6年間、学校運営全般にわたり、多大なご支援・ご協力を頂いたことに感謝申し上げながら降壇致しました。

第3回社会科見学終了 (2015,10,5)

 毎日通過している多摩ニュータウン通りの銀杏並木がうっすらと色づき、そこかしこの木々からは真っ黄色に染まったギンナンが道路に落ち、無残にも車輪にうちひしがれている光景を見て、秋は確実に日々深まり行くことを実感しております。私の住む住宅街のあちこちの庭に純白或いは薄桃色の秋明菊が咲き誇っておりますが、茎からすっと延びた先端に咲く純白の花は、清楚にして凜とした気品があり、この季節私の最も心惹かれる花となっております。花期も長く、初秋から中秋、中には晩秋に至るまで楚々としたたたずまいを楽しませてもらっております。

 学校も年度の丁度半分が過ぎ、各学年、今までの半年を振り返りこれからの半年への思いを馳せる時期となりました。本校でも3大行事の2つまで終了し、後は12月22日(火)の合唱コンクールで締め括りとなります。ただ、この10月は、高校2年生が本校初めての3方面(屋久島・広島・島根)への修学旅行に出向くと共に、中学2年生もこれまた本校初めてのイングリッシュキャンプに出かけます。学校行事改革の象徴的なものと位置づけておりますが、その詳細についてはまたご報告させていただきたくとして、先月末から本日に至るまでの各種催し事についてのご報告を兼ねて10月第1報をお届け致します。

 10月1日(木)は都民の日ということで、一般の生徒は休業日でしたが、中学1年生の第3回社会科見学実習を実施致しました。前回のこの日記でも触れましたが、今回は、このコースを選択した48名の生徒と私を含め4名の教員で引率、「日本銀行と東京証券取引所・その周辺~日本経済の中心を歩く~」というテーマで、主として日本銀行及び東京証券取引所内の見学と担当の方からの詳細な説明を聞き、知識・見聞を深めてきました。日本銀行では、明治15(1882)年の設立以来の歴史と組織、さらには日本経済に果たす役割等をビデオで鑑賞した後、銀行内の主要箇所を見学、私などはこの年になって初めて拝見する辰野金吾氏設計の荘厳な建物に圧倒されながら、歴代の総裁の肖像画の前で、戦前戦後の激動の時代を想像し、しばし感慨も一入でした。生徒達も中学1年生ながら、必要な場面ではメモを取り熱心に耳傾けていたのが印象的でした。

渋沢栄一像前で

渋沢栄一像前で

 日銀を後にして、常磐橋を渡ったところに立つ渋沢栄一像前に集合し、その銅像をスケッチしながらその偉大な功績に思いを馳せていたところで、生憎にも雨が降り出し、記念写真をそれぞれに撮りながら、スケッチは家に帰ってからとなりました。常磐橋から日本橋を通過して楽しみの昼食場所「榮太郎」内のレストラン「雪月花」に到着、そこで日銀に勤める私の前任校の教え子4人と合流、中には20年ぶりの再会となった教え子もおり、私にとっても嬉しい再会でしたが、彼らには女子2人、男子2人とテーブルを囲み、昼食を共にしながら改めて日銀の業務内容等について生徒の極めて素朴な質問にも応えてもらいました。後日頂いた御礼メールでは「生徒の皆さんとお話ししてフレッシュな刺激をもらいました。皆さんにとっても少しでも有意義な時間になったのであれば幸いです」とか「生徒さんの溌剌とした意見が聞けて心が洗われました」という感想を寄せてもらうと共に、「また、来年も楽しみにしております」という声もあり、やはり持つべきものは良き教え子と有り難く感謝しております。担当の教員からも早速、来年もよろしくお願いします、と言われておりますので、彼らの都合も聞きながら来年もお願いできれば幸いと今から楽しみにしております。

日銀マンとの会食

日銀マンとの会食

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昼食後、「榮太郎」内で若干のお土産タイムを設けた後、東京証券取引所に向かいましたが、早足で通行するサラリーマンに気遣いながら日本橋から兜町まで雨の中歩きました。東証には前任校での社会科見学でも訪れたことがありましたが、入り口で厳重な荷物チェックがあったのには驚かされました。以前はこれほど厳しくなかったように思いましたが、これも時の流れでしょうか?東証では、日々2~3兆円の取引が為されているというお話にビックリ、構内を周りながら今まさに経済が動いているという実感を強く抱きました。構内見学後、東証の機能と組織、株式の仕組み等についてビデオ鑑賞、その後株式会社の成り立ちについて、社長役、株主役の生徒3人に前に出てもらい文字通りアクティブに実演しながら説明を聞きました。3人とも進んで立候補してくれましたが、中学1年生の積極性が窺われ嬉しく思いました。株式にはリスクが伴う反面、銀行の金利が低い現状では或いは高い配当金が受け取れる可能性もあるということが中学1年生でも良く理解できる分かりやすい説明でした。最後に、刻一刻と移り変わる株式売買の様子が一目瞭然の大きなボードに「歓迎 多摩大学附属聖ヶ丘中学校」と映し出されていることに感動しながら、それを背に記念写真を撮って解散となりました。

社長・株主役を演じる

社長・株主役を演じる

東証株式ボードを背に

東証株式ボードを背に

 

 

 

 

 

 

 

 翌10月2日(金)には中学朝礼、3日(土)は高校の朝礼と続きましたが、中学朝礼では、上記東証での株式会社の成り立ちでの説明の際、積極的に前に出て実演してくれた生徒の例から、授業や行事等学校生活全般において「NO SHY SCHOOL」で行こうと強く訴えました。授業面でのアクティブ・ラーニングのみならず、部活動や学校行事等様々な場面で自ら課題を発見し、多様な仲間達と協働して解決策を探究するためには、引っ込み思案であったり、消極的な姿勢では物事は前に進まないことをそれぞれに意識して欲しい、そのためには人前で恥ずかしがらないこと、大きな声で発表したりダイナミックに行動したりすることが大切と強調した次第です。翌日の高校の朝礼でも、夏休み中のサマーセミナーで初めて開講したエンパワーメントプログラム(高校1・2年生中心に受講)でのファシリテーターの言葉「NO SHY ZONE」(エンパワ実施の教室では一切恥ずかしがらないこと)を援用して、この学校の生徒として校内校外問わず「NO SHY SCHOOL」で行きましょうと呼びかけました。「礼儀正しく純粋で爽やか」な生徒像を良しとして、それに加えてもっと積極的に活動するためにも「NO SHY SCHOOL」の精神で頑張りましょうと結びました。明日と言わずその日から早速様々な場面で「NO SHY SCHOOL」が展開されることを期待しております。

 同じ10月3日(土)には、10月最初の土曜ミニ説明会を新たに整備したLearning Square(通称LSルーム)で開催致しました。ミニとはいえ今回も7組15名(うち高校受験希望2組)の方々のご参加を頂き、まず私の方から学校概要と聖ヶ丘の教育の特色、取り分け教育方針としての3つの柱、今年度の重点課題であるアクティブ・ラーニングと英語教育の充実・深化についてはビデオ映像を交えて説明させて頂きました。その後、私の説明を補いながら石飛教頭兼入試広報部長から2016年入試に向けての詳細な説明をさせて頂きました。終了後は校舎内の施設・設備をご覧頂き解散となりましたが、終了直前には、熱心に質問もして頂き、少人数ならではの和気藹々とした説明会となりました。終了後頂いたアンケートでは、「少ない生徒数ならではのきめの細かい指導や、先を見据えた教育方針など興味を持って聞かせて頂きました。私も子どもだった頃、受験をしに参った事を思い出し、感慨深く教室を回らせて頂きました」というかつての受験生の保護者の有り難いお言葉や、「説明会に来て良かったと思います。実際に来てみないと少人数の学校の良さは分からないと実感させられました」というお声が何人もの方から寄せられたように、今回お出で頂いた方いずれも初めての方ばかりで、ミニ説明会も地道にコツコツとやっていく事の大切さを改めて感じ取らせて頂きました。

出産直後の動画見ながらの説明

出産直後の動画見ながらの説明

 少し遡りますが、去る9月29日(火)の4,5,6時限、高校1年生の「妊娠、出産と健康」と題する保健の授業に、現在産休中の本校数学科の近藤梨絵教諭に生後6ヶ月になるお子さん共々にお出まし願い、まさに本物に触れて本質に迫る教育を実践してもらいました。担当の本村教諭は本校の卒業生(野球部で活躍したOB)で、昨年本校に赴任したばかりですが、ともすれば生徒の余り興味関心を示さない「保健」の授業で、いかにしたら生徒の関心意欲を引き出すかに腐心し、「本物に触れ本質に迫る教育」実践を試みておりますが、今年の6月には、体験活動を取り入れた飲酒防止指導を実施、7月13日付け「日本教育新聞」にも大きく取り上げられました。言うまでもなく、未成年者の飲酒防止教育は,科学的にアルコールによる心身への影響を理解し、生徒自身が考え、飲酒に誘われた時、しっかりと断るための実践力を身につけることが重要ですが、その時の授業では、ビール酒造組合で作成した中高校生向け映像教材「先生のための『未成年者飲酒防止』教育ツール」のDVD版を視聴した後、アルコールパッチテストを全員で行い、更には数名の生徒による飲酒状態体験ゴーグルによる疑似体験まで実施、これらの模様が詳細に紹介されております。それぞれの単元目標に合わせて、生徒の興味関心を高める授業ツールにはいかなるものがあるかを常に念頭に置きながら授業実践をしてくれておりますが、今回はついに「妊娠・出産」という難しいテーマに本物のお母さんと赤ちゃんに来てもらい直接話を聞くことで、思春期特有の繊細な感受性を揺さぶろうという試みでした。

やや飽き気味の赤ちゃんあやしつつ

やや飽き気味の赤ちゃんあやしつつ

 当日、近藤教諭の方から、妊娠中の体験から始まり、出産の生々しい体験談(実際はかなりお産が軽く済み、巷間言われているような鼻からスイカを出すような苦しみはなかったとのことですが)、出産直後の赤ちゃんの様子、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月そして6ヶ月の現在に至るまでの成長していく様子等写真や動画で紹介しながらその時々の感想や感動等熱く語ってもらいました。その間、お子さんは時折ぐずり、ついには泣き出したりもしましたが、これまた良い教材とばかり平然と語り続ける近藤教諭の姿に、母になるとここまで強くなれるのかと見ている私どもの方がハラハラドキドキでした。終了後のアンケートで「授業を聞いた後の妊娠についてのイメージ」という項目では、「女性は大変なんだと改めて思いました。その分男性の支えも必要だと思いました。また、出産や陣痛の痛みやかかる時間など個人差があることが分かりました。先生も赤ちゃんも幸せそうでした」とか「出産は痛そうだなと思いましたが、赤ちゃんの可愛さですべて吹っ飛ぶんだということを実感しました。産んだ後ハイテンションになるというのを初めて聞きました」「愛くるしい。先生の赤ちゃんでこんなに思うから、自分の子どもだったらもっともっと可愛いだろうなと思う。妊娠も乗り越えられそうな気がする。でも鼻からスイカ、内臓が出てくるんじゃないかとか、痛くて死んじゃいそう」などと言う声が、特に女生徒からたくさん寄せられました。最後に「今日の感想」欄には、実にたくさんのコメントが書かれておりましたが、中に「私は2人子どもが欲しいと思っていて、お母さんには1人目の子は大変と言われているのでどうなるかととても気になります。ですが、人によって陣痛の時間などが違うと思うので、日々の生活や運動を変えられるように心がけたいと思いました。そして、近藤先生の話を聞いていて、より赤ちゃんは可愛いなと思いました。やっぱり命って大事だなということを感じたし、大切にしていきたいと思いました。今日の体験で、より人のことを大切にする気持ちが高まったので、これからは人のこともきちんと考えられるようになりたいと思います」という、この授業の目的にほぼ叶うような感想も見られ、この授業の彼ら若者に与える影響は測り知れないものがあったように思います。子育て奮闘中で何かと大変な中、貴重なお話をしてもらった近藤先生並びにお子さん(泣き声でも参加)にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

 最後に私事ですが、昨日(10/4)かつての勤務校神奈川県立上溝南高校の卒業生久島千鶴さんの納骨式が相模原市内の某霊園でありました。彼女は長くスイスの銀行に勤務しておりましたが、もう一昨年になりましょうか、突然もやもや病という難病に襲われ、久しくスイスにて厳しいリハビリを含む闘病生活をしていたものの、薬石効なく、昨年51歳という若さで亡くなり、今年1月既に遺灰となって無言の帰国をしたものです。ご両親のご心痛いかばかりかと拝察しながら、公務多端で告別式にも参れず、今回の納骨式に参列させて頂きました。彼女の生前を彷彿とさせるかのように昨日は素晴らしい秋晴れに恵まれると共に、当時の同級生も大勢参列しており、皆それぞれに慟哭の涙禁じ得ませんでした。真新しいお墓の前でご導師読経の際、一陣の風と共に一瞬白い蝶が舞ったのは、純白の蝶に変身した彼女の魂が、参列者に永遠の別れを告げているようで、私などは、最後の最後まで細やかな気遣いを見せる彼女らしい振る舞いであったように感じられ止めどなく涙が流れてしまいました。ご冥福をお祈りしております。

第3回アフタヌーン説明会、第2回社会科見学実習終了 (2015,9,28)

我が家のベランダからの中秋の名月

我が家のベランダからの中秋の名月

 昨日(9/27)が中秋の名月、そして今晩が十六夜の月で満月になるとのこと、昨夜は雲隠れの月からやがてくっきりとした名月が眺められ、我が家のベランダから思わずシャッターを切りましたが、所詮下手の横好き、カメラの性能にも問題有り、うすぼやけたものを掲載させて頂きます。今晩の更に大きくなるとかいう十六夜の月に期待したいと思います。『古今和歌集』から1首、「木の間より漏り来る月の影見れば心尽くしの秋は来にけり」(184番歌、読み人知らず)。秋は何となく憂愁、物思いの尽きない日々が続きそうです。
さて、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、9月23日(水)秋分の日を境に、朝夕グンと涼しく、というより寒いくらいの陽気となってきましたが、受験生の皆様には残り120日余り(中学受験を2/1として)、夏の勉強の成果が秋の深まりと共に、模擬テスト等に確かな結果として表れてくる時期かと推察致しております。急な冷え込みに風邪など引かぬようお祈りしながら、去る9月25日(金)に催した第3回アフタヌーン説明会等のご報告を兼ねて9月第3報をお届け致します。

 アフタヌーン説明会は、「土・日曜以外に説明会はないの?」というお声にお応えする形で昨年から実施している平日午後開催の説明会ですが、さすがにお子様は学校の授業中でもあり、お見えになれませんが、25日には保護者の方中心に12組15名の方々にお集まり頂きました。中に町田市の中学校に通っている生徒さんがいて、何と第2学期の中間テストの最終日で、午後授業なし、ということでご両親と3人でお出で頂きました。翌日から修学旅行に出発されるという慌ただしい中お出で頂き有り難く感謝申し上げております。このご家族を含め、来年度入試では、高校入試で30名募集するという情報が漸く広く認知されてきているようで、今回の説明会でも12組中5組の方が高校入試をご希望の方々で、そのうち既に2・3回目という2組を除き、他の皆様には初めて本校にお出で頂きました。中学受験希望の方も過去に1回お出で頂いた方お一人以外初めての方ばかりで、皆様熱心にお聞き頂きました。

 今回のアフタヌーン説明会は、9月1日(火)新装なったばかりの本校舎1階に特設した「Learning Square」(通称LSルーム)を会場として開催、14:30、冒頭、私の方から簡単に歓迎の挨拶をさせて頂いた後すぐに、平日ならではの企画として、授業中の生の生徒の姿をご覧頂くということで、6時限目の中学1年生の授業(英語、日本史、国語)と、高校2年生の英語の授業を参観して頂きました。中1の英語は、前回ご紹介した文化祭での英語劇で自信をつけたのか、ALTと専任教諭とのTT授業でしたが、皆活発に取り組んでいたのが印象的でした。また、高2の英語は、夏期休暇中のサマーセミナーで実施したエンパワーメントプログラム(希望者のみの講座でしたが)効果を感じさせるような、グループでの協働学習の結果を、グループ毎に前に出て発表するという形での所謂アクティブ・ラーニングの手法での授業でしたが、今年度の重点課題の一つ「英語教育の充実・深化」を窺わせる内容となっており、短時間ではありましたが、熱心に参観して頂きました。

 授業参観の後には、放課後のSS-Time(自学自習の時間)を覗いて頂きました。中学1年1組の自習の様子でしたが、1日の学習を振り返って整理する生徒もいれば、明日の予習に取り組む生徒もいる等25分間という短時間、集中して学習に専念する姿を目の当たりにして頂きました。このSS-Timeは、水曜日以外の週4日実施しておりますので、毎週100分の自学自習をしており、この時間の延長線上に家庭学習があるという在校生の保護者の方のお話も耳に致しますので、この制度も実施3年目にして生徒間に定着してきたように思われます。

 再び、先の「LSルーム」にお戻り頂き、私の方から本校の学校概要と教育方針、今年度の重点課題等をご説明すると共に、石飛教頭兼入試広報部長から「2016中学・高校入試に向けて」と題して、今年度入試を振り返りながら「聖ヶ丘の入試」の特色も含め、来年度入試に向けての詳細な説明と、私の説明を補完する形での「聖ヶ丘の教育的手法」について熱く語ってもらいました。終了後頂いたアンケートでは、「授業を見せて頂き、生の学校生活を感じることが出来ました」とか「飾らない生徒の様子がよく分かり、非常に好感を持ちました」「生徒の様子がよく見られて良かったです」というお言葉の一方で、「じっくり授業が見られて有り難かったです。でも生徒さん達には申し訳なかったです。ごめんね」という思いやり溢れた優しいお言葉も頂きかえって恐縮致しました。説明会全体では、「親しみやすく、丁寧で分かりやすかったです。アットホームな雰囲気が伝わってきて、とても印象が良かったです」とか「貴校へどうしても入学させて頂きたい思いが更に強くなりました。何とぞよろしくお願い致します」というありがたいコメントもお寄せ頂き感謝しております。高校受験希望の方から「大学に向けて高校3年間が自分への問いかけ、新しい自分の発見を充分に考えて欲しい、期待したいです。高入生ですが、先生方との関わりがあるかどうか。でも本日参加出来て良かったです。有難うございました」という半ばご心配のようなお声もありましたが、「少人数できめ細かく面倒見がよい」ということも本校の大きな特色ですので、3年、6年という期間に関係なく、安心して受験して頂きたいと思います。一般の公立中学に比べ、中高一貫校として、英語や数学中心に1週の授業時間が異なりますので、高校入学時の学習にやや不安感を抱く方もおられますが、数学は取り出し授業で対応し、英語も放課後の補習等で充分補えますし、国語の古典に不安有り、という生徒には、内部生問わず、今年初めて校長自らサマーセミナーを担当しました。来年度も継続するつもりでおりますので、こちらもご安心頂きたいと思います。

 翌日の9月26日(土)の午後、高校3年生の保護者対象のミニ進路説明会を開催致しました。今回は、この日がセンター試験志願票の校内締め切り日ということもあり、『受験に向けて』と題して、これからの受験、進路指導の流れ等について、芦村進路指導部長の方から詳細な説明をさせて頂きました。ミニとは言いながら、70名を超える保護者の方にお集まり頂き、いよいよ受験勉強の最後の追い込みに向けての保護者としての心意気も感じさせて頂きました。生徒諸君には別途説明していることではありますが、具体的な「受験校調査」「入試方式の複線化・多様化」等を踏まえての「「出願カレンダーの作り方」の説明、更には各種大学における2016年入試のトピックスの紹介等に至るまで微に入り細をうがつ説明をさせて頂きました。最後に、厳しい受験を体験することは長い人生にとってもいかに「大切な体験」であるかというお話で締めくくらせて頂きました。親子共々、いよいよ切羽詰まってきた状況の中で、終始真剣にお聞き頂きました。それぞれ大きな夢の実現に向かい今一層の努力を怠りなく継続して欲しいと願っております。

 昨日、9月27日(日)には、中学1年生の第2回社会科見学実習を実施致しました。第1回は去る6月14日(日)小田原方面に出かけました(本日記6/23付け紹介済み)が、今回は、「鎌倉の町作りと武家の歴史」をテーマにして古都鎌倉方面に49名で出かけてきました。午前中生憎の小雨模様でしたが、徐々に雨も上がり、暑からず寒からずのまずまずの天候になり、無事終了致しました。午前10時鎌倉駅に集合し、極楽寺、御霊神社、長谷寺、高徳院と回って昼食、午後は長谷寺駅から鎌倉駅まで江ノ電に乗車、若宮大路を経て鶴岡八幡宮見学、16時鎌倉駅にて解散となりました。この社会科見学実習は、中学1年生全員を対象に年6回実施、Aグループ、Bグループ各3方面から1カ所ずつ選択、年2回参加を義務づけておりますが、その目的は、所謂アクティブ・ラーニングで、主体的に興味・関心のあるコースを選択し、多様な仲間達と事前の学習を協働で積み重ね、現地で本物に触れて本質を探究し、最終的にはレポートにまとめて提出することで、座学では得られないフィールドワークとしての社会科学習を体験することとしております。今回も、訪問先のあちらこちらで熱心に話を聞いたりメモを取ったりする姿が見られ微笑ましく思いました。

極楽寺の手前、メモを手に先生の説明を聞く

極楽寺の手前、メモを手に先生の説明を聞く

美男におはす大仏に見守られ

美男におはす大仏に見守られ

 

 

 

 

 

「味亭」での美味しい昼食

「味亭」での美味しい昼食

最後の見学地 鶴岡八幡宮

最後の見学地 鶴岡八幡宮

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次回は今週木曜日、10/1の都民の日を活用して、日本経済の中心でもある日本銀行と東京証券取引所等を訪れ、知識・見聞を広めることとしております。これには私も引率しますが、日銀には前任校の教え子も多く、彼らとの久しぶりの出会いも楽しみにしております。

第28回聖祭(文化祭)盛会裡に終了 (2015,9,14)

 台風17号崩れの大雨の影響で、茨城・栃木両県から宮城県にかけて大きな被害が出てしまいましたが、その大雨も先週末には終息し、12(土)、13(日)の両日、本校最大のイベントでもある第28回聖祭が好天にも恵まれ無事終了致しました。12日の晴天に比べ、13日こそ1日中曇り空でしたが、心配された雨にはならず、後夜祭まで予定通りに終了することが出来ました。そのご報告も兼ねて9月第2報をお届け致します。

 前回の校長日記でもご紹介の通り、今年の文化祭の統一テーマは「聖春爆発」、夏期休暇中はもとより、8/27(木)、28(金)の両日を準備のための登校日として、本格的な取り組みが始まり、9/1(火)の始業式以降の約10日間、大車輪の準備を重ねてきた結果として、何とか12日の本番に漕ぎ着けました。私を含め、教員4名とOB4名とが全体の審査員として、中学1年から高校2年までの全18クラスの催し物の審査に当たり、グランプリとして中学1クラス、高校1クラスにのみ表彰するという責任の重大さに鑑み、神経を研ぎ澄まし、寸暇を惜しんでこの両日、全クラスの出し物を観賞致しました。ただ、演劇については前日11日(金)にゲネプロを観て審査するという条件も課せられており、朝から夕方まで5団体の演劇(1団体のストンプ含む)の審査がありましたので、実質3日間という厳しい日程となりました。

 今年の特色として、中学1年生4クラスとも英語劇をやるということで、入学後4ヶ月しか経っていない中で、明るく元気な中1生が1組から順に「裸の王様」「白雪姫」「シンデレラ」「クリスマス・キャロル」というアンデルセンやグリム童話で有名な作品を英語で演じるというもので、今年度の本校の重点課題でもある「英語教育の充実・深化」に添う出し物となりました。内容的には15分程度の短編ではありましたが、全クラスそれぞれの持ち味を出し、勇気を持って果敢に挑戦してくれました。中でも、1組などは、初日と2日目ダブルキャストにして、32名全員で演じるという心憎い配慮もあり、未熟ながらも未知のものに挑戦する気概を示してくれましたので、今後の彼らの活躍が益々楽しみになってきました。1日2回の公演でしたが、狭い教室での上演ということもあり、毎回ほぼ満員の集客となり、嬉しい限りでした。

英語劇「裸の王様」に挑戦した1年1組

英語劇「裸の王様」に挑戦した1年1組

「クリスマスキャロル」を熱演した1年4組

「クリスマスキャロル」を熱演した1年4組

 

 

 

 

 
 

 中学のその他の学年では、早くも本格的な演劇に挑戦した2年4組を筆頭に、お化け屋敷やゲームランド、映画の上演にストンプまで多彩な催しがそれぞれにレベルも高く、審査員泣かせでした。結果として、中学グランプリは2年2組の「行くぜ!!怪盗!!~夜の博物館から石を盗み出せ~」というシンプルな宝探し的お化け屋敷のような出し物で、そのアイデア、独創性には審査員皆脱帽、かつ完成度も高く全員一致でグランプリとなりました。3年3組の「ストンプ-foot beat-」も完成度が高く、切れの良い仕上がりになっていましたが、今一歩及びませんでした。

2-2「行くぜ!!怪盗!」石がポイント

2-2「行くぜ!!怪盗!」石がポイント

3-3「ストンプ」の熱演

3-3「ストンプ」の熱演

 

 

 

 

 
 

 一方、高校の部ではさすがに高校生という感じで、演劇、お化け屋敷、アトラクション等さらに完成度の高い出し物が多く、1クラスに絞るのは並大抵ではなく、こんなことなら部門毎のグランプリを出すべきであったかと思わせられるくらいに、審査は一筋縄ではいかなくて、意見の集約には長時間を要しましたが、結果として、聖祭史上初となる2年C組のアトラクション、最速コーヒーカップその名も「ねるねるねるね」がグランプリに選ばれました。4つのコーヒーカップの精巧にして頑丈な仕上がり具合、安全管理の行き届いた回転具合、そして何よりもそれをクラス全員、男女に拘わらず、分担しながら力を合わせ人力で回すという健気さと逞しさ、さらにはお客様への温かいおもてなし、すべてにおいて緻密にして巧妙、クラス全員一体感を持って成し遂げるという計算し尽くされた計画性には脱帽でした。かなりハイレベルな演劇やお化け屋敷もありましたが、このコーヒーカップには審査員の多くが努力点、独創性、完成度のすべての項目において満点をつけるほどでした。例年、演劇でグランプリを得るクラスが多かっただけに、ここに新風を巻き起こしたと言っても過言ではないかも知れません。それにしても、今年の出し物は全体的にレベルが高く、あるOBに言わせると「ハイクオリティ」であったとのこと、これまた今年の重点課題でもあります「アクティブ・ラーニングの更なる実践」の行事版として大成功であったかと思います。つまり、主体的に課題を発見し、多様な仲間達と激しい議論をしたり意見交換をしたりしながら協働して一つのものを作り上げるという意味において、文化祭ほど生徒が主体的に活動する行事はなく、総合芸術としてその教育効果は測り知れないものがあると長年の教員生活の中で実感しております。我が聖っ子達も見事にそれを成し遂げてくれたと微笑ましく思っております。

「ねるねるねるね」2ーCのコーヒーカップ

「ねるねるねるね」2ーCのコーヒーカップ

回し回して充実の笑顔

回し回して充実の笑顔

 

 

 

 

 

 

 2日目の一般公開終了後、後夜祭となりましたが、今年は、生徒の要望もあり、例年の高校生に加えて、中学3年生の希望者も居残り可として実施、第1部は体育館で例年通り、バンド演奏で盛り上がったところで、グランドに出て、キャンプファイアーとフォークダンス、それに花火大会を催しました。ファイアーの方は勢いよく燃え上がったものの、肝心のフォークダンスは、最近体育の授業でも実施していないことから、皆踊り方が分からない上に、男女とも恥ずかしさが先に立ち、司会が声張り上げて輪になって、と言うにも拘わらず、一向に輪が出来ず、火が消えかかる頃になって、漸くぐにゃぐにゃの輪が出来たところで、マイムマイムの曲がかかり、踊り出しましたが、もはや時間が迫っており、結局、マイムマイムとオクラホマミキサー1回限りで終わってしまいました。来年の課題として工夫が必要かと痛感致しました。それでも参加していた生徒それぞれに満足そうな表情で解散していったのは一歩前進かと感じました。最後に、秋の夜空を焦がすかのように大きな花火を十数発打ち上げて後夜祭も無事終了致しました。芭蕉の句ではありませんが、「おもしろうてやがてかなしき祭かな」と一人呟いてグランドを後にしました。

バンド演奏で盛り上がる後夜祭

バンド演奏で盛り上がる後夜祭

裏で支えた文化祭実行委員

裏で支えた文化祭実行委員

 

 

 

 

 

 「御輿に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人」は、いつの世もどこでも、何か事を仕上げる際にはよく使われますが、今回の聖祭も、4月に発足した文化祭実行委員会の長期にわたる綿密な企画と立案、各団体の催し物の調整等を経て実行に移すプロセスにおいて、実行委員長の金丸君を中心にした主要メンバーが存分にリーダーシップを発揮すると共に、各委員それぞれにフォロワーシップをもって支えるという体制で見事に成功させてくれました。彼らもまたこの文化祭を作り上げていく中で、大勢の人を動かしながら、一つ事を成すことの難しさを体験し、大きく成長してくれたことと思います。明日からの学校生活、延いては今後の人生の糧になったことと確信しております。写真を掲載し、その労をねぎらいたいと思います。

 2日間で2,000名を超す一般の皆様にご来校頂きました。好天に恵まれたとはいえ、狭い校舎内での各種催し場所ではかなり暑く感じられたところもあったかと思います。この場を借りて厚く御礼申し上げますと共に、受験生並びに保護者の皆様には今後の学校説明会等にもお運び頂き、より深く本校をご理解頂ければ幸いです。

 文化祭はいわば異空間のイベントでありますが、明日は代休、明後日からまた日常に戻りますので、生徒諸君には一刻も早く頭の切り替えをして、日々の学習や部活動に専念して欲しいと思います。